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【マンション経営コラム|第38回】気をつけて! 不動産投資の落とし穴
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【マンション経営コラム|第38回】気をつけて! 不動産投資の落とし穴

2017-10-20 08:18
    ローン金利が下がっていることもあって、投資初心者の間でも不動産投資への関心が高まっています。

    自己資金が少なくとも、給与所得のあるサラリーマンやOLは融資を受けやすいですし、毎月定期的な収入が見込めることや、節税効果が大きいことなどに魅力を感じる人が増えているようです。

    しかし、投資にはリスクはつきものです。事前に想定していなかったことが起きる場合もあります。今回は、不動産投資を始める前に、忘れてはいけないことや特有のデメリットなどについて考えてみたいと思います。

    不動産投資にはデメリットがいっぱい?

    不動産投資のデメリットとリスクを紹介しましょう。

    ・ 投資金額が大きい→ 金利・災害リスク
    ・ 収入が家賃収入に限定される→ 空室、家賃滞納、家賃下落に関するリスク
    ・ 流動性が低い→ 資産価値減少リスク、売却機会逸失リスク

    不動産投資は、投資金額が比較的大きいことが特徴です。J-REITなどの不動産投資信託への投資では、数千円からの毎月積み立ても可能ですが、通常、不動産物件を買う場合の投資額は数百万円からで、数億円になることもあります。

    そのため、自己資金だけでは足りず融資を受けて投資をすることになります。そのため金利が高くなるリスクが発生することになります。また地震や火災で物件が損害を受けたときの被害も大きいものとなります。

    不動産投資の収入は、基本的に家賃です。そのため、どんなに努力しても年間家賃収入がいきなり投資金額の2倍になるというような大儲けは基本的にありえません。空室ができれば、その分収入が減るリスクもあります。

    流動性が低いこともデメリットといえるでしょう。価格も大きいので、どうしても売却には時間がかかるものです。現金が必要になったり、投資をやめようと思ったりしても、実現にはタイムラグが生じるものです。タイムラグが生み出すリスクが大きな損害を招くこともあるでしょう。

    不動産投資の失敗例

    不動産投資の失敗例のうち、類型的なものをいくつかご紹介しましょう。

    ● 自己資金が少ないが、融資を利用して新築物件を購入

    新築物件は、販売促進費用や建築費用が上乗せされるため、中古物件より価格は高めです。家賃収入も新築プレミアムがついて、当初は相場よりも10%程度は高くなりますが、稼動しはじめた時点で中古になり、すぐに相場並みとなってしまいます。融資の返済額が多く金利分も高くなると、採算が取れず赤字になる可能性があります。

    売却を考えても、新築物件の建物査定額は、中古となった途端に7割程度に減額されるのが普通です。

    ● 高利回りに注目して地方の物件を購入

    地方の物件は土地価格が都心部に比べて安価なため、利回りが高めです。しかし、地域によっては人口が減っているところも多く、いったん空室が出た場合にそれを埋めることが困難なことも多いのです。

    近隣の大学や工場、ショッピングストアなどが撤退するという事態も起こりやすいと考えられます。そうなると、人口密集地だった立地も陳腐化する可能性があります。また売却も都心部に比べて難しいと考えられます。

    ● 借り上げ保証を信用して物件を購入

    家賃下落、空室は不動産投資の大きなリスクなので、借り上げ保証(サブリース)付きの物件を選ぶ投資家も多いようです。

    しかしサブリースで保証する家賃は相場より低めであることが多く、どうしても利回りは低くなります。サブリース契約そのものは30年などと長期であっても10年などの期間で見直し条項があることがほとんどです。管理やメンテナンスの別途契約がセットになっている場合も多く、経費増となる場合も多くみられます。借り上げ保証契約だからといって安心することはできません。

    いずれにせよ、不動産投資のリスクを下げるためには、納得のいくまで投資先の不動産物件を選ぶことにつきます。そのためにはまず、そうした相談を真摯に受け止めてくれる不動産会社を選ぶことが重要でしょう。

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