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ミッキークイーン浜中で2冠、最強証明/秋華賞
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ミッキークイーン浜中で2冠、最強証明/秋華賞

2015-10-19 11:16
    <秋華賞>◇18日=京都◇G1◇芝2000メートル◇3歳牝◇出走18頭

     1番人気ミッキークイーン(池江)が1分56秒9のレースレコードで、オークスに続く2冠制覇を果たした。大外枠から課題のゲートを五分に出ると、積極的に位置を取り、最後は2着クイーンズリングの追い込みを首差しのいだ。好騎乗の浜中俊騎手(26)は、ショウナンパンドラに続く連覇。ディープインパクト産駒は史上3頭目のJRA重賞100勝を達成した。

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    ゴール前、抜け出したミッキークイーン(左から2頭目)が秋華賞を制した

     大外枠からスタートを決めると、浜中はミッキークイーンを前へと強く促した。1角で8、9番手まで位置を上げると、馬の後ろにスッと馬体を収めた。1角を12番手で回ったオークスよりひとつ前。「縦長になればポケットに潜ろうと。うまくはまった」。ハイペースを想定した積極的な騎乗。1000メートル通過は57秒4と、20回の歴史で最も速い。読みが当たった。

     絶好の手応えで向いた直線も、迷いなく馬群を割った。「馬に勝負根性があると信じました」。残り100メートルで先頭に立つと、こん身のステッキワークでクイーンズリングの追い込みを首差封じた。さえた思考と思い切りのいい騎乗が生んだ勝利。池江師も「うまく乗ってくれた」と絶賛だ。

     内回り攻略にこだわり、秋華賞史上初の大外枠Vを決めた。「こんなタイトな競馬は初めて。つらかったと思う。自分とミッキークイーンにも100点をあげたい」。重圧から解放されると自らを、パートナーを褒めたたえた。勝負騎乗の根底にあったのは信頼。ローズSでの大出遅れなど課題もあるが、「今のテンションの良さを保ちたい」とゲート練習はしなかった。馬に負担をかけず、高い能力を引き出したかった。

     2冠制覇で世代最強を証明。浜中は「いろんないい馬に乗せてもらっているけど、これだけ安心して乗れる馬は今までにいない」と最大限の賛辞を贈る。今後は古馬や牡馬が相手となるが「必然的な形になってくる」と気後れはない。まだキャリア7戦。女王の夢はここから始まる。季節外れの強い日差しにヒーローの白い歯が輝いた。【柏山自夢】
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