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デタラメカンフー映画『アイアン・フィスト』■高橋ターヤンのバトル映画地獄編⑫
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デタラメカンフー映画『アイアン・フィスト』■高橋ターヤンのバトル映画地獄編⑫

2015-01-19 08:36
    映画ライターで北米MMA事情通の高橋ターヤンがプロレス格闘技関連の映画を紹介するコーナー。今回取り上げる作品はクエンティン・タランティーノがバックアップ! UFCファイターのカン・リーが出演するカンフー映画『アイアン・フィスト』!



    デタラメだけどそれがいい、カン・リー出演のカンフー映画『アイアン・フィスト』



    最近のUFC関連の大きなトピックとして、UFCへの集団訴訟というのがあったのは覚えておいでだろう。その訴訟の原告団でネイト・クォーリー、ジョン・フィッチらとともに、唯一現役のUFC契約選手として名を連ねたのがカン・リーだ。

    カン・リーはベトナムのホーチミン市出身の42歳。1975年、ベトナム戦争でアメリカ軍と南ベトナム軍が敗北し、首都サイゴン(現ホーチミン市)が陥落する3日前にCIAの通訳をしていた母の家族のコネクションで米軍のヘリコプターでフィリピンに脱出することに成功。

    後にアメリカ国籍を取得し、カリフォルニア州サンノゼへと移住した。ちなみにサンノゼはベトナム戦争でベトナムから脱出した者たちだけでなく、現在も多くのベトナム人がアメリカに渡る際にはサンノゼに移住しており、全米最大のベトナム人コミュニティが形成されている。彼らがカン・リーの熱烈な応援団として、ストライクフォースの興行を下支えしていたのだった。

    カン・リーはテコンドー、レスリング、散打、空手、ドラッカといった様々な格闘技を経験し、ストライクフォースではミドル級王者となり、UFCでも元ミドル級王者のリッチ・フランクリンをKOするなど活躍していたが、カン・リーの長い格闘技キャリアは時々中断する。その理由は“映画”だ。 
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