Vol.228 『黙殺』書店営業奮闘記

Vol.228
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

          『そこそこ週刊・畠山理仁』

           『黙殺』書店営業奮闘記

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●お読みいただきありがとうございます
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 昔、先輩から聞いて以来、ずっと憧れていた文句がある。
「こないだ出した自己啓発本が売れたから今日はおごる」
 先輩はそう言って財布からお札を出し、私の分の飲み代も出してくれた。
 別の先輩からはこんな言葉も聞いた。
「写真が外国プレスに売れたから今日はおごる」
 憧れる。自分もいつか人に気持ちよくおごれるようになりたい。ずっとそう思っていた。