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プロレスと「お芝居」の違いとは?■AKIRAインタビュー⑤
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プロレスと「お芝居」の違いとは?■AKIRAインタビュー⑤

2024-09-20 10:16
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    野上彰として新日本プロレスでデビューしたAKIRAインタビューシリーズ第5弾。今回はプロレスと「お芝居」の違いとは?……(聞き手/ジャン斉藤)

    ☆この記事は2021年7月に掲載されたものです


    AKIRAインタビューシリーズ


    ③“日本の陽気な奴ら”JJジャックス解散の理由

    昭和・新日本なら小川直也vs橋本真也の事件は起きていない



    ──
    AKIRAさんが新日本プロレスに復帰した頃は、ちょうど新日本が暗黒時代と呼ばれた時期に突入するんですけど。猪木さん周辺がビッグマッチのたびにマッチメイクに介入したりして、現場の雰囲気は相当悪かったと聞きますね。

    AKIRA あの頃はボクもスポット参戦になっちゃってたんで。だから、どっぷり道場にいたいう感じではなかったですね。

    ──現場の空気感はわからなかったと。

    AKIRA うん、勝手気ままにやってましたね。「もう関わんなくていいや!」くらいに思ってたので。

    ──現場がゴチャゴチャしていたのは知ってたんですか?

    AKIRA なんか嫌な空気はなきにしもあらずでしたけど。みんなガマンしてやってるところはあったと思うんで。控室でもTEAM2000や外人レスラーと一緒だったので、あんまり嫌な感じはなかったですけど。本隊の控室へ行くとシーン……としてましたよね。

    ──暗黒の渦に巻き込まれないで、比較的自由な立場でやられていたと。

    AKIRA 自由にやってましたね。新日はそのあと、もっとどんどん落ちていったのかなあ。

    ──長州さんや橋本(真也)さんが新日本をやめて、それぞれ新団体を作ったり、武藤(敬司)さんは全日本プロレスに移籍したりとか。

    AKIRA あぁ、そんなこともあったんですね。グチャグチャだったんですね、その頃。

    ──グチャグチャだったんです(笑)。AKIRAさんも全日本に行くわけじゃないですか。

    AKIRA そうですね。どういう経緯だったっけな……。そこは新日本から「契約は打ち切りで」って言われちゃったんです。全日本は武藤さんに誘われたんじゃなくて……渡辺(秀幸)さんかな?

    ──新日本のマッチメイカーで、武藤さんたちと一緒に全日本プロレスに移籍した渡辺さん。

    AKIRA 当時のボクはお芝居でなかなか食えてたんですよ。だから別にプロレスはいいやと思っちゃってて。だから新日本に契約をしてくれないなら、それはそれで。無理に「次のリングを探さなきゃ!」っていう感じでもなかったんですけど、渡辺さんから連絡もらって。スポット参戦でいいなら全日本に出してもらいたいなと。

    ──全日本プロレスの居心地はどうだったんですか?

    AKIRA 自分の中では、ちょっと楽な感じがありましたね。っていうのは試合自体も、新日の試合だと朝起きてから、そこに集中してもってかないといけないところがあったんですよ。それが全日だと、そこまで集中しなくてもいいのかなと。新日の場合はそれが3~4試合目でもやっぱりキチっとやんなきゃみたいな張り詰めたものがあったというか。「行ってきます」と家の玄関を出るけど、「また家に帰れるかなぁ……」みたいなモヤモヤはいっつもあるんですけど、全日はそれが意外となくてですね。朝のうちに子供とさんざん公園で遊んで、それから夜に試合という感じで。

    ──全日本はメリハリがついていたという。

    AKIRA あるときの地方巡業なんて昼ごはんのときに「ビール飲め」と渕(正信)さんからジョッキが回ってきて(笑)。「おまえ、これを飲んだら俺が全部払ってやるよ」と。要は「人生もっと楽しみながらプロレスやったらいいんじゃないか」っていう提案だったんでしょうね、渕さんとしては。

    ──渕さんのほうが古き良き巡業の風景なんでしょうけど。新日本は現場監督の長州さんがそういう雰囲気が好きじゃなくピリピリするもんなんだっていう。

    AKIRA それはたぶんそうですね。長州さんが現場監督だったときが一番厳しかったです。巡業で何連戦かでみんなクタクタで、会場で「今日はゆっくりしたいな……」ってだらけてるように見えると、長州さんは「オマエら何やってるんだ!練習しろ!!」って怒るんですよね。

    ──で、全日本のほうはもう昼間から「ビール飲んじゃえ!」みたいな。

    AKIRA でしたね(笑)。毎日じゃないですけどね、もちろん。全日本のそういうやり方も、もっと楽しめばよかったんですけど、性格上そこまでは……まぁ飲むには飲んだけど、なかなか。「早く酒を抜いて試合に間に合わなきゃ」とかそんな感じで。

    ──そこは新日本の感覚が抜けきってない感じだったんですね。

    AKIRA でしたね。渕さんおもしろいですよ。当時は毎晩のように六本木に連れられて朝まで飲むことは多かったですし。渕さんは当時、千駄ヶ谷かどっかそのへんのマンションに住んでいて。あるとき渕さん、荒谷(望誉)さんの3人で飲んで渕さんのマンションに泊まって。朝起きたら横に荒谷さんがごろっと寝てたんですね。そうしたらムクって起きて「すみません、AKIRAさん! こんな汚いところ泊めちゃって!」って謝ってきて。自分の家と勘違いしたんですけどね(笑)。

    ──ハハハハハ! 渕さんとは頻繁で飲んでいたんですね。

    AKIRA 渕さんの部屋には壁一面に映画のコレクションが並べてあって。ゆくゆくは小説家になりたいとか言ってました。

    ──渕さんの小説は読んでみたいです! いまのプロレス界ってコロナ関係なく六本木で飲むってこと自体があんまりないですよね。

    AKIRA あー、そうですね。節制ばかりで、お酒を飲みに行く人も少なくなってるみたいですね。食事会で「酒を飲む」って言ったら「えーっ!? 」って顔されちゃう時代ですからね。

    ・『ハッスル』の和泉元彌のコーチ
    ・邪道・外道のブッカー就任
    ・プロレスと「お芝居」の違いとは?
    ・新日本の前座が変わった大事件……まだまだ続く!

    この続きと齋藤彰俊、長井満也、小川良成、AKIRA、『極悪女王』……などの「プロレス記事9本6万字詰め合わせ」が550円(税込み)が読める詰め合わせセットはコチラ

    https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2204344

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