UWFやリングス、K-1まで、様々なリングで戦ってきた長井満也インタビューシリーズ第4弾! 今回はリングス入団編です (聞き手/ジャン斉藤)
――大怪我のリハビリ中に新生UWFは解散しちゃって、練習生だった長井さんは流れるままにUWFインターに参加することになりますが、旗揚げ前に離脱しちゃいますよね。その理由はなんだったんですか?
長井 もう若かったんです(苦笑)。前回のインタビューで話したとおり、Uインターに入ったというより、そのままUWFに残ったというイメージだったんですよね。
――Uインターの取締役だった鈴木健さんに誘われて。
長井 いまになったらですよ、リングス、藤原組、Uインターの3派に分かれるわけだから、それぞれの団体がカラーを出さなければいけないということもわかるし、「立ち技やダブルバウト(タッグマッチ)もいいんじゃない?なんだったら6人タッグもやっちゃおうよ!」という頭の柔らかさはあるんですけど。
――まあ、そうですよね。長井さんがいた頃ってUインターの道場はもうあったんですか?
長井 いや、まだ道場はまだなくて。ちょっとうる覚えなんですけど、たしか高田さんが神奈川の綾瀬市だったかに一軒家をお持ちになってて。そこをUインターの寮にしたんですよね。田村(潔司)さん、垣原(賢人)くんと自分、すぐに新弟子を応募したと思うんですけど。1回目の入門テストで合格したのが、のちにリングスにも来る金原(弘光)ですね。
長井 田村さんと垣原くんが一部屋ずつで、あとから入った若い子は1階のリビングを相撲部屋の大部屋みたいな感じで使って。
――3派に分かれたことで人間関係もだいぶ変わって、過度なイジメやしごきはなくなった感じですかね。
長井 そうですねぇ(苦笑)。ボクが以前のインタビューで話してたようなああいうことは、なくなったんじゃないかなと思いますね。
――そうして道場を使える頃にはUインターをやめてしまうと。
長井 そうです。旗揚げ戦に向けていろいろ動き出している最中ですよね。変な言い方ですけど、新弟子が夜逃げげしたみたいなもんですよ……。「こういう風にやっていく」って話をいろいろと聞いて、ちょっと俺の中では違うなって。これも言っていいのかな。リングスの公式記録員をもやっていた田代(徳一)さんとはずっと連絡を取り合ってたんですよ。田代さんには「Uインターはこういう風にやっていくみたいなんだよね」「自分はこう思ってる」みたいな考えも伝えてたんです。
――田代さんは新生UWFではトレーナー的な立場でしたね。そこからリングス入団に繋がっていくと。
長井 前田さんは外国人を集めてやろうとしているという話を聞いて。いまでこそデビューしてから30年以上やれてるけど、当時のボクとしては長くやれるかどうかもわかんないし、どうせやるんだったら自分のやりたいようなスタイルをやってみたいなと思ったんですよね。それでUインターをやめようと。
――Uインターの誰かに相談はしたんですか?
長井 いや、Uインターでそんな相談できるような人もいなかったし、あまりにも皆さん先輩だから。同期の垣原くんを巻き込んでも迷惑がかかるなって思ったんですよ。でも、何も言わないでやめるのもイヤだから、事務所にだけは挨拶に行ったんですよ。事務所に鈴木健さんがいたのかな。やめることを話したら「ちょっと待ってろ」と言われて。ある先輩が事務所に来て「長井の思っていることを全部聞いてやるから話してみろ」と。だから自分の思ったことを全部言ったんです。プロレスのリングでなぜ立ち技をなんでやるのか。UWFの試合をしたいから、つらいこともガマンしていたし、耐えてきた。「思っていたよりもプロレスの方向に行くのは違うと思います」と言ったら、その先輩から「黙って聞いてりゃいい気になりやがって」と怒られました(苦笑)。
――うわー!! 言われたとおりに吐き出したら怒られる理不尽さ(笑)。
長井 ボクはもう黙るしかなかったですよね……。それで話は終わりました。
長井 ボクはバリバリのプロレスファンなんですよ。背がちょっと高いからこの世界に入れただけだし、シューティングジムに入ったのも、前のインタビューで話したように全日本に入ろうとして(ジャイアント)馬場さんと面談したときに「何かやったほうがいい」と言われたからで。ただ、シューティングジムに通ったり、シュートボクシングで試合をするようになったから、格闘技路線寄りだったかもしれないですね。
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https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/202311
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コメント
コメントを書く若林太郎さんからリングスの話を聞いた事があります。彼は今何をやってるのでしょうか?
プロデュース業界って
最高!
続きが楽しみです。
当時から面白い試合と面白くない試合があったけどこんな状況じゃ仕方のない事だったのだなあと。因みに私は当時かなりガチ寄りで見ていましたリングスは。
フライとホームの試合は小学生の時にみて「怖いなぁ」と思ってましたが
エピソード読んで再びみると「怖い怖い怖い」で恐怖が加速しました。
やっぱり昔のプロレスラーの話は面白さが飛び抜けてる。
格闘家の話より、もっともっとこっちが欲しい!
当時を全く知らない世代ですが、読んでるだけでハラハラするしめっちゃ面白い
黙って聞いてりゃいい気になりやがって、が誰かのみ気になった。
次回に期待。
ゴルドー面白いですね
眼えぐったのに心折れなかった人のこと忘れたわけないでしょうし
フルコンタクトKARATEとのトラブル含めてリアルタイムでまあミックスなんだろうなぁってガキンチョながら感じつつ楽しんでいたのですが、改めて凄い世界だ。
こういうコクは今だと純潔プロレスラーより競技の世界から転向してプロレスに来た人の方が出たりするのかな。