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【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】岡田が、幻のガイナックス・ガンダムの真相を語る!第71号
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【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】岡田が、幻のガイナックス・ガンダムの真相を語る!第71号

2014-02-10 07:00
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話 第71号 2014/2/10
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    【今週のコンテンツ】岡田が、幻のガイナックス・ガンダムの真相を語る!
    【今週の書き起こし】岡田斗司夫のひとり夜話 2007/8/20
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    ◆【今週のコンテンツ】岡田が、幻のガイナックス・ガンダムの真相を語る!
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     みなさんの好きなガンダムの主人公は誰ですか? ぼくはカミーユ。なんと言われようとカミーユの前田宏樹です。
     今回はGyaoジョッキーから『岡田斗司夫のひとり夜話 2007/8/20』をお送りします。
     7年前も、今と変わらぬ舌鋒鋭いひとり夜話。話題は彗星みたいに、バーっと移りかわって、サンライズからガンダム作りを依頼された思い出話へ。
     庵野秀明から「面白いけど、悪ふざけ」と評された新作ガンダムの主人公は、なんとメーカーのメンテナンス要員なんだとか!
     メーカーと現場の板挟みになるメンテナンス要員はきっとこう言っていたに違いありません。

    「僕が一番、ガンダムをうまく使えるんだ」

     それではハイライトをどうぞ!

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     サンライズが、「ガンダムの新作をどうするか?」と悩んだ時がありました。富野さんが「もうガンダム作らない!」と言ったからです。
     それでもサンライズはガンダムの新作を作りたいので、いろんな所にアプローチしました。僕が社長やっていた時代のガイナックスにも「ガンダム作らないか?」という、千載一遇のチャンスがきて、ものすごくドキドキしました。

     ぼくがその時に考えた新しいガンダムがあります。もう、こんなの絶対に作らないからここで話します。

     メンテナンス担当の社員が主人公のガンダムをやりたいな! と思ったんです。

     例えば、ゼロックスのメンテナンスの人がいるじゃないですか。 会社のコピー機の調子が悪くなったら、電話しますよね。すると管理会社のメンテナンスの担当者が来て、修理して、ちゃんとコピーできることを証明してから帰る。それのモビルスーツ版が良いなと。

     例えば、アナハイム・エロクトロニクスやジオニック社のようなモビルスーツ製造会社のメンテナンス要員が主人公です。連邦とかジオンにモビルスーツを納品しています。
     アニメやマンガのガンダム整備は、だいだい整備兵がやっていますが、そうとは限らない。現実に、モビルスーツのような高度技術の集積があったら、整備兵だけではおそらく整備できない。その他にもメーカーのメンテナンスや技術者が一緒に宇宙戦艦に乗り込んで、調整しながら使ったりするはずです。『逆襲のシャア』ではそれと似たような描写がちょっとあったんですが、もっと徹底している。

     なぜなら、軍隊側の整備兵はすぐに返品したがる筈です。つまり、戦争でちょっと負けたりしたら、

    「このモビルスーツ不良品だ」
    「バーニアのフカシが悪い」

    と言って、メーカーの方に返品を要求する筈なんです。

     ところが、メーカーから来てる技術者は、

    「いやいや、これ仕様書通りですよ」
    「仕様書通りの出力が出てるから」

    と言って、返品を断る。そのまま納品突っ切ろうとする筈なんですね。

     ここの狭間で、いろいろ苦労するのが、絶対にメンテナンス要員なんですね。
     メーカーのメンテナンス要員である主人公は、いろいろな前線に行かされるんですよ。オデッサとか、ジャブローとか。その度に連邦のエースパイロットが、自分が乗ってるモビルスーツのダメな所をバーっと語るんですね。

    「ジム、ダメじゃん!」
    「ビームサーベルも一個しかないし、目が一つってのは元々設計ミスだろう?」

    とか言うんですけど、メンテナンス要員の主人公は、

    「いや、大丈夫ですよ。これでもズゴックに勝てますから!」

    と言い返します。

    そしたら、よりによって向こうからシャアのズゴックが出てくるわけですよ!

    それでもメンテナンスして、ジムがちゃんと動くようになりました。


    「じゃ、おまえ、動くっていうんだったら乗ってみろ」 


    なんとモビルスーツメーカーのメンテナンス要員は、”ジムでズゴックが倒せることを証明”しないと本社に帰れないんですね!


    ”毎回ある前線に行って、絶対勝って帰らなきゃいけない男の辛さ”みたいなシーンをやると、ガンダムの戦争の中でも別の一面が見れて面白いんじゃないかな。
     戦争というのは非日常であり、死ぬか生きるかの非人間的な側面は絶対あります。でも、同時に僕らがいつも知っているマヌケでつまらない日常も必ずあるし、技術者と現場との衝突とか軋轢も必ずある。そこに面白いドラマが絶対あると思うんですね。

     これを思いついた時、「これだー!」と思って、庵野君とかに一生懸命話したんです。そしたら庵野君から、

    「岡田さんの話は本当に面白いんですけど、悪ふざけですね」

    って言われて(笑)。

     確かに悪ふざけですね。

     
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