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小飼弾の論弾 #256 「映画制作もストップ、AI規制も争点のアメリカ俳優労組スト。大阪万博の開催がピンチ?スウェーデンもNATOへ」
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小飼弾の論弾 #256 「映画制作もストップ、AI規制も争点のアメリカ俳優労組スト。大阪万博の開催がピンチ?スウェーデンもNATOへ」

2023-07-25 07:00

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2023年07月18日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2023年08月01日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2023/07/18配信のハイライト

    • 「大きくなる気候変動の影響」とグランドデザイン
    • 「無理しなくていいよ大阪万博」と「中央新幹線の見てみたい部分」
    • 「電動キックボードとグランドデザイン」と2024年問題
    • 「地方の時給」と視聴者質問「精神医療問題」「バランスシート思考と遊び」
    • 『君たちはどう生きるか』感想とハリウッドのスト問題
    • 「スウェーデンNATO加盟」「Threadsの影響」と「マスクはどれほどのエンジニアか」

    「大きくなる気候変動の影響」とグランドデザイン

    山路:まぁとにかく暑い。

    小飼:暑い。暑い。

    山路:ちょっとおかしくないですか、最近の気温(笑)。ナチュラルに体温を超えてるんですけど、

    小飼:最近おかしくありませんかって、もう毎夏言ってるような(笑)。あ、「痩せた」(コメント)ってあれかな、今日ちょっと散髪してきたんで、そのせいかもしれない。

    山路:ただ弾さん、2年前に比べたらもう10キロ以上痩せてる、

    小飼:そうですね。

    山路:ちなみに私もここ2ヶ月で7キロほど実は痩せてたりはするんですが(笑)。

    小飼:そう言われてみると。確かに肉が落ちてますね。

    山路:年を食うと、痩せるだけでモテるという噂を聞いたので(笑)、

    「今さらモテたい?」(コメント)
    「モテたいのか」(コメント)
    「モテたいのですね」(コメント)

    小飼:いや、僕的には無理して体重を抑えたくはないんだけれども、やっぱり糖尿病の副作用はおっかないのが多いので。やれ指先を失う。やれ視力を失うという、途中経過がちょっと怖いのばっかりなので。

    山路:でも、最近の私の食生活ってもしかしたら弾さんと似たような感じになってるかも。

    小飼:えぇー(笑)?

    山路:糖質結構減らして、しかも食事の間隔空けてるんですよ。

    小飼:あー。

    山路:3食じゃなくて、1日2食とか1.5食みたいな感じで。

    小飼:いや、でも、回数が多いほうがいいみたいだよ。5回とか。

    山路:いや、ただ、私のここ2ヶ月の実践してみたところでは、

    小飼:(コメントを見ながら)あ、『ポケモンGO』続いてます、はい。

    山路:食事の間隔空けて、間食を一切取らないとそれだけで7キロが2ヶ月で落ちるという。

    小飼:多分、糖質をカットする過程で間食も止めてるんだと思うんだけれども。

    「プチ断食』(コメント)

    山路:まさにそうなんですよ、間欠的ファスティングってやつですね。

    「やばいものが出てこないか」(コメント)
    「自分も2食」(コメント)

    山路:あ、2食派の人もいますね。

    小飼:いや、でも確かに糖尿病の合併症っていうのは、途中経過が怖くなければ、もうぽっくりで行くんであれば、いやもう俺はもう太く短く生きるんだ! って言えるけれども、その短いの最後の過程というのがボロボロボロという感じで、

    山路:指と目がなくなるっていうのはちょっと怖いですよね。

    小飼:たとえば受けられる手術も受けられなくなるという。それはすごいある。

    山路:糖尿病直接の症状だけじゃなくてってことね。

    小飼:そうなの。

    山路:怖い怖い。

    小飼:そういうきつい脅しがあったので、脅しにあっさり負けて(笑)。

    山路:(コメントを見ながら)私の紹介した『出会って4光年で合体』というマンガがすごい面白かったというコメントが(笑)。弾さん読みました?

    小飼:すみません、まだです。ちゃんと読みます。

    山路:リンク出しておきましょうかね。これって成人向け、

    小飼:(コメントを見ながら)三体が4体になったという(笑)、

    山路:これ、成人向け同人誌として売られているやつなんですけど、はっきり言って相当本格SFなんですよ。385ページとかあったかな。

    小飼:すごい(笑)。

    山路:それが1100円で、これなんかかなりお得。

    「あなたは18歳以上ですか」(コメント)

    山路:まぁだいたいこの番組見てる人、18歳以上じゃないかと偏見のもとで。

    小飼:すごいな、インディーズでそれだけのページ数出してて、安いね、それは。

    山路:でしょ? 電子書籍オンリーみたいですけれども。

    小飼:すごい売れてるみたいで。

    山路:小川一水さんの『天命の標』のエッチな刊とか、そういうノリ。

    小飼:それはじゃあちょっとチェックして。

    山路:本当に、なかなかいい話なので、皆さんも読んでいただいて。
    (コメントを見ながら)『天国大魔境』、『アフタヌーン』で連載してるやつですね。私も連載では読んでるんですけど、アニメのほうは見てないですね。あれもなかなか面白い話なんで、ちょっとコミック、展開が進んできたら。

    小飼:ペンネームがすごいね、「太ったおばさん」。

    山路:なんで同人誌書く人っていうの、ペンネームはあんな感じなんですかね、みんな(笑)。『異世界おじさん』の人も、

    小飼:いやー、本人バレしにくいからという点ではいいんじゃない?

    山路:それはそうだけど、なんていうか、もうちょっと人の名前っぽいものが良くないですかっていう。『異世界おじさん』も、「すでに死んでいる」か(※編注:『異世界おじさん』の作者は、「殆ど死んでいる」)

    小飼:ああ、

    山路:とかじゃないですか。あと、『無職転生』の人も、なんとか、孫の手とか、なんかそんな、

    小飼:「理不尽な孫の手」、

    山路:理不尽な孫の手(笑)、

    小飼:よく覚えてたな。

    山路:そうそうそう(笑)。

    スタッフ:よく覚えてましたね(笑)。

    小飼:弾にしては珍しく固有名刺を覚えてたな。

    山路:というところで、暑い話の続きなんですが、この暑いというのが、世界的なところになってきてるよというところで。このエルニーニョ、

    小飼:北半球全部。欧州とか日本なんてもんじゃなく暑い、40何度とかねえ、スペイン48度とかさ、

    山路:これで食料高騰がまた半端ないことになるんじゃないですかっていう。記事が出とるのと。もう一つ、

    小飼:いやー、ウクライナロシア戦争とどっちが影響大きいかねというので。

    山路:全世界的なニュースでは、もしかしたら食料に影響あるかもしれないって。この気候変動って文脈で言うと、今日明日あたり東北のほうがまたすごい雨来るとかって話もあるじゃないですか。

    小飼:なんか秋田すごいことになってたよね。でも、なんか秋田ってえらいことになってる割には全国ニュースとしては扱いが地味な感じがするんだけど、

    山路:まぁそこのところが人口の少ないところだからってことなんすかね。地方ニュースとして扱われちゃうってことなのかもしれないですけれども。これ、まぁエルニーニョとかちょっとその東北の豪雨ってまた離れた話かもしれないんですけども、いずれにせよこれから世界的に、日本的に、気候変動の影響がおそらく大きくなるのは避けられない、

    小飼:大きくなるっていうのはもう避けられなくって。それはどうしてかっていうと、要は気象災害の威力っていうのは基本的にエネルギーで決まるわけじゃないですか。地球温暖化というのはその大気に加わるエネルギーというのがプラスの方向なので、台風はより強くなるし、水蒸気量が多くなるっていうことはそれだけ降水量も増えますし。そこは外さないんだよね。地球のどこがより強く影響を受けるのかっていうのは、より精密なシミュレーションが必要ですけれども、総体としてより暑くなるし、基本はより暑くなるし、降水量はより増えるし、風力はより強くなるしっていうのは、そこはもう外しようがない。

    山路:しかも、きちんとインフラを整備できないところほど割を食う確率が高いというのも、見えてきてはいますよね。これ、日本のことだけに限っていっても、この豪雨、もう毎年のように最近、線状降水帯っていうの出てるじゃないですか、これって対策できるんですかね、地方自治体。

    小飼:いや、でも実際、昔だったら、もう自然災害で壊されても壊されても元に戻しますだったけども、元に戻さなくなってきてるよね。たとえば、今年の春には南九州のほうに行ってきたんですけれども、そこで高千穂線というローカル線があったんですけども、これも災害を受けて「もう直しません」でやめた。まぁもともと赤字でやめたかったっていうのはあるんだけれども。そう、ここにありましたね、2005年に台風14号による増水で、橋が流出しちゃってもうかけ直せないと。

    山路:これはもうなんというか、遠回しにその住民にある程度もう移ってくれって言ってるってことなんですかね、

    小飼:そういうようなことです、

    山路:直接言うといろいろ非難されるから。

    小飼:いや、逆に東日本大震災で三陸リアス鉄道とかはものすごく大きな被害を受けたんだけど、あっちは再建されたんですよ。皮肉かもしれないけども、ものすごいバカでかい東日本大震災級の被害を受けたからこそ、十分な注目が集まって、復旧の対象になったって見方もできます。
     そうでない、もう少し地味なところっていうのはもうぶっ壊れたらもうここまでよって、

    山路:ストーリーがあったから、本当に復旧されたわけだ、東北のほうに関しては。これ、それにしてもどこをもう復旧しないようにするとか、どこを撤退していくかっていうグランドデザインがないような気が、

    小飼:グランドデザインがないよね。こう言っちゃなんですけど、東日本大震災の防潮堤は直しすぎですよね。はっきり言って、もう津波さえ止められればもうあとはもう何でもいいっていう感じで。いや、だからって人口の流出が止まるわけでもないんですよね。東日本大震災とかっていうのは抜きで、東日本大震災の前の2010年の予測で、2040年までに要するに、

    山路:人口が減るっていうね、

    小飼:そのもう30年で人口が900万人減ると。震災抜きでですよ。そこにあったライトサイズにしなきゃいけないんですけどね。

    山路:線状降水帯みたいなことが今の数倍になっただけでも、もう地方自治体の財政って持たないんじゃないかと思うんですよね。バラけて住んでいるところ、それぞれのインフラをいちいち直すんかっていうのって不可能だと思うし。

    小飼:いや、でも今後もぶっ壊れたらそれまでよ、は日本でも増えざるをえないと思います。

    山路:それをあらかじめもう言っとかないとダメじゃないですかっていう、ね。ぶっ壊れてからではなく、

    小飼:今度壊れたら直しませんよというのは、もうあらかじめ印つけとく、

    山路:だってそうしないと、移るべきかどうかの判断もできないじゃないですかね。

    スタッフ:すいません、質問なんですけど、鉄道ってインフラとしてどういう役割を果たすんですかね。

    小飼:なにが言いたい?

    スタッフ:私って関東に住んでるんで、地下鉄とかで利用してはいるんですけれども、長崎に行ったりすると、ほぼ移動は車で使ってないんですよ、鉄道って。でも鉄道って必要なんですよね。

    小飼:まだ免許を思ってない子供とかはどうするの?

    スタッフ:確かに。

    山路:お年寄りとか。

    スタッフ:ただバスとかでいいわけですよね、

    山路:バスがあるんならね。

    小飼:1日1本でどうやって通学すんの?

    スタッフ:ああなるほど。

    小飼:その1日1本も出せないところというのがかなりあるので。

    山路:そういうところからちゃんと人を移動させるような施策を取るべきだなんとは正直思うんですけどね。

    小飼:そうなのよ。インフラを維持するよりも、十分なインフラ密度があるところに移住してもらったほうが、誰にとっても嬉しい場合っていうのはかなりあるのよ。

    山路:この『論弾』なんかでよく言ってる、集まって住んだほうがエネルギー効率絶対にいいじゃないですかっていう(笑)。

    小飼:そうなのよ。

    山路:金がないんだったらみんなで集まって住めっていう、

    小飼:適当な密度っていうのがあるのよ。

    山路:東京はちょっとあれかもしれないけれども。

    スタッフ:じゃあ今後、べつに移動の自由が日本はあるわけですから、住みづらいところはより住みづらくなることによって移動が促進されるみたいな感じになる?

    山路:そこで金を補助する必要が出ると思うな。

    小飼:そう、弱っちゃうと引っ越しすらできないというね。

    山路:地方に住んでいる人って、そこの土地での農業だったりとか、あるいはその土地での人間関係によってなんとか生活が回っているところっていうのがあるから、

    小飼:夕張は半分やったんだよね。そう、三菱が担当している区域というのはちゃんと畳んだんだよね。今シューパロダムがあるあたり。

    山路:そこんところ、たぶん、地方の反対を恐れてそういうことを言い出せないでいるんだろうなとは思うんですけど、もうそろそろちゃんと議題にしないといけないんじゃないですかと個人的には思いますけどもね。

    小飼:そうでないと、ダラダラと出血が続くことになるだろうね。

    「田舎暮らしが贅沢になるみたいな」(コメント)

    小飼:いや、贅沢なんですよ。

    山路:贅沢だと思いますよ。一人当たりのインフラとかの投資金額とか考えたら、めっちゃ金かかってるわけですもんね。

    スタッフ:コスパで言えば圧倒的に東京いいですね。

    山路:間違いなくそうです。

    スタッフ:間違いない。

    山路:東京、もちろん不動産価格とか高くて、そこがネックみたいなことを言う人も多いけど、でも人が集まって、

    小飼:逆に不動産以外はぜんぜん高くないどころか、安かったりするからね。

    山路:安いですね、本当に。人が集まってるからこそ、結局そこに商取引というか仕事が生まれるわけだから、金がないから東京に行かないじゃなくて、逆。

    小飼:本来であれば他のものも高くていいはずなんだけどね。でも、日本の場合はそうでもないんだよね。

    山路:あとは、人を安く使ってるからっていうのはあるんじゃないかなっていう気がする。東京の便利さ。

    小飼:うん、それはある。

    「東京って物価のわりにお賃金低くない?」(コメント)

    小飼:それでも圧倒的に全国1位なんだよね。東京が頭一つ抜けてる、お賃金で。

    「無理しなくていいよ大阪万博」と「中央新幹線の見てみたい部分」

    山路:本当、ただまぁ宅配業者とかいろんなところに圧力をかけて、東京の快適さがなっているってところもあるから、それは決して無視していい話でもないとは思うんだけども。じゃあ、ちょっと政治的な話出たところで大阪のほうの話しときましょうか。弾さんがもう(笑)、もうすでに疲れ始めてますよね(笑)。

    小飼:いやーあちーなー、あちーなー(笑)。

    山路:大阪万博は開催できるのでしょうか? と。

    小飼:いやー、仮にできなかったら、できないとしてどうなの?

    山路:誰が困るんだって。

    小飼:だってオリンピックでさえ丸1年延期できたわけだ。

    山路:あっはっはっは。

    小飼:いや、あれ中止でもあんま文句出なかったと思うんだけどね。なんで中途半端にやっちゃったんだろうね、でもそれはとにかくとして、でも期日通りにはやらなかったわけじゃん。いいんじゃない? なんかミャクミャク見せればさ、なんか変なものに感染してたからさ、感染症につきっていうことでお流れにできないか、あれ。

    山路:それにしてもこれすごいですよね。パビリオンの外国館とかの建設申込が1件もないっていう(笑)。これはさすがに担当者青くなる。

    小飼:でも、日本でも今世紀に入ってから1回やってるよね、万博は。なんだったっけ、愛知、

    山路:ああ、行きましたよ愛知万博。

    小飼:そうなんだ。ああ、うちの娘、うちのお子ちゃまたちは行ってるんだな、僕は興味なかった、あれは何、トヨタの力で?

    山路:あんまり記憶ないですね、そんなものすごく面白かったという記憶もない。

    スタッフ:愛知の万博って、その頃作られたモノレールとか、今動いてたりしてます?

    小飼:モリゾー・キッコロ、

    山路:なんだったけ、あおなみ線だっけ(※編注:あおなみ線は無関係。正しくは、東部丘陵線(リニモ))

    スタッフ:なんかありましたけど、YouTubeで時々見ますけど、

    「今ジブリパーク」(コメント)

    山路:そうね、そうそうそう、結局回り回ってジブリパークになった。

    小飼:なったんだ、万博会場、元万博会場が、そうなんだ。

    「君たちはどう万博を開催するか」(コメント)

    山路:(コメントを見ながら)星丸は何か筑波とかじゃなかったっけ。

    小飼:あー、あった、大昔だぞ、筑波万博って言ったら、

    山路:20世紀じゃないか、

    小飼:1980何年とかじゃなかったっけ(※編注:1985年3月17日〜9月16日)、

    山路:星丸ってそうですよね、確か。

    小飼:あれはなんか行った記憶、あれは行った記憶があるな、おぼろげに。連れて行ってもらったんじゃなくて、一人で勝手に行った記憶がある。なんか目当てがあって。

    スタッフ:俺、長崎でやった海博か何かで行ったことあるんですけど、そもそも万博って何なんですか?

    山路:言われてみると難しいな(笑)。

    小飼:いや、万国博覧会で、基本的には出展者のモノ自慢なんですよね。主に出展国の物産の自慢で。19世紀のロンドン万博とかっていうのは、クリスタルパレスというのを建てて、要はスティール、鋼鉄とガラスで建物を建てると、ワンオフで、当時としてはすごいハイテクだったのを自慢して、エッフェル塔っていうのも確か万博の遺産じゃないっけ。

    山路:それ聞いたことありますね。

    小飼:でもさ、今時そういうモノで自慢するっていうのは、もういわゆる先進国、OECDの国っていうのはもう一周しちゃったよね。そういうのがお盛んなのってさ、

    山路:サウジアラビアとか、

    小飼:そうそうそう、

    山路:細長い街作ってますよね、なんかウォールマリアみたいな、

    小飼:作ってんの? ザ・ウォールって。

    スタッフ:会場のやつですか?

    山路:いや、会場じゃなくて、砂漠の中の、壁みたいな街というか、

    小飼:そうそう、

    山路:作ってるんだよね、あれ。

    小飼:そういうのがウケる場所で、あれ、前回の万博ってどこだ、カタールで、

    山路:ドバイじゃなかったかな、

    小飼:ドバイじゃなかったっけ。でも今万博が似合うのって、そういうところだよね。

    山路:なんかそんな一件も建設の申請がまだないようなところで、

    小飼:万博ってやりたがるっていうこと自体でさ、なんか今の大阪の政権を牛耳っている人たちのカッペぶりがわかるというもんだけどね。

    山路:空飛ぶタクシーとかを目玉にしようとしているという話がありますけれどもね。

    スタッフ:やっぱり未来的な何かを見せるみたいなのがあるんですかね? 欲目的には。今ないものを現実に作ってって。

    山路:それって今話題になっている未来的なものって、そんなにガチッとしたものじゃなかったりするからなぁ。それこそメタバースだったりとか、なんかVision Proでなんか出てきた空間コンピューティングみたいなもんだったりとか、もっとデジタルで、みたいな話のほうが多いんじゃないかという気はするんだけどなぁ。核融合炉が万博会場にあるんだったら見に行きたいかなぁとは思いますけれど。

    スタッフ:もう万博はAR内だけでやるっていう、未来万博でいいんじゃないですかね。

    山路:それを堤太一さん、あ、堤じゃなくて、堺屋太一、

    小飼:堺屋太一、故人だね。

    山路:そうそう、イン博というのをやろうとしたのをご存知ですか。

    小飼:ああ、インターネット博覧会みたいなのがあった、

    山路:たぶん、ナオヤさんはまだその時におそらく小学生とかかもしれませんが、堺屋太一さんが文化庁長官の時だっけ(※編注:正しくは、経済企画庁長官)

    小飼:現役の時にやったのが1970年の大阪万博。大阪2度目なんですよ、やるとして。

    山路:その堺屋太一さんがやろうとした、そういうふうに声をかけてやったインターネット博覧会、まぁWebの黎明期ですよ、そこのところにいろんなWebページを集めて一箇所で見られるようにしましょうという。今からしてみたらそんなん当たり前というか(笑)、要はサイトのリンクが貼ってあるだけなんですけれども。そういう、ちょっとしょぼいのをやったという歴史がありましてね。

    小飼:今、Wikipediaの国際博覧会というページを見てるんだけど、2023年ブエノスアイレス国際博覧会は2022年に開催中止となっております、中止できるんじゃん。中止しようと思えばできるじゃん。

    山路:はっはっはっは、

    小飼:じゃあそうしよう、そうしよう。

    山路:結論は出たというところで、

    小飼:中止可能ということで。

    スタッフ:じゃあ出展者がいなかったので、中止ということで。

    小飼:うん。

    山路:かなり恥ずかしい出来事ではあるんだけど、

    小飼:恥ずかしいかな、そんなに。いいじゃん、感染症で、だからミャクミャク君出しとけばいいんだよ、ミャクミャク君がお辞儀してる看板を出しておけば。

    「もう開催の空気になってしまっています」(コメント)

    山路:これ大阪在住の方ですかね?

    小飼:そうなんだ。

    「そんな大阪いじめないで」(コメント)

    小飼:いや、むしろ万博開催とかを強行するほうが大阪いじめにならない?
     無理無駄を強いているわけじゃん。無理しなくていいよ。無理しなくていいよ、東京も無理にオリンピックやって、どれだけのものを失ったと思うよ。そうだよ、よく考えたら東京で無理してオリンピックをやったおかげで、電通のあれこれがバレて、電通が関われなくなって(笑)、万博の開催にも支障が、

    山路:そうだ(笑)、

    スタッフ:そっちのルートはちょっと危険ですね、つまり健全にはこういうでっかいイベント日本じゃ無理ってなっちゃうんで。なんか後ろにいないとできないってことになっちゃうんで、ちょっと厳しいと思いますよ、きれいにはできないって。

    「パソナもなんとか」「建設業者がババ引くだけ」(コメント)

    山路:本当になぁ。

    スタッフ:そうですね、なんで東京に学び、札幌と大阪は今まだ、大損する前に何とかするチャンスでもありますよね、

    小飼:手をつけちゃったものは引っ込みがつきにくいはつきにくいけれども。逆に手をつけちゃって完遂してもらいたいものっていうのは何かっていうと、なかなか出てこないね。僕、中央新幹線すらいいのかなぁ、続けてとは思う、

    山路:でも静岡県知事を応援しようという気にはならんでしょう、

    小飼:にもならない。にもならない、まぁ言い分はわかるというのか、JR東海ではない、JRだけれども、割とJRと水利権っていうのではJRはあちこちでヨタをしてるからわかる、まぁでもそれは置いといても、でもなんで中央新幹線に懐疑的かって言うと、鉄路ほど潰しが効かない。なんで日本以上に欧州では高速鉄道が成功してるかっていったら、そのまま、普通の既存の鉄路にも入れるんだよね、ゲージが同じだから。すごい有利なんですよ、その点で。なんて言えばいいのかな、

    山路:リニアはリニアだけ、

    小飼:そうなんですよ。
     ただやっぱり、一技術オタクとしては、やっぱり死ぬ前に乗ってみてーなというのが(笑)。いや、いちおう試乗会あるじゃん、試乗会で申し込みとかってかいつもやってるけども、当たった試しがないんだよね(笑)。

    山路:これ、開発とかって始まったのって、それこそ1950年代とか60年代ですよね、リニアって。万博で模型とかが出されたわけじゃないですか。もうちょっと待ってたら、リニアモーターが開発始まってから1世紀経つけど、まだ実現化されてないっていうニュースを見ることになるかもしれないですよね(笑)。

    小飼:ああ、でも別の意味で開通を見てみたいというのもあるっていうのは、中央新幹線のすごい部分っていうのはリニアモーターだけではないので。南アルプスをトンネルでぶち抜くっていうのは。いや、じつは大昔、中央自動車道の元のコースっていうのは今の中央新幹線のコースだったんです。でも、当時はそんな土木技術がなかったので、結局南アルプスは迂回しましょうっていうことで北のほうでピョコッといって、また南下するというコースを辿ってるんですけども。

    山路:じゃあ、リニアモーターカーやめて、そこのところ普通にトンネルにしたほうがいいかもしれないって?

    小飼:いや、その土木技術は見てみたいなぁと、

    山路:シールドマシンとかでどうやってるのかみたいな。

    小飼:シールドマシンというと、一つこれはもう徹底的に残念なのが、外環道を南下させて中央道と東名につなげようっていう工事をしてたんだけれども、陥没しちゃって今、止まってるじゃん。2年前からだっけ。

    山路:日本、土木ではいろいろ面白いことやってるのになぁ。

    小飼:そうなんですよ。そういうのは完成を見てみたいというのか、いや、でもそれも日本のグランドデザインのなさというのが仇になってるんですよね。グランドデザインがなくて、後付けのデザインを技術で弥縫したというのが、日本の土木の真髄でもあるので。

    山路:他の国でもたとえば、インドネシアとかグランドデザインがあって鉄道を引いてるとはあんまり思えない感じがしますけど(笑)、タイにしても。

    小飼:べつ日本に限った話ではないんだけれども、それにしてもちょっとなさすぎなんじゃないかと。

    「グランドデザインは政治家の仕事」(コメント)

    山路:そういう政治家を選ぶのは国民の仕事ですよね。

    小飼:そうなんですよね。

    山路:グランドデザインを持ってくれと、政治家になる人に求めるのはやっぱり国民の仕事なんではないですか。

    スタッフ:ただ、ちょうど長崎も新幹線引くにあたって諫早市っていうところで水枯れが起きちゃって、集落なんですけど、そこもう田んぼとか作れなくなっちゃって、まぁ水枯れると巻き戻せないっていうのはわかるんで、なんかどうすんだって、

    小飼:日本のやっぱ土木ってすごくて、その後付けのグランドデザインを成就させちゃったっていうのは羽田空港とかすごいじゃないですか(笑)。よくあんなもんができたなって。いや、でもあれが間に合っていれば、成田の問題とかなかったのにっていう(笑)。

    山路:羽田ってもうぜんぜん増やせないと、私の子供の頃には言われてましたよ。でも、普通に大きくなってるじゃないですかっていうね。

    小飼:そうしたら、平行滑走路を、オープンパラレルを2組も作っちゃったっていうのは。

    山路:これって結局そのグランドデザインのなさって、

    小飼:技術である程度挽回できるっていうのも(笑)。

    山路:マイナンバーカードの時にもちょっと出ましたけど、弾さん、日本の国の弱さっていうのは有権者、

    小飼:(コメントを見ながら)いや、国内空港になってたんですよ、しばらく。でも、沖合展開がうまくいったことで、いや、国際線少し戻しやっていうことになって。で、D滑走路ができたあたりで国際線を、

    山路:渋谷の上空とかも通れるようになりましたからね。
     マイナンバーカードについて話した時にも出ましたけど、これってやっぱり国民の言うことを聞きすぎるからグランドデザインができないんですかねっていう、

    小飼:それはあります。

    山路:自分が悪者になっても、こうやる、こういう形の国づくりをするっていう主張がある人があんまりいないのかもなぁと。

    小飼:そのくせ、黙ってここに空港を作ります、ここにダムを作ります、ここにバイパスを通します、ダマでやるんだよね。そこがダメなのよ。

    山路:バランスが本当に悪いですよね。

    「グランドデザインが得意な国はアメリカですか」(コメント)

    小飼:かつての、だなぁ。やっぱりフリーウェイっていうのはその中でも一番の当たり。

    山路:なるほどなぁ。

    スタッフ:最初のニュースに戻っちゃうんですけど、やっぱりグランドデザインとかがないと地方とかも含めて、どう日本していくのかってことになるんですか?

    山路:ほんとになあ、本当にそう思うなぁ。結局今って地方の有権者の顔色を伺って、撤退すると言い出せないでいるというか。

    スタッフ:やっぱ選挙区が小選挙区だから、そうなっちゃうんですか、

    山路:まぁ選挙区の問題なのか、もしかしたらその日本的な文化的なその仕組みっていうのが、本当の中央集権の国を作りづらい構造になっているのか、そこのところはちょっとわかんないですけどね。明治維新で一見中央集権の国家ができたようであって、意外に中央集権でないのかもしれないと思うし。

    小飼:中国ぐらい派手に中央集権だったら、どうなってるのかなっていうのは確かに考えるね。いや、だって高速鉄道さ、一気に整備したじゃん。日本だったら考えられないぐらいの汚職しまくって、それでも今や世界一の高速鉄道網持ってるわけじゃん。今世紀の始め、高々20年前にはほとんど何もなかったところにさ。いや、確かにすげーなと。

     
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