冨山さんの話で印象に残ったことは、「『大企業と中小企業』という分け方は、日本の実態にもはや合わない」ということである。そして、これからは、「『グローバル企業とローカル企業』を分けて考えるべきだ」と述べていた。
「グローバル企業」とはその名の通り、世界を市場としている企業だ。トヨタ、パナソニック、ソニーなど、誰もが知っている会社である。一方、「ローカル企業」とは、国内、なかでもほとんどが一定の地域で活動している企業のことだ。デパートやコンビニなどの小売業、観光業や金融もほとんどがここに入る。
つまり、日本の企業のほとんどがローカル企業なのだ。その割合はグローバル3割、ローカル7割だと冨山さんはいう。雇用の人数でいえばさらに差が開く。グローバル2割、ローカル8割だそうだ。ということは、ローカル企業の経営がよくなれば、日本経済は活性化するのだ。