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熱烈ファンのデザイナーから見た道場マッチ!猪木酒場やラーメン博物館でやってほしい
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熱烈ファンのデザイナーから見た道場マッチ!猪木酒場やラーメン博物館でやってほしい

2015-05-27 12:00
    文◎伊藤三世(ファン代表/巌流島デザイナー)
      
      
    先日、5月16日(土)に横浜のラジアントホールにて開催された『巌流島』 道場マッチ観て来ました。とても見応えのある良い大会だったと思います。

    私は『巌流島』の最大のファンであり、またデザインにも関わるクリエイターです。

    そうした立場から、大会の感想と今後の提案を広報担当の谷川さんへメールしたところ、その内容をブログへ掲載できないかというお話を頂きまして、こちらへ書かせて頂く運びとなりました。大変恐縮ではありますが、少しでも今後のご参考にして頂けたら幸いです。

    【 『巌流島』 道場マッチの感想とご提案 】

    ■ルールについて

    今回の道場マッチで行われた3つのルールに関してですが、3つの中では「Cルール」が展開もスムーズで面白かったです。

    ただし関節や締めなどの攻防があまり見られなかったので、今後はそちらのスペシャリストの試合も見てみたいですね。また今回、エプロンを設けて闘いの場を内側の円内に限定した事により、勢いがないと場外まで押し出せないという点が、非常に良かったと思います。

    Bルールのようにエプロンでの投げを良しとしてしまうと、「同体」が多くなってしまいます。投げによる「同体」は、迫力がありますが、現状のルールではそれが勝敗には繋がらず、お客さんの盛り上がりとポイントが乖離してしまうので、あまり良くありません。

    その点でCは、勢いがないと場外に落ちないので、その辺がぴったり一致する点で、優れていると感じました。

    エプロンの場外判定の基準も曖昧な部分がありました。

    スタンド状態では、片足でも円の外に出れば「待て」が掛かっていたかと思いますが、内田選手と飯島選手の試合や、最後の試合などでは、エプロンに体が出た相手へのパウンドが続行されていました。試合の流れ的には続行で良かったかと思いますが、ルール的にはもう少し明示した方が良いかと思います。

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    ■試合場の安全性について

    安全性として気になる点として、まず場外に落下した時の事があります。これは正直に言えば今回の様に少し薄いマットくらいの方が、緊張感があって好きでした。なので選手に重症を負わせない、ぎりぎりの安全性を突き詰めるのがよろしいかと思います。

    『巌流島』の一番の個性は「場外」だと思いますので、もし場外で選手が負傷したならば、逆に場外の危険性と重要性が強調できますし、場内に戻れなければ負けで良い。今回、小西選手が相撲の押し出しで転落して、闘技場に戻れずに負けましたが、これ自体はとても魅力的な結末でした。

    ただし、戦意喪失によるレフェリーストップという終わらせ方に、少し歯切れの悪さを感じました。もし選手が闘技場へ戻れない場合は「10カウント」を入れるなどして、明確な負けを提示してあげた方が、お客さんも納得しやすいのではないかと思います。

    転落時に頭から真っ逆さまに落ちた場合ですが、これは致命傷となりえます。しかし、この点は闘技場の内側の円内に闘いの場を限定する事によって、ある程度回避する事が出来るのではないでしょうか。それなので、エプロンに出てからの場外への投げは厳重注意を行う必要が出てきますね。

    また、選手が場外際で倒れこんだ場合に、後頭部や首が闘技場の縁の部分に引っかかる様にぶつけて、頚部に致命傷が残らないかという点が心配でした。KOで選手が気絶している場合は特に危険です。会場で闘技場の縁に触れた感じでは、エプロンの端までマットが敷かれていましたが、万が一でも首がピンポイントで当たった時の想定はしておいた方が良いと思います。


    ■闘技場の形状に関して

    道場マッチの闘技場は今回8角形でしたが、これはエリアによって場外間での距離が短い部分と長い部分があって、押し出す方向による駆け引きが生まれて面白いと思います。UFCのオクタゴンが八角形で特許を持っているそうですが、ケージではないので問題ないでしょう。

    ちょうど宮本武蔵の家紋である、九曜巴のマークの形にも一致するので、デザインの関連性をそこへ紐つけるのも良いかと思います。見た目として、円形の闘技場も捨てがたいですが、その様な理由で8角形もよろしいかと思います。

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    ■道場マッチの美術 / レイアウトに関して

    ニコ生の画面を基点として見た時に、巌流島のバナーをセンターに置き、左右にセコンドのブースを配したのは良いレイアウトだったと思います。ラジアントホールの壁のストライプや色味も手伝って視覚的に洗練された空間に見えていたました。しかしコメントブースの背景に設置した、バナーの幕がだらしなく垂れているのは、あまり印象が良くありません。

    こうした粗い部分が見えてしまうと、イベント側のやる気に疑問が出てしまいますし、メジャー感が損なわれますので、こうした細かな所にも気を使って欲しいです。因みにセンターのバナーは、第一回公開検証大会(ディファ有明)の時は遠目で模様の視認性が低かったですが、今回の道場マッチでは距離感が丁度良く、背景としての見栄えがとても良かったと思います。
    記事の写真にこのバナーが入ると、画面が引き締まって、選手もカッコ良く見えます。

    マットの適当さを指摘する視聴者の意見もありました。その視聴者は、マットの安全性に関しての意見だったと思いますが、自分はマットのデザインに関して気になっています。

    提案しているコンセプトデザインでは、闘技場はマットも含めてデザインしていますが、現状はまだ反映されていませんので、第一回大会の闘技場の満足度は5割に満たないものでした。
    今後マットの仕様が固まりましたら、デザインを施したマットも作成して頂きたいと思っています。また闘技場の上の面の縁には黒い縁取りが入れたかったので、反映して頂けると嬉しいです。ちょうど闘技場の縁に首をぶつけた場合の安全性の問題が出てまいりましたので、縁に黒いマットを付け足せば、デザインと機能性が両立できて、よろしいかと思います。


    ■演出について

    道場マッチの照明に関して、試合中はスポットライトの様な形で、闘技場だけを明るく照らせると、より雰囲気が出て良かった思います。場外が暗くなるれば、選手の場外への転落の恐怖心や緊張感も本能的に増すのではないでしょうか。会場の設備の問題もあると思いますので、ご参考までに。


    ■選手の見せ方について

    これは本戦でも言える事ですが、選手のキャッチフレーズは出来るだけ分かり易く、インパクトの残る様にした方が良いと思います。アールさんと渚さんの効果で、一般のネットユーザーやゲームユーザーが視聴する可能性が高まっていますが、そうした人たちはより強いキャラクター性を求めます。明確なキャラ付けが提示できれば、ネットのパロディ動画もたくさん制作されるきっかけになると思います。

    ハルウララでじゃないですけど、ツチヤマン選手の様な、負けてもどこか味のある選手は、効果的にキャラクター性を打出して行った方が良いかもしれませんね。

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    因みに選手のキャッチフレーズなどは、前田日明さん主催のジ・アウトサイダーの様なセンスがウケると思いますよ。ご参考までに。



    選手のPVは選手の自作、自撮りで用意してもらうのも個性が見えて面白いかもしれません。
    内容によっては、多少検閲はした方が良いと思いますけれど。

    ■会場のロケーションについて

    今回の横浜ラジアントホールは良かったと思いますが、実際の武道の道場で行うのも良いですし、須藤元気さんの『一騎討ち』の様に、神社の境内でやるのも世界観やデザイン的にも良く合うと思います。

    またファンとして議論に参加されている、アニマルアキさんが言われていた様に、ビアガーデン、アングラやエログロナンセンス、前衛的な背景にするのもインパクトがあって面白いと思います。

    またラーメン博物館のように、如何にもノスタルジックな昭和の風景を背景にするのも雰囲気も出て、絵的に映えそうですね。

    <ラーメン博物館>

    アントニオ酒場の様なゴージャスな居酒屋の雰囲気も悪くないと思います。

    <アントニオ猪木酒場>


    また野外に横断幕を張って開催するのも良いと思います。須藤元気さんの『一騎討ち』の夜の野外の雰囲気もすごく良かった。その時はスポットライトでしたが、薪の松明の照明だったら完璧でした。光量の問題もあるのでしょうけれど、雰囲気はすごく出ると思います。

    また様々な会場で、コスプレイヤーの渚さんやアールさんをうまく巻き込んで、観客もコスプレや仮装、仮面やマスクなどを着用しての観戦を促す。号令をかけて貰うなどすれば、一般のネットユーザーも面白がって会場へ大挙する可能性もあります。

    そんな祭り的な流れが生み出せたら、面白い事になりますよ。

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    感想と提案は以上となります。

    道場マッチも色々と夢が広がりますが、一から美術やセットをデザインできるのであれば、それ見たさに来るユーザーも増やして行けるように取り組みたいものです。私はかねてより、新しい格闘技の価値観と風景を作る事が念願でありました。

    日本で再び格闘技ブームを起こす為の方法はそれしかないと思っています。その様な中で『巌流島』 に出会い、『巌流島』こそがそれを実現出来ると確信しています。

    私もクリエイティブな力で業界を盛り上げられる様に尽力して参りますので、今後ともよろしくお願い致します。

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    <プロフィール>
    名前: 伊藤 三世 ( いとう さんせい)
    職業: CGデザイナー / クリエイター ( 2D+3D works )

    『巌流島』の前身である『Tany’s Labo』の時代から、ファンとして議論に参加。
    様々なデザインコンセプトの画像の投稿がきっかけで、『巌流島』の闘技場や会場美術、道着などのデザインコンセプト制作に関わり、世界観の構築に協力している。
    また、メタルのカリスマ 『OUTRAGE』 のTシャツのグラフィックデザインや、ピーター・アーツ・スピリットの試合コスチュームのデザインなども手掛けている。
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