Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム。今回はフィギュアスケートのアクシデントで話題になった「脳しんとう」。日夜バンプを取り続けたきた元プロレスラーがなんとWWEを訴えたという……。
フィギュアスケートのGPシリーズ第3戦・中国杯で、ソチ五輪金メダリストの羽生結弦選手がフリーの演技直前の練習で激突し脳しんとうを起こしながら出場を強行したことについて、メディアでは賛否両論がまきおこっている。
ちょうどそんなおり、80年代に新日本プロレスに来日し、アントニオ猪木とシングルマッチを行った経験もある米プロレスラー、ビリー・ジャック・ヘインズ(61)がWWEに対して、外傷性脳損傷についての医学研究や証拠を隠蔽・隠滅し、自らの利益のために選手を著しく酷使したとして、オレゴン州ポートランドの地方裁判所でWWEを相手取り訴訟を起こした。ヘインズは訴状で、WWE時代に脳しんとうを15回起こしたと述べ、イスやチェーン、その他の武器で頭部に何度も打撃を受けた結果、後年になってうつ病と認知症を発症したとしている。ヘインズの弁護士は、この訴訟に対する他のプロレスラーの参加も呼びかけ、1人当たり500万ドルの賠償を求める集団訴訟に仕立ていく計画だ。