拝啓、生徒諸君。


先生です。
連日のように降り続いていた雨もようやく止み、ギラギラと暑い日差しが照りつけてくるようになりましたが、いかがお過ごしですか?
先生は先日、とてもおもしろいことがありました。
それは雨の日に、ドンピシャ君と歩いていた時のことです。
ドンピシャ君はワンタッチで開く折り畳み傘を使っているのですが、
この折り畳み傘、持ち手のボタンを押すことで、傘を開閉させることができるのです。

交差点で信号待ちをしている間も、ドンピシャ君と私は傘を差しながら、
ぼうっと信号か変わるのを待っていました。

先生、ドンピシャ君に近づき、ドンピシャ君の傘にあるボタンを押してやりました。
バサッ! という音と共に、ドンピシャ君の開いていた折り畳み傘が閉じられ、
ドンピシャ君は小さな悲鳴と共に、思い切り雨に打たれたのです。

先生、楽しかった。
こんなに楽しいことがあるなら、また雨が降って欲しいと思ったぐらいです。


閑話休題。


7月2日の放送で募集し、皆さんから送っていただいたお便り、全て拝読させていただきました。
とても楽しかったです。
7月11日の番組放送内の時間では取り上げることが出来なかったお便りが沢山ありましたので、
その全て、とはいきませんが、この場をお借りして、
幾つか紹介させていただきたいと思います。



P.N:みやさん(女性)

学生時代、友人とプールに遊びに行き、皆でどれだけの時間潜水できるかを競ったんです。
皆、綺麗に潜っていたのですが、私1人だけが何故か潜れず、カエルみたいに水面から両足がガニ股で飛び出ていて、友人達が次々に面白かったのか吹き出してました。
私は潜るのに必死だったのに、笑い物にされたのがショック過ぎて、未だプールに行けません。
いや、行きたくないです。
◼︎先生からの一言
みやさんのお気持ち、とてもよく分かります。
先生も水泳は不得手で、自分の泳ぎが遅いことを悟られたくなかったので、
足が攣ったフリをしては、よくプールサイドに逃げ込んだものです。
ただ、先生のことを心配する人もあまりいませんでした。
また辛い季節がやってきますが、共に頑張りましょう。



P.N:こいこいさん(男性)

夏休み入る前にクラスのみんなが
「バーベキューするから何日の何時にあそこに集合ね」
などと盛り上がってるなか、
寝たふりしながら「いいなぁ」と思ったのが一番の思い出です。
◼︎先生からの一言
「クラスのみんな」の中に、こいこいさん自身が含まれていないところに、
先生はとても共感を覚えました。
こいこいさんや先生のような者にとっては、所詮、クラスなどという括りは、
卒業さえしてしまえば、何でもないのです。だから、気にしなくても良いんですよ。
ただ、その「クラスのみんな」たちは、卒業後もその括りに拘り、折をみては集まる可能性がありますので、その時だけ、ちょっと辛い思いをするかもしれません。
気をつけましょう。



P.N:おきゃべさん(女性)

夏休みの自由研究の宿題でカビの増殖速度を夏休み中ずっと調べてたぐらいしか、
とくにメモリーがないです。
◼︎先生からの一言
「ちびまるこちゃん」の中でそんな話題が出ていたように記憶していますが、
まさか、実際に研究された方がいるとは、先生驚きました。
恐らくクラスメイトの誰からも支持されなかった研究だったとは思いますが、
きっと、おきゃべさんはカビについて他の誰よりも詳しく、カビに対して誰よりも優しい目を向けられると思います。
その思いを大切にしてください。



P.N:まるおさん(男性)

いじめっ子の女不良に足蹴にされて、新しい自分に出会った
◼︎先生からの一言
まるおさんがどんな自分に出会ったのか、具体的に明記されていないため、
先生は推測することしか出来ませんが、
恐らく『マイナスをプラスに転化させる術を身に付けた』のではないかと思います。
この世界には様々な人がいます。そして様々な女王様がいます。
まるおさん、いや、まる男さん、
M男豚野郎が良き主人に出会えることをお祈りしております。



P.N:はまかたさん(男性)

これは僕が高校1年生のときの話なのですが、
その当時好きだった女の子と2人で花火大会を見に行ってその後公園で告白しました。
そうしたら、「卒業したら付き合ってください」と言われてもうなんかルンルンで!!!!
夏が早かったです!!!!
その2ヶ月後、彼女は学校を辞めていて、僕は知らなくて、今その子とは音信不通です。
◼︎先生からの一言
最後の一行が無ければ、先生、怒りのあまり、心の中ではまかたさんの頭をでっかい三角定規で叩いているところでした。
けれど全てに目を通した後に読み返すと、びっくりマークの数もただただ悲しくなります。
彼女が元気に過ごされていると良いなと、心から思います。



P.N:ジフリーさん(男性)

私の夏のメモリーは高校の部活動です。
高校では野球部に所属し、3年間野球に明け暮れました。
決して強くはなかったうちの野球部でしたが、自分たちの目標に向かって日々努力していました。
そして最後の夏の大会。
初戦の相手は強豪校。自分たちの全力でぶつかりましたが、健闘もむなしく初戦敗退。
自然と涙があふれました。
最後は悔しい結果となりましたが、やってて良かったと思いました。
そのおかげで高校3年間は本当に充実したものになったから……。
ちなみに私たちの世代は早稲田実業が甲子園優勝を果たし、
そのエースピッチャーだった斉藤祐樹選手で有名なハンカチ世代です(笑)。
◼︎先生からの一言
先生、ジフリーさんのお便りを読んでいて、少し目が潤んでしまいました。
とても素敵な夏のメモリーだと思います。
先生は知識はありませんが、高校野球を見るの好きで、すぐ感情移入してしまいます。
勝っても負けても、高校野球で汗を流していた選手全員を尊敬しています。
高校3年間、お疲れ様でした。



P.N:法蓮草さん(女性)

高校の頃、友達何人かでひまわり畑に行った
◼︎先生からの一言
とても短いお便りですが、この文章を読んで、青空の下に延々と広がるひまわり畑を想像しました。
先生はひまわり畑に行ったことも、見たこともないですが、とても懐かしい気持ちになりました。
友達何人か、というところも素敵ですね。先生にはちょっと難しいです。



P.N:きょんさん(女性)

夏休み明けにテストが控えていたので、学校で好きな人と二人で勉強……。
部活終わりでシャワーを浴びたのかな?ほのかに香るシャンプーの香り。
(あたし、汗臭くないかな!? 髪ボサボサじゃないかな!?)
勉強どころではなく、ひたすら鼓動だけが速く打ち続けていました。
夏休み明け、私はテストで散々な点数を取りました。
彼には彼女ができていました。
あぁ、夏休み。
◼︎先生からの一言
先生、キュンキュンです。
恋はさておき、「誰かと共に勉強をする」というイベントは、学校という枠組みから外れてしまうと、自然となくなってしまいます。
それどころか、勉強という行為自体が様相を変えてしまい、限りなく個人のものになっていきます。
学校の勉強は役に立たない、と方々で言われがちですが、そんな中で、きょんさんのような、誰かと共に勉強をした淡い思い出がある、というのは、
とても素敵なことなのだな、と改めて思いました。




以上、僅かではありますが、皆さんからのメモリーを紹介させていただきました。
この他にも素敵なお便りを沢山いただいていて、その全てを紹介できないことが心苦しくもありますが、
また是非、皆さんからのメモリーをお待ちしています。

こちらでお便りを取り上げさせていただいた方々には、「ゲムするッ! 番組特製オリジナルグッズ」をお送りする予定です。
発送まで多少の時間が掛かってしまいますが、しばらくお待ちいただければ幸いです。

それでは皆さん、また次の時まで、お元気で。

担任:鉄塔