資産運用のチャンスは、年齢を重ねて資産が増えるごとに広がっていきます。今回は、資産運用に関心を持つ方向けに、運用の始め方と代表的な種類、おすすめの投資先と注意点を紹介します。

資産運用の始め方

資産運用を始めるには、まずは肝心の資金が必要です。小さな額からコツコツ運用するというパターンで成功することも十分可能ですが、資産運用において資金は大きな成功要因です。多ければ多いほどリターンも大きくできる可能性があります。ただし、生活に影響が出ない余剰資金を投資に回すようにしましょう。

挑戦したい運用資産に関する知識を深めていくことで、初めて実際に運用を行う準備が整います。その後はそれぞれの運用ごとにプロセスが異なってきます。株式投資であれば証券口座の開設、不動産投資であれば物件を探して不動産業者との商談を行うなど、必要な手順を踏みましょう。

資産運用の種類とそれぞれの特徴

今では、株式や不動産などだけでなく、債券や投資信託などの商品、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)などの制度利用など、運用方法はさまざまです。

資産運用は、計画性を持ってリスク・リターンに合った商品を選んで、運用することが重要です。先物取引や信用取引・FXはハイリスク・ハイリターンに分類されます。ミドルリスク・ミドルリターンとされるのが不動産や株・投資信託、ローリスク・ローリターンとされるのが外貨預金、国債、預金、などと区分することができます。

資産運用を始めようとする場合、必要となる資金や元本割れのリスクなどを重点的に比較しながら選ぶといいでしょう。初心者や個人が気軽に始められる投資は、証券口座を介して比較的簡単に購入できる株式や金融商品、または土地や物件といった不動産などが主な運用方法でしょう。

おすすめの投資先

資産運用に求めるものや考え方によって選び方は異なります。なるべくリスクを減らしてコツコツ増やしたいのか、リターンを重視した運用を行いたいのかを考えて選ぶことで、理想と結果のギャップを小さくすることができます。

● 安全志向の場合
ハイリターンではなく、コツコツ安定した利益を得たいと考える方に、最初に挙がる選択肢は口座預金や国債でしょう。ただし預貯金金利は依然として低く、日本銀行の2016年11月末のデータによると普通預金は0.001%、定期預金新規受入平均金利は2016年10月の時点で0.132%でした。どの銀行に預けても元本割れのリスクがなく、万一銀行が倒産するなど払い戻しができなくなった場合にも1,000万円までは補償されているというメリットはありますが、金利で考えるとやはり資産運用として最適とは言えません。

個人向け国債は少額からスタートできることや利回りの安定性などが強みですが、こちらも利息が低く、払い戻しに1年以上かかるなど流動性の低さがデメリットとなっています。

● 利回り志向の場合
高利回りを求めるならば、それなりにリスクがあることも理解しておかなくてはなりません。初心者の場合、ハイリスク・ハイリターンよりも、まずはミドルリスク・ミドルリターンの投資から始めてみるのがいいかもしれません。例えば、少額から購入できる株を小口で買い、株式投資について知識を深めておくことで、今後の指標や株の動向の読み方などがわかってくるはずです。

安定志向で利回りも疎かにしたくない、そんな方は不動産投資なども選択肢に入れてみてもいいでしょう。入居者がいれば、安定して家賃収入を得ることができます。事前に知識を身に着けたり、準備をしたりしなくてはいけないのは、その他の投資商品とも共通しています。株式投資の延長でREITや、現物でも区分所有などを考えてみてもいいでしょう。

初心者の注意点

投資を始める際は、初めから多くの資産を集中して投入しないことは勿論ですが、計画性を持って行うことが重要です。金融資産を購入することは簡単にできてしまいますが、それが成功につながるとは限りません。

それぞれの投資商品のメリット・デメリットを解釈し、自分でも知識を身に付けたうえで納得して投資できる運用先を見つけることが大切です。運用方法それぞれが持つ特徴をしっかりと理解し、自分に合った方法で試算運用をスタートしましょう。