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タニノアーバンシー、母ウオッカに初Vを/新馬戦
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タニノアーバンシー、母ウオッカに初Vを/新馬戦

2015-07-29 13:45
    <新馬戦情報>

     名牝ウオッカの3番子、タニノアーバンシー(牝、角居、父シーザスターズ)が今週、日曜新潟5Rの新馬戦(芝1600メートル、8月2日)でデビューする。鞍上は岩田康誠騎手(41)。母はダービーや天皇賞・秋、ジャパンCなどでG1を7勝し歴史的な偉業を成し遂げたが、デビューした2頭の産駒は勝利に手が届いていない。兄姉よりも早い時期で、順調に仕上がった第3子に期待が集まる。

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    角居師を背に調整する名牝ウオッカの第3子タニノアーバンシー

     聡明(そうめい)そうな顔に、バランスが取れあか抜けた馬体。なによりも、醸し出す雰囲気。額に流星こそないが、ウオッカの3番子には母をほうふつさせるものがある。レースを5日後に控えた28日の朝は、栗東坂路を4ハロン67秒8-15秒4という強めのキャンターで駆け上がったが、走りはパワフルだった。

     栗東へ入厩してきたのは6月下旬。当初、辻野助手は「状態が上がってくれば競馬に、疲れが出れば放牧になると思う」と語っていた。今週デビューとなったのは「ここまで順調に来て、うまく仕上がった」(吉岡助手)ことが大きい。

     過去にデビューした2頭、そしてこの馬もすべて英ダービーや凱旋門賞を制したアイルランドの歴史的名馬シーザスターズを父に持つ。600キロ近い超大型馬だった兄のボラーレはなかなか仕上がらず、3歳3月にデビューしたが2戦した後に放牧先で疝痛(せんつう)のため急死。やはり500キロあった姉のケースバイケースは2歳11月にデビューし、今のところ6戦して2着が最高。ウオッカの子はまだ勝てずにいる。

     その点、タニノアーバンシーは母のデビュー時と同じ480キロ程度の馬体で、身軽で健康。その分、調教の動きも良く、ここまでレッドサクセサー(1600万)やハッピーモーメント(1000万)といった古馬と併走し互角に走っている。「大きくいいキャンターをする。長くいい脚を使えるタイプ。お母さんもそうだったけど、まだ緩い状態でこれだけ走れるのがいい」と吉岡助手は素質を高く評価。性格も「普段はおとなしいのに走りだすとスイッチが入る」(同助手)競走馬として理想的なもので、それも母似だとか。

     冠名(タニノ)の下に付けられている「アーバンシー」は、牝馬ながら93年の凱旋門賞を制した父の母に由来する。祖母、父と続く大きな夢へ向け、まず第1歩をしるす。【岡本光男】

     ◆ウオッカの子 第3子まで父はすべてシーザスターズ。第1子のボラーレ(牡4、角居)は14年3月にデビューして2戦未勝利後、放牧先で急死。第2子ケースバイケース(牝3、角居)は同11月デビューして6戦未勝利。第3子のタニノアーバンシーで初勝利を目指す。なお第4子として今年2月には父フランケルの牡馬が誕生している。
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