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格闘家は占い師に頼りたくなる!?■金原弘光のゼロゼロ年代クロニクル⑤
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格闘家は占い師に頼りたくなる!?■金原弘光のゼロゼロ年代クロニクル⑤

2015-12-21 09:39
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    伝説のプロレス団体UWFインターナショナルでデビューして、キングダム、リングス、PRIDEと渡り歩いた日本格闘技の生き証人金原弘光がゼロゼロ年代を振り返る連載インタビュー。今回はPRIDEを離れたあとのお話――絶対に戻りたくないという6年間勝ち星なし不運続きの暗黒期を振り返ります……。





    ――金原さんはPRIDEで4試合戦ってますね。

    金原 ヴァンダレイ・シウバ、ミルコ・クロコップ、アリスター・オーフレイム、マウリシオ・ショーグン。凄い相手ばっかだよね(笑)。

    ――4試合契約だったんですか?

    金原 いや、シウバ戦のときに3試合契約を結んだんだけど。シウバ戦直前にヒザをケガしちゃって、試合後に手術をしたんで1年間試合もできないからその契約はなくなったの。契約期間満了というか。3試合契約なのに1試合しかこなせなかったという。

    ――契約期間は1年間だったということですね。契約書はあったんですか?

    金原 契約書はあったよ。それはリングスのときもだけど。リングスは年間12試合契約、KOKのときは6試合契約だったけど。リングスのときはトーナメントがあったでしょ。勝ち上がるとプラス何試合かやらなきゃいけないんだよね。

    ――そのぶんファイトマネーは加算されるんですか?

    金原 変わんない。KOKのときは勝ったらウィンボーナスが出るだけ。1回勝ったら20万、次に勝ったら30万、50万……どんどん増えていくんだけど。

    ――主催者からすれば、加算方式だったら試合単価が高い選手に勝ち上がってほしくないですよね(笑)。PRIDEのファイトマネーはよかったんですか?

    金原 当時は「格闘技バブル」とか言われて景気がよかった頃だけど、自分ではよくわかんないところはあったよね。

    ――相場と比べて自分のファイトマネーが適正なのかどうか、と。

    金原 そうそう。これが普通なのかどうなのかもわからないし。あと試合1週間前に突然オファーが来たりするでしょ。リングスがなくなってフリーになったばっかだから、どう対応していいかわからなかったよね。いま振り返ると、断ったオファーのファイトマネーだけで相当な額になるよ(笑)。

    ――死んだ子の歳を数えちゃいますか(笑)。やっぱり当時は景気がよかったんですね。

    金原 1試合の単価はいいけど、リングスの頃と違って保証はないから。リングスのときは団体所属だから、ケガで試合を休んでも給料は保証されるし、会社が治療費や入院費も出してくれる。シウバ戦のあとは1年間リハビリで試合ができなかったから年収が30万だったんだよ。

    ――フリーの厳しい現実ですねぇ。金原さんはPRIDEと再契約はしませんでしたよね?

    金原 PRIDEで4連敗したことで自己嫌悪に陥ったというか、環境を変えたかったんだよね。負けたのは強い相手ばっかだったこともあるんだけど、自分のパフォーマンスができなかったでしょ? 当時は33歳だったのかな。当時の格闘技界では高齢のほうだから「もう歳なのかな……」って考えちゃったんだよね。だって当時は前例がないじゃない。

    ――金原さんより年齢が上の選手ってそんなにいませんでしたね。

    金原 何人かいたんだけど、真剣勝負をやってる数は俺のほうが上だから。そこは消耗度が高いんだよね。

    ――いわゆる勤続疲労というやつですね。

    金原 KOKのときに燃え尽きたってこともあるけど、フリーになったあとは思うような試合ができないし、ネガティブなことばっか考えちゃったんだよね。

    ――そういうこともあったのか、金原さんって改名しませんでしたっけ?

    【こんな字です】


    金原 いや、あれはシウバ戦のときだよ。フリーになって飛躍するために名前を変えようかなって。Uインターの若手の頃からお世話になっていた寿司屋の大将が「ワシが考えたるわ!」って。

    ――あのリングネームは寿司屋の大将が考えたんですか!

    金原 でも、存在しない字でしょ? マスコミの人から「この字はないんですよ」って言われてさ。雑誌でも名前を載せられない(笑)。

    ――雑誌等に載せる場合はデザイナーが作字しないといけないんですよね。

    金原 大将は「いまはなくても、おまえがスターになればおのずとついてくるんや」って。グリーンボーイの頃から知ってる人なので断れなかったんだよね(笑)。

    ――ヤマヨシさん(山本宜久)なんかも占い師に勧めらててリングネームを変えてましたけど。

    金原 でも、そういうものに頼りたくなる気持ちはわかるよ。勝負事をやってると目に見えない力があるんじゃないかって考えちゃうんだよねぇ。練習では100%負けない相手でも、試合になると負ける可能性がある。それが相手の運なのかもしれないし。

    ――古くは双葉山の璽光尊事件がありましたし、◯◯◯さんが引退するときも占い師からの助言があったと聞きますね。

    金原 連敗中で暗くなってるときはそういう人に相談したこともあったんだよ。友達の友達に「私、ちょっと霊が見えるのよ」という人がいてさ。「あなた、悪いものが憑いてるから」って言われると、人間ってそっちのせいにしたくなる。ホントは「自分の力不足で負けたんだよ」と言ってくれればスッキリするんだけど、「俺は悪くないんだ、周りに悪霊がいるんだ……」って凄く悩んだ時期があったよね。
     
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