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北米MMAを知り尽くした男・水垣偉弥が語る超RIZIN2
です(この記事はニコ生配信されたインタビューを構成したものです)





――
水垣さんに超RIZIN2の感想をうかがっていきます!

水垣 よろしくお願いします!

――
まず水垣さんは超RIZIN2をどのように視聴をされたんですか?

水垣
 超RIZIN2の前半はUFCと被っていたじゃないですか。堀口(恭司)選手と神龍(誠)選手の試合にギリギリ間に合わなかったんですよね。

――まあ、間に合っても……という感じの決着だったんですけど。

水垣
 そうでしたねぇ……。その後のRIZINパートもなんだかんだで見逃し配信になってしまって、(鈴木)千裕選手の試合に絶叫できなかったという(笑)。

――
先に結果を知ってしまってると「ここで終わるのかな」ってわかっちゃいますもんね(笑)。

水垣
 そうですね。結果を知ってると、どこでどうやられるのかわかってて見てしまいますね。

――
堀口vs神龍はアイポークによるノーコンテストになってしまいましたが、水垣さんはアイポークを食らった経験はあります?

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水垣
 ボクはそんなに大きいのはないですね。ちょっと目に指が入ったり、かすった程度はあったかもしれないですけど。指が目に突き刺さった記憶にないですね。たとえばグラップリングの練習のときには、たまに刺さったりするんですよね。そうなると、あんなにブスッと刺さらなくても、二重に見えたりしちゃうんですけど。ボクが目がおかしいなと思ったのはユライア・フェイバーとやったときにアイポークじゃないですけど、肘をモロに目にもらいまして……。

――
うわー!

水垣
 肘をもらったとわかったので、反則じゃないから止めてくれとも言えず。右目の視界がグニャグニャみたいな……。

――
『グラップラー刃牙』でよく描写される、地面が歪んで見えるみたいな感じですかねぇ。

水垣
 そうですねぇ。1ラウンド終了くらいにはなんとなく大丈夫になったんですけど、しばらくはおかしかったですね。

――
どんな状態かは外部からは判断しづらいところってありますか?

水垣
 難しいと思いますね。ブスッと刺さったとかじゃなくても、目に傷がついちゃったりするし、もう目を開けてられなくなったりするんですよね。

――
ボクなんか目にゴミが入っているだけでもイヤですよ(笑)。みんなが期待していた大一番が消化不良に終わってしまったことで感情的になっている人が多いんですが、そこは冷静に見てあげてほしいですね。誰が悪いわけじゃない。

水垣
 もう本当にみんな不運だったとしか言いようがないですね。選手もこの試合に備えて練習してきてるからガッカリしてるでしょうし。

――アイポークしやすい人っているんですかね?

水垣
 いると思いますね。いちばん多いパターンとしては、要は手を開き気味にディフェンスするタイプのファイターですかね。たとえばパンチに対してちょっと手を伸ばしてストッピングやパーリングしようとしたときに、指が相手の目に入ることはよくあるので。UFCでもレフェリーが「手を閉じろ」とか注意してきます。あと手を広げてディフェンスするのはOKだけど、その指の角度が相手のほうに向いていると注意されますね。「指を天井のほうに向けるようにしろ」と。

――
一時期UFCはしょっちゅうアイポークがありましたもんね。ちなみに2022年1月から6月まで、UFCは233試合中23回、PFLは46試合中6回、ベラトールは87試合中2回のアイポーク発生しています。UFCは昨年グローブが改良されてからは減りましたけど。

水垣
 それでも昨日のUFCでファーガソンがアイポークをもらってましたし、オープンフィンガーグローブという性質上、どうしても難しい問題ですね。

――
グローブも長い歳月をかけて進化してるんですけどね。シューティング時代のグローブを見たことありますけども、指が出せなくてグラップリングができないような代物でした。

水垣 あー、見たことありますね。「これは掴めないだろう」と思った記憶がありますね。

――
というわけで、次の試合は水垣さんがライブで興奮を味わいたかった鈴木千裕vsパトリシオ・ピットブル。両者ともスクランブル出場になりましたが、千裕選手がベラトールのフェザー級王者をKOする大アップセットでした。

水垣
 千裕選手は博打をすれば当たる可能性があるなとは思ってました。スタイル的にも性格的にもそういうタイプなんじゃないかなって。

――
クレベル戦もそういう期待感はあったんですよね。

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水垣
 そうですね。ただ、今回はお互い緊急ですよね。

――
契約体重は70キロで、パトリシオは兄貴のパトリッキーのサポーターとして来日したところのオファーですね。

水垣
 だから、いろいろな条件が揃ったんでしょうね。

――
パトリシオはぶっちゃけ千裕選手のことをよく知らなかったんじゃないかなと。

水垣
 「クレベルに負けてるんでしょ?」みたいな隙が心のどこかにあってもおかしくないですよね。これが万全の状態だったらまたちょっと違うんでしょうけども。あとはパトリシオはこの前の試合はバンタムに落としてるんですよね。

――
セルジオ・ペティスのバンタム級王座に挑戦して判定負けでした。

水垣
 いくら体重は戻ってるとはいえ、身体が小さくなったわけですから、感じ方は違うと思うんですよね。

――
筋肉量にしても落ちてるでしょうね。

水垣
 そこで千裕選手みたいな一発がある相手とやるとなれば、打撃のダメージの重さやプレッシャーを感じちゃったのかなっていうのもありますね。

――
しかも千裕選手はストライキングは一流の選手ですもんね。これがクレベルクラスが相手だったら緊急オファーは受けてないでしょうし、シチュエーションが産み落とした奇跡というか。千裕選手は次の試合が俄然、楽しみになりましたね。

水垣
 いや、ホントですよ。世界のトップの1人を食ったわけですから。でも、アメリカのファンからすれば「パトリシオ負けたの?」というか、むしろ「試合したの?」みたいな(笑)。

――
「試合をするのは兄貴じゃなかったの?」って。2人とも「緊急出場おつかれさまでした!」という感謝しかないです。メインの朝倉未来vsケラモフは、ケラモフの1ラウンド一本勝ち。水垣さん的にはこの結果どうなんですか?

水垣
 ボクの予想では朝倉選手がマットに背中をつけられたら、ちょっと厳しいんじゃないかなって思ってましたね。テイクダウンディフェンスっていう部分では朝倉選手は高いものを持っているんですが、そこを突破されて背中をガッチリつけられちゃったときがちょっと怖いな……って。ケラモフの爆発力からすると、それができるような気がしたんですよね。

――そこで朝倉未来の背中がマットに付いたときにどう展開していくのかと。

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