CUTTは考える。
納豆が好きである。特に今年に入ってストリクトなダイエットを始めてから好きになった。美味しいし、食べると元気になる。真っ当に生きている感じがする。良質なタンパク質なのに、穀物っぽい(穀物なの?)ところがいい。袋入りの納豆チップスとか、あれば買いそうである(あるのかな)。
僕は関西出身なので、子供の頃食卓に納豆が並ぶ事はそう頻繁にはなかった。今はどうかしらないけど、昔は関西の人はそんなに納豆を食べなかったのだ(印象的なエピソードが美味しんぼにもある)。だから子供心にあの糸を引く様が好きになれなくて、「めぞん一刻」で管理人さんが納豆を食べているシーンは恥ずかしくて見ていられなかった。あんなに奇麗な人が、糸を引きながら(そしてたまに箸を円状に動かして糸を切ったり!)ものを食べるなんて、考えられなかった。「都会の人は、おっとろしい事をするもんじゃのう〜」と北大阪育ちの僕は思った。シロガネーゼならぬ、ナットウキナーゼなのかもしれない。
しかし時は経ち、上京したての頃に通っていたボイストレーニング教室で先生から
「カット君ひょろひょろやないの!納豆食べなさい、納豆!」
と一喝され、それ以来食べるようになった。匂いも気にならないし(僕はどちらかというと匂いがあると言われる食材が好きな方です)、食べる時にお皿も要らないし、調味料は付いているしで、そのコンビニエントさが気に行った。感覚としてはウィダーインゼリーみたいな感じである(話は変わるけど、最近ウィダーインゼリー カロリーゼロというのがありますね。なんかもうわけわかんないと思うのは僕だけでしょうか?)。
僕の納豆食べの作法はシンプルなものである。冷蔵庫から紙パックを取り出して蓋を開け、薄いポリエステル状のシートの上にある芥子と調味料を取り出して、そのシートの納豆に面している部分を下にして、蓋の裏側に貼付ける。
芥子を投入して、ある程度混ぜる。北大路魯山人みたいに「○○回混ぜるのが最高!」とかは言い出さない。いい具合になったら調味料を2/3くらい入れる(薄味が好きなので)。そして食べる。サラダやゆで卵と一緒に食べる事もあるけど、大抵は納豆単体で食べる。天ぷら屋さんでは天ぷらだけ食べる、というのに似ている(行った事ないですけど)。食べている時のストイックさが肝要なのである。あ、もずく酢なんかはあってもいいかも。あれも随分ストイックな食べ物なので。
食べ終わった後はコーヒーを飲む。納豆のネバネバ感が消え去って、さあやるぞ!という気になる。やるぞ!という気になってとても生産的になれる時もあれば、今みたいに「そうだ、納豆についてブログ書こう」なんて思って駄文に時間を費やすという時もあるけど、まあいいじゃないですか。ワクワクを信じて生きなさいとエササニ星出身(在住?)の宇宙人も言っている事だし。納豆ブログにワクワクするというのもなんか変だけど。
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