Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回のテーマは、UFCファイターが自らが筆をふるう試合当日のドキュメントの後編! 前回はコチラです→http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1009327
今回は、2015年12月29日付BloodyElbow掲載、ジョシュ・サマン(Josh Samman)著、『UFC on FOX 17: Josh Samman's Fight Week Blog (part 3)』(http://www.bloodyelbow.com/2015/12/29/10680776/ufc-on-fox-17-fight-week-blog-part-3-josh-samman)の全訳後編をお届けする。
ジョシュ・サマンは、戦績12勝4敗の現役のUFCミドル級ファイターでありながら、現役MMAライターとしても活躍中。先頃初の著書『The Housekeeper: Love, Death, & Prizefighting』も出版した。また、現地時間7月13日開催のUFCファイトナイト91・スージーフォールズ大会で「ジョシュ・サマン vs. ティム・ボーシュ」が行われることが発表されている。サマンにとっては本稿で描いた試合以来の復帰戦となる。なお本稿全訳に当たっては、ご本人の許諾を得ていることを申し添える。
***
第2ラウンド、僕は先ほどの続きをやることにした。テイクダウンにはまた成功した。ヤツに脱出の努力をさせつつ、自分がやりたいことをやれるというのは気分が良いものだ。しかしこの楽しみはすぐに終わりを告げた。すぐにスイープされてしまったからだ。
僕は金網に追い込まれた。だから金網にもたれて、しばらく相手にパウンドを打たせて消耗させる作戦に出た。動きを鈍らせてやろうと思ったのだ。
「しばらくすると、ヤツの呼吸が荒くなっていった」
大ぶりのパンチなら、相手はあっという間にガス欠していく。実は試合の最中には、どれくらい強く打撃がヒットしたのかは自分では分からない。僕の場合は打撃の音で判断している。こちらが打撃を食らった場合には、実際には星が見えているような時でも、僕の場合には気を失ってしまうようなことはない。セコンドからは、「レフリーに大丈夫だということを知らせろ」という声が聞こえてくる。攻防の中で対戦相手のタムダン・マクローリーと目線があう。ヤツは僕に向かってうなずいている。この沈黙の会話のせいで、ヤツがフィニッシュしよう躍起になって攻め込んでくればいいのにと思う。でもヤツは、ずいぶんと隙(すき)のないプレッシャーをコンスタントにかけ続けてくる。
この記事の続きと、ハッスル誕生と崩壊、スティング、KEI山宮、藤波辰爾、さくらえみとアイスリボンなどがまとめて読める「12万字・詰め合わせセット」はコチラ
この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。