ハックルベリーに会いに行く
1994:その30(1,765字)
ぼくの大学時代は1987年から1991年だ。バブル崩壊が1990年の暮れからだから、ちょうど大学4年の卒業間際に崩壊したことになる。逆にいうと、大学4年生まではバブル絶頂だった。つまりぼくの大学生活はまるまるバブルの中で過ごしていたのだ。
当然、就職活動期間もバブルの真っ只中、というよりも崩壊直前の絶頂期だった。ニュースではよく、内定に50社や70社受かったという大学生がインタビューを受けていた。ぼくは彼らと同学年だったので注目していた。ただしぼく自身は、就職するつもりはなかったので、就活はしていなかった。だから、内定をたくさん取ったという景気のいいニュースも、横目で見ていたという感じだ。
ぼくの学部は生徒が17人で、半分が大学院へ進み、半分が就職した。何もしないのはぼくだけだったから、やはり多少目立った。それでも、この頃までにはぼく自身、変わり者というキャラをすっかり確立していたので、誰
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