「関西の才能を発掘する!」
「関西の知られざる物や場所を紹介する!」
「関西から新しい文化や商品を発信する!」
そんな企画書による番組を
これまで何度もやってきた!

放送開始から間もなくは
確かに企画書通りの事をやっているのだが
回を重ねるごとにどんどんと本来の趣旨は崩れる!
結局最終的には
視聴率や聴取率を稼ぐため
東京からゲストを呼んだり
東京の最新情報を伝えたり
既に皆が知っているような有名人や有名店を扱っては
まるで反対方向の番組に姿を変えていく!
”これはおかしいぞ?”
と思った頃には案の定
「次回で最終回となりました」
というプロデューサーからの報告を受ける事になる!
趣旨を変更していく事で
番組開始当初の熱心なファンを全て失い
”別に毎週チェックしなくてもいい”
と思わせる
どこにでもある番組にしてしまっている事を
多くの作り手が気付かずにいる!

私はそんな経験を何度も繰り返して来た!
そして毎回幻滅し
「もう立ち入らないようにしよう!」
と考えた!
それでもまたそうした企画に興味を引かれ
私は懲りずに舞い戻って来た!

唯一最終回までそうした趣旨を貫けた番組は
J:COMで生放送していた情報番組
『どきワク関西』ではなかっただろうか?
出演契約時より全12回の放送と決められていたため
視聴率稼ぎに趣旨を曲げ
ずるずると生き残ろうとあがく事を
決してしない番組だった!
どこかから有名人ゲストでも呼びたいところだが
”そんな予算はない!”
という悪条件が番組を最後まで守り抜いた!
「嘘はつかない!」
という条件で司会を引き受けたため
苦手な甘い物の試食など一切しなかった!
(そのかわり丼物などは
 スタジオに運ばれて来た全てを完食した!)
地上波ではないので視聴者数は圧倒的に少なかったが
それでも私の中では
非常に評価の高い優秀な番組として
経歴の中の大切な一つと考えている!

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またしても!
そうした趣旨の番組から誘いがあった!
今回はラジオである!

4月2日から放送開始となった
『秘密結社 大阪ぴかぴか団』
なるラジオ番組は
既に4回の放送が終了している!
1人のゲストで2週ずつ放送する仕組みなのだが
まず最初に招いたのは
大阪在住のアーティスト
「ヤノベケンジ」氏だった!

ヤノベ氏とは古くからあれこれと縁がある!
最近では昨年の事!
映画監督の「林海象(はやし・かいぞう)」氏が
「俳優を引退」した私に
俳優としてのオファーをしてきた!
「俳優ではないので
 監督の言う事など聞かない!」
と言ったら
「それでいい!
 こちらも何も言わない!」
と強く答えられたので
さっそく指定する香川県高松市に出向いた!
到着した撮影現場はスタジオではなく
「高松市美術館」だった!
そこで開催されていたのは
『ヤノベケンジ CINEMATIZE』
というヤノベ氏の個展だった!

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巨大でユニークな作品で名高いヤノベ氏!
その作品をセットや小道具として使用し
林海象監督が映画を撮ると言うのだ!
永瀬正敏氏!
佐野史郎氏!
金山一彦氏!
そして私という奇妙な組み合わせの四人は
ヤノベ氏が制作した衣装を着て
ヤノベ氏が作り上げた不気味な建造物の中で
日夜”原発作業員”として奮闘した!
作品は『BOLT(ボルト)』という短編映画で
そろそろ完成すると聞いている!

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(映画『BOLT』より 写真:タイナカジュンペイ

そんなヤノベ氏とのラジオ『大阪ぴかぴか団』は
実に楽しかった!
始まったばかりなので手探り状態ではあったが
話した内容は文字に書き起こしたくなるほど
前向きで斬新なものだった!
『大阪ぴかぴか団』の趣旨は

「巷に潜む斬新なアイディアをぴかぴかに磨き上げ
 やがてはそれを実現する!」

というものだ!
一般から投資を受けプロジェクトを実行する
”クラウドファンディング”
と呼ばれるビジネス形式も利用し
番組内で発案されるアイディアに
どれほどの反響が集まるかを調査したりする!
その放送内で私が提案した

「”天空の城”と呼ばれる竹田城跡で
 『天空の城ラピュタ』を上映する」

というプロジェクトは
今も少しずつ動き続けている!

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(『BOLT』撮影終了時にヤノベケンジ氏と)

続いて招いたゲストは
『ひろぐ』でもおなじみと言っていい奇人!
「伊丹市昆虫館」館長の「奥山清市」氏だった!
同じ「山形県」出身である彼とは
右に左に話題を脱線させながらも
実に楽しい放送となった!
私が出身した「山形東高」に対して
彼はライバル校である「山形南高」の出身だ!
そのため心の底からは仲良くできない宿命がある!
それでも話題が昆虫となればそこに学閥の壁はない!

例えばラジオ番組内で一つの議題があるとする!
「真面目に議論したらリスナーは喜ばない」
と強く主張する番組プロデューサーであれば
それはやがて
単なる「大喜利」番組になっていくだろう!
逆に「番組内で真剣に話し合え」となると
つかみ合いの喧嘩にでもならない限り
深夜番組としてはあまり喜ばれない事を
私も熟知している!
常にその間を生きている私が司会である限り
ゲストもまた
”真面目と不真面目”の境界線を行く歩行者だ!
ヤノベ氏にしても奥山館長にしても
まさにそういう人々である!
奥山館長とのトーク内で私が提案した

「フンコロガシの輸入によって
 ”犬にフンをさせないで”の立て札を
 全ての公園から撤去しよう!」

というアイディアもなかなかの反響となった!

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(奥山館長、ABCアナウンサー上田剛彦君、んで私)

ゲスト選びの番組会議には
私も参加させて頂いている!
そのため
かつて繰り返した失敗のように
趣旨がずれて行く事はない!
この『大阪ぴかぴか団』という番組が
どういう終わり方をするのであれ
私は最後まで初心を守り抜きたいと考えている!

萩本欽一氏と坂上二郎氏による
「コント55号」は
私の人生に大きな影響を与えたユニットだった!
彼らが1970年にリリースしたシングルで
クイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』以上に
メロディが安定しない名曲がある!
そのタイトルは
私や私の関わる仕事の根本を
非常に端的にあらわしている!

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『まるっきりでたらめにほんの少しインテリに』

かくして!
2017年4月30日(日)の今夜は
そんな『大阪ぴかぴか団』の放送日だ!
今回のゲストは
謎の大ヒット商品「コップのフチ子」を作り出した
「株式会社ヘソプロダクション」の社長
「稲本ミノル」氏である!
番組は録音なので既に収録済みなのだが
とても面白い話をどっさりする事ができた!
「なぜあんな物を作ったのか?」
「どういう社内会議で新商品が決まるのか?」
「こんな商品はどうだろうか?」
「趣味のフィギュアを配偶者からどう隠すか?」
話題はでたらめとインテリの間を突進した!
最近は便利になったもので
携帯電話アプリケーションやホームページの
「radiko(らじこ)」
の有料プレミアム会員となれば
放送エリア外でも関西ローカルの番組が聴けるのだそうだ!
しかも一週間さかのぼって過去の番組を聴く事もできる!
つまりはプレミアム会員にならなくても
出張や旅行で関西を訪れる
もしくは通過する
という機会があれば
私による入魂のへんてこ30分番組
『大阪ぴかぴか団』を聴いていただけるという事だ!
私とゲストによる前代未聞の発案に
是非とも耳を傾けていただきたい!
今夜も
まるっきりでたらめに
ほんの少しインテリに
番組をお届けしよう!

『秘密結社 大阪ぴかぴか団』
毎週日曜日 23:00〜23:30
ABCラジオ

番組Twitter
https://twitter.com/pikapika_dan

番組Facebook
https://www.facebook.com/osakapikapika/

なお!
”なんちゃって危篤”から生還した
私の父「ごんぼちゃん」を気遣うメッセージを
思った以上に多数頂戴した!
この場でお礼を申し上げたい!
ごんぼちゃんは昨日も病院内を探検していたそうだ!
今は元気な退院以前に
認知症などを装って故意に禁止区域に入り込まないよう
祈るばかりである!
そんな事をする人かしない人かと問われれば
「する人です!」
と断言する次男なのであった!