こんばんは、“狩りぷれっくす”管理人の江野本ぎずもです。

今週月曜日の完成発表会から立て続けに『モンスターハンタークロス(MHX)』の新情報が明かされ、ネット上でもお祭り騒ぎがくり広げられていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
過去を振り返ってみても、『モンハン』の新作発売直前にこれほどバンバンドシンガシャンズババンと情報が公開されたのって初めてな気がする。
狩猟スタイルも狩技も、ニャンターも4大メインモンスターも二つ名持ちモンスターもリモセトスのフェイクも(まだ言う)、アレもコレも全部気になりすぎるんじゃー!!

と、いうのが、長年ハンターを務めてきた者たちの偽らざる気持ちなんじゃないかと思います。
その一方で、『MHX』はオープニング映像に若きハンターたちの姿が描かれたように、「ルーキーさんいらっしゃい!」な作品。
ニャンターモードがあればアクションが苦手な人にも気軽にオススメできるし、若い学生さんたちが好きそうな要素もたくさん散りばめられていますよね。
そこで、今回は『モンスターハンター』に興味はあるけど触れたことのない方に向けて、「『モンハン』ってそもそもこんなゲームだよ!」ってことをわかりやすくお伝えする記事を書いてみたいと思います。
いつものように、独断と偏見まみれのぎずも調でお送りいたしますので、ベテランハンターな皆さまもぜひ読んでいただいて、自分は違う意見だよーというところがあればコメントで「異議あり!」とツッコミ入れてくださるとうれしいです。


■『モンハン』はハンティングアクションゲーム!

『モンスターハンター』は、“狩りアクションゲーム”とか“ハンティングアクションゲーム”なんて言われています。
その名の通り、“狩り”をするゲームなんですね。
プレイヤーはすべからく“ハンター”という職業に就き、「どこそこでモンスターが暴れているから狩猟してくれ」といった依頼(「クエスト」と言います)をこなしていくことになります。
『モンハン』シリーズには伝統的に、自分ひとりで狩りをする「村クエスト」と、オンラインや携帯ゲーム機のローカル通信を使ってほかのプレイヤーと最大4人で狩猟を行える(ひとりでやってもOK)「集会所クエスト」の2種類があって、村クエストのほうがいわゆるゲームストーリーを担っています。
ストーリーと言っても、RPGのようにたくさんのキャラクターが登場して、彼らとの複雑な人間関係が描かれ、時にくっついたり離れたりしながら自身の運命に立ち向かっていく――というわけではありません(RPGが皆そうなのかは置いといて)。
『モンハン』はあくまで狩りをするゲームであり、メインは狩場を舞台にしたモンスターとの無言のやり取り。
でも、この世界を彩る人や文化にはちゃーんと奥行きがあって、それはストーリーだけではなく、クエストの依頼主や依頼内容にもにじみ出ているんです。
ベテランハンターさんでも、クエストの依頼主までは気にしてないという方も多いと思うんですけど、機会があったらぜひチェックしてみて!
シリーズを通しての名物キャラもたくさんいるんですよ!
江野本の注目は、泣く子も黙る最強ハンターコンビを名乗りながらお腹が痛くて代理狩猟を頼んできたりするお茶目なヘルブラザーズと、とにかく依頼の動機がぶっ飛んでるわがままな第三王女。
彼らは依頼主としてゲームに登場するだけなので、その姿を見られるわけではなく、あくまでもテキストの中の存在。
でも、だからこそ我々プレイヤーの想像力をかきたて、『モンハン』というゲームの世界を彩り豊かにしてくれているんです。


■最大の魅力はモンスター!

『モンハン』は狩りをするゲームだ、と言いましたが、狩られるのはもちろんモンスター。
モンスターと言うとふつう、人間に敵対する“悪の魔物”を思い浮かべると思います。
でも、『モンハン』におけるそれは、生態系を築いている生き物のこと。
そこには善も悪もなく、ハンターがモンスターを狩るというのは本当に純粋な狩猟のことなんですね。
「『モンハン』を初めて遊んだとき、人畜無害な草食獣を狩って生肉を剥ぎ取るという行為に衝撃を受けた」というような話を何度か聞いたことがあるのですが、魔物退治のアクションゲームのつもりでいたらそうなんだろうなあ、と思う。
逃げる草食獣を追いかけてその生肉を手に入れるって、現実だったら目を背けたくもなりますもんね。
でも一方で、小さなお子さんといっしょにプレイされている方の中には「草食獣を狩るのは必要に迫られたときだけ」、「いただきます、と言ってから狩る」などの親子ルールを作って、『モンハン』から命の大切さを学んでいるという声もお聞きします。
これもまた、きちんと“狩猟”が描かれているがゆえなのでしょうね。
たかがアクションゲームと舐めてかかったら心に火傷しちゃうくらい、壮大な世界観と思想が詰め込まれているんです。

と、ちょっと話が脱線してしまいました。
『モンハン』に登場するモンスターたちは生き物としてしっかり考えられているので、とっても魅力的!
たとえば、『モンハン』と言えばの代表選手、リオレウスという飛竜はオスで、メスはよく似たリオレイアというモンスターだったりします。
リオレウスとリオレイアの2頭が登場するクエストでは、どちらか片方を狩猟しているともう一方が心配して同じエリアにやって来たりしますし、彼らの子どもである“飛竜の卵”を盗み出して地面にたたき落としたりなんてしようもんならリオレイアが怒り心頭、即座にそのエリアに飛んできます。
そして、リオレウスやリオレイアが食物としているのが、草食獣アプトノス。
アプトノスは群れで生活しているようで、親アプトノスが子アプトノスといっしょに行動している様なんかも見られます。
ふだんはリオレウスの姿を見つけるや一目散に逃げ出すアプトノスですが、子アプトノスが襲われたりすると果敢に強大なリオレウスに向かっていったりも……。
ね、動物番組でも観ているようで、生き物好きにはたまらないでしょ?
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▲高橋きのさんの“イラストあるある”にも描かれているレウスとレイアの合流。いっそ祝福してやりたい!(『モンスターハンターあるある』より)


■モンスターを狩るのが楽しい!

そしてもちろん、アクションゲームとして見たときのモンスターたちも魅力的!
狩りアクションの基本は、モンスターの動きをよく見て、覚えることにあります。
たとえば、先ほどのリオレイアは炎ブレスという攻撃をしかけてくるんですけど、ブレスを吐く前には予備動作があります。
ちょっと後ずさって勢いをつけてから炎ブレスを吐き出してくるので、これをよく見て覚えてしまえば攻撃を事前に察知し、炎ブレスの範囲外に避けることが可能なんですね。
しかも、モンスターには身体の部位にそれぞれダメージの通りやすさが設定されていて(「肉質」と言います)、リオレイアの場合は頭部がもっともダメージが通りやすい。
ブレスを吐き始めてから吐き終わりまでは頭部がガラ空きなので、炎ブレスの当たらない側面からなら弱点を狙い放題になる、ってわけです。
さらに言えば、弱点の頭部にどの攻撃を当てるかもプレイヤーの判断に委ねられます。
せっかくだからより攻撃力の高い攻撃をたたき込みたいけど、攻撃が発動するまでに時間がかかったり、発動後にしばらく硬直状態があってリスクが高いものもあり、無理してしかけるか安全にいくかはプレイヤー次第。
このモンスターとハンターとの読み合い、やり取りが、サイッコーにおもしろいんです!
モンスターもいろいろ、ハンターもいろいろで、自分なりの立ち回りを身につけていくことがこのゲームの最大の醍醐味なんじゃないかな。
最初はまったくスキが見つからないモンスターに何度も挑むうち、自分なりに上達していくのがわかるとほんっとに気持ちいいですよ!!


■武器や防具は、そのモンスターを狩猟した証!

モンスターを狩ることに成功すると、そのモンスターの素材が手に入ります。
たとえばリオレウスからは「火竜の鱗」や「火竜の甲殻」などが取れるんですね。
ある部位に一定以上のダメージを与えて部位破壊しなければ手に入らない素材もあるし、何頭狩ってもなかなか手に入らない、入手確率の低いレアな素材というのも存在します。
どうしてもある素材が欲しくて何頭も何頭も狩り続け、なのになぜかその素材だけがいっこうに出ない……。
そんなとき、ハンターは決まってこう言います。
「物欲センサー、おそるべし」と……。
“物欲センサー”というのはプレイヤーの間で昔からまことしやかに言い伝えられてきたスラングで、このゲームには欲しいものを察知するセンサーが仕込まれており、欲しいと思えば思うほど出なくなるという、まー言っちゃえば都市伝説ですね。
でもこれ、ほんとに存在するんじゃないかと思うんだよなー。
信じている人、けっこういますよね?
て、そんな話はいいや。
リオレウスの素材を集めると、リオレウスの武器やリオレウスの防具を作成することができるようになります。
じつは『モンハン』には、キャラクターのレベルという概念がないんですね。
クエスト中は、秘薬というアイテムを使って自身の体力を増やすことができるけれど、それはプレイ開始した直後だろうが全クエストを制覇した後だろうが同じ。
変化するのは自身のステータスではなく、武器や防具です。
手強いモンスターから取れる素材を使えば、より強力な武器や防具を作ることができます。
『モンハン』の基本は、モンスターの動きを見て覚え、これを狩って入手した素材を使って武器や防具を整え、さらに手強いモンスター狩猟に挑む、このくり返しなのです。

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▲部位破壊の中には、破壊した部位がポロっと取れて、そこから剥ぎ取りができるものもあります。そういうの、だいたいレア!(『モンスターハンターあるある』より)


■武器は14種類!

『モンハン』の武器は、大剣、太刀、片手剣、双剣……といったジャンル分けがなされており、それぞれ攻撃モーションが異なります。
シリーズを重ねるごとに新武器が追加され、『MHX』では全14種類。
これからハンターデビューする方は「まずどの武器を使えばいいんだろう?」と気になると思いますが、個人的にはどれでも見た目の好きなものを選べばいいと思う!
あとは使ってみて、使い心地がいいかどうか。
難しく考えずに、パッと手に取ったものを使ってみたらいいんじゃないかなーと、いろいろ考えた挙句に一周回って思います。
※『モンスターハンタークロス』公式サイトの14武器種紹介はコチラ

14種類の武器は、どれも個性的で、一長一短があります。
モンスターによって相性もあるので、その都度、武器を持ち替えてもいいし、自分の大好きな武器を極めたいと思えばそれだけで全クエストを制覇することだってできちゃうんです。
たとえば、江野本は狩猟笛をメイン武器としています。
と、言いながら、『MH4G』の武器使用頻度は操虫棍のほうが多いんですけどどどどど……!
いやでも、集会所クエストの最後に登場するラスボス的な存在のモンスターを狩るまではマルチプレイを行わず、自分ひとりの力だけで、使う武器は狩猟笛だけでやっているので、ここはひとつ、狩猟笛がメイン武器ってことにしてください。
狩猟笛の最大の特徴は、同じエリアにいるほかのハンターにも効果をもたらす旋律を奏でられること。
なので、世間では「マルチプレイ向き」と見られていると思います。
まー実際のとこ、一撃の攻撃力はさほど高くないし、攻撃の連携が多彩でモンスターにはりつけるってわけでもないし、ひとりで集会所の4人向けクエストに行くには荷が重いんだけど。
でも、そんな狩猟笛でも、集会所のラストまでひとりでやれるようになっているんです。
言っときますけど、ウチ、『モンハン』がうまいわけじゃないからね?
誰でも使い続ければ同じことができるし、それはどの武器種でもいっしょ。
最強も最弱もなく、ただ自分のこだわりで武器を選べる自由度の高さが『モンハン』を『モンハン』たらしめているのではないか、と思います。
そして、ひとつの武器を堪能したあとにまた別の武器を使ってみると、まったく違う新たな世界が開ける、それもまた『モンハン』の魅力です。


■だけじゃない、『モンスターハンター』!

ここまで読まれた方の中には、率直に言って「生き物にはとくに興味はないし、アクションは苦手だし、上達したいとも思えない。『モンハン』は向いてないのかなあ」と感じた方もいらっしゃるのではないかと思います。
悪いことは言いません、そんなアナタはいますぐお帰りください…………とはならないのが、じつは、『モンスターハンター』の真にすごいところなのだ!!
ここまでの話を全部なかったことにするようで恐縮なんですけども、でも、本当にそうなんです。
「アクションゲームは苦手、でも『モンハン』は好き」とおっしゃられる方、とっても多いんですよね。
その最大の理由は、協力プレイができる、ということにあると思います。
集会所クエストは最初に言ったとおり、最大4人で行う狩り。
自分ひとりでは太刀打ちできないモンスターも、仲間といっしょなら狩ることができます。
そこで入手した素材を使って強力な武器や防具を作ることで、今度はひとりで狩ってのけることもできるようになります。
それに、協力プレイはなんと言ってもハプニングが楽しい!
モンスターの弱点なんてそっちのけ、みんなでワイワイやっているだけでも十分楽しいんですよね。
また、先ほどは「より強い武器や防具を集めていく」というゲームの進行上の話をしましたが、そんなことより「かわいい防具を着たい」、「さまざまな防具を組み合わせて自分だけのコーディネイトを楽しみたい」というベクトルで防具を作り、“着せ替えごっこ”として『モンハン』を楽しんでいる方もいます。
あるいは、ネコ好きで、オトモアイルーというネコによく似た生き物を愛でるために遊んでいるという方も。
『モンハン』ってどんなゲームなの? どんな人に向いているの? って、正直考えれば考えるほどわからなくなるんですよね、もちろんいい意味で!

この記事を読んで、『MHX』を遊んでみようと思われた方がいらっしゃったなら。
ぜひ、ここには書かれていない新たな魅力を見つけてほしいなあと思います。


て、最後にまるなげかよっ!
えー、次回は『モンスターハンタークロス』の事前情報について、まとめてみたいと思います。
皆さま、よい週末をー!