Dropkick
12月1日の東京女子プロレス旗揚げ戦、オール自由席なので少し早目に北沢タウンホールに向かった。開場10分後くらいか。その時点でもう客席はあらかた埋まっていて、その後は開始ギリギリや遅れてきた人の空席案内でスタッフはてんやわんやの状態。「お近くに空いてる席があるお客様は教えてください」なんてアナウンスもあった。旗揚げ戦だからご祝儀的な部分もあるんだろうが、超満員札止めである。関係者には大入り袋も配られたそうだ。
だけどこの興行に、有名なプロレスラーは一人も出ていない。ゲスト参戦のアイドル兼プロレスもやってる浦えりかがいるものの、彼女だって“本職”“専門家”ではないわけで。
DDTの新事業として始まった東京女子は、他団体と交わらないことをコンセプトにしている。だから選手は新人ばかり。今年プレ旗揚げイベントを続け、DDT両国大会のダークマッチにも出場しているが、それにしたってキャリアは少ない。キャリアのあるレスラーがコーチ、スポークスマン、あるいは若手の壁といったポジションで存在感を見せ、クオリティを保証するということもない。過去にも若い力を押し出した団体はあったが、スターダムには高橋奈苗がいるし、GAEA JAPANの“驚異の新人”たちの上にはカリスマ中のカリスマ、長与千種がいた。
キャリアのあるトップがいて、近年はフリーの選手も多くなり、交流が当たり前になった。そうやって試合数やクオリティ、話題性を高めている。しかし東京女子にはそれがない。
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