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世界一重い航空機としてギネス記録を持つAn-225ムリーヤは、旧ソ連で開発されたバカデカい航空試作機のひとつで、今なお現役で活躍する世界一重い航空機だ。
https://youtu.be/X5hCKmh9qVo
1988年に当時のソ連、ウクライナ共和国のアントノフ設計局が開発したという大型輸送機はたった1機だけ作られた(2機目は未完成)のが未だに運用されている。最大離陸重量が600トン、全幅88.74メートル、全長84メートル、高さ18.1とボーイング747-8やエアバスA380-800よりもやや大きめだが、その輸送能力の高さから度々運搬用にチャーターされ、その勇姿がネット上でも紹介されることによって知られるようになった。
ムリーヤはウクライナ語で「夢」。もともと80年代後半ソビエト連邦が開発していた、ソ連版スペースシャトル「宇宙往還機ブラン」の輸送用に開発され、当時の映像や写真にはブランをコバンザメのように背負って航行するAn-225ムリーヤの姿が収められていた。
本来は、試作機を制作した後、本来の目的だったブランの輸送の目的を失いそのまま世の中から姿を消すと思われていたムリーヤ。2006年から完成予定だった2号機は3年間暗礁に乗り上げ2009年には放棄されたが、一方の1号機は今も健在である。
この航空機の魅力はやはり、他の航空機とは違う6発のエンジンやH型尾翼、推定300トン以上のペイロード、あくまで推定値だが座席をつけたら1500人から2000人は収容できるという規格外の運搬能力。またたった1機しか作られていないにも関わらず一度廃止されたものが2000年になり再就役した背景には、大きさの割に戦闘機なみとパイロットに言わしめた機動性の高さなどにもある。
実は2010年にハイチの大地震の支援目的で使用する重機を運搬するために成田空港に飛来したことがあり、当時その巨大さから航空マニアの中で大きな話題となった。この際は日本の防衛省が災害救助の重機100トンをこの貨物機に積むためにチャーターし、また2011年の東日本大震災の際にはフランス政府のチャーターにより150トンの救援物資を運んでいる。
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