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MLB「カンザス・シティ・ロイヤルズが熱い!」間違いなく"ミラクル"が渦巻いている世界で最もホットなチームがロイヤルズだ。「阪神が巨人の4タテが凄い!」と色めき立つ人も、ロイヤルズはワールドシリーズまでその倍の連勝8連勝を重ねて来たという事実を知ると驚くだろう。

1発勝負のワイルドカード(地区2位の勝率上位者による復活戦)で6点差を跳ね返す大逆転延長12回で制し、その後はエンゼルスを3タテ、さらに今年凄まじく強かったオリオールズを4タテ、もはや選手たちも負ける気がしないと言う程、神がかりの快進撃である。

日本では青木宣親が所属する以外あまり知られていないチーム、ニューヨークやボストン、ロサンゼルスの人気都市に対してカンサスシティという地方都市。生中継が日本時間の午前から昼ということもあり中々話題にならないアメリカのワールドシリーズだが、今からでも遅くない"「にわか」でも通ぶれる「ロイヤルズのここが見所」を5つ挙げたいと思う。

1、代走スペシャリストのダイソンとゴア
今季メジャートップの153盗塁と走る野球を徹底して来たロイヤルズだが、その象徴といえるのが、青木の代わり代走で起用されるためメジャーファンにもお馴染みとなったジャロット・ダイソン、36盗塁をマークし、成功率は85.7%とシーズン通しスペシャリストとして機能。それに輪をかけてテランス・ゴアは8月末にメジャー走るためだけに昇格したような選手でシーズン後半からの出場とはいえ成功率100% この二人の盗塁から確実に得点するスモールベースボールは見る価値があるだろう。

2、最強のリリーフ陣
ヘレーラ~デイヴィス~ホランド(HDH)の勝利の方程式。6回から登場する最強の3人の継投。全員154キロ以上の速球を投げる化け物集団。
ヘレーラ:70試合 防御率1.41
デービス:71試合 防御率1.00
ホランド:65試合 防御率1.44
6回まで押さえてリードすれば何とかなるというのが今の彼らの合言葉である。

3、後半の鉄壁の守備
青木と交代したダイソンがままセンターに、プレーオフでも好プレーを連発したロレンゾ・ケインがライトに、そしてレフトはゴールデングラブ賞の常連アレックス・ゴードン。青木は「相手打者がショックを受ける程守備のいいチーム」と自らのチームを表現している。リリーフ・ピッチャーだけでなく鉄壁の守備にも注目である。

4、青木宣親
日本人だからという訳ではなく移籍1年目でチームに溶け込んだ2番打者「ノリ」こと青木の貢献度は大きい。1番打者が塁に出たら進塁させる。1回だろうと犠牲バントをする進塁に注力したプレイは今シーズンの青木の命題でありロイヤルズの機動力野球の生命線である。前述の青木出塁~代走ダイソンの盗塁という流れの勝利パターンは勝ちフラグとしてお馴染みとなった。犠打や決定的な場面でのファイン・プレイなど彼の細やかで高い技術は、ポストシーズンでもロイヤルズを何度も救ってきた。

5、延長戦での無類の強さ
緊迫感あるポストシーズンの実に半分の4試合を延長戦の接戦の末制しているメンタルや勝負強さもこの短期決戦での見所といえる。

対戦相手のジャイアンツの地元サンフランシスコでは人気歌手ロードのヒット曲「ロイヤルズ」をラジオで放送禁止にする厳戒態勢になる位、相手チームを警戒しているという。
前述の阪神が日本シリーズを制したのが1985年、同じ年にロイヤルズがワールドシリーズを制したのも1985年。浅からぬ因縁を感じる29年目今年の流れ、初の対戦となるロイヤルズとジャイアンツのワイルドカード同士の下克上組による初対決はいよいよ22日火蓋を切る。

【動画】http://youtu.be/TgqSPtfrhPM

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