80年代後半から90年代前半にかけてチーマーが台頭したのだが、そのチーマー支配を一変させたのが「三茶抗争」と言われている。
が、その前に新しい不良少年のスタイルが誕生したので、そちらをまず論じてみたい。
「ギャング」の出現である。チーマーはアメカジと言われているように、スタイルは革ジャン、スタジャンなどアメリカのスタイルを日本風にアレンジしたものだが、ギャングはもろにアメリカのそれを踏襲したものだった。
日本で一番最初に出来たのが「F13」(フローレンスサーティ)あるいは「T13」(ティーサーティー)と言われている。出現したのが2000年になるかならないかの時期ではなかっただろうか。
チーマーよりの過激化していると言われており、というのもアメリカのギャングがそのまま「輸入」されたのだというイメージからだと思う。そして、当然彼らは「HIP-HOP」を愛しラッパーのギャングもたくさんいた。レゲエを歌っているギャングもいた。
また彼らをカラーギャングと言われていた事もあり、青ギャン、赤ギャン、黒ギャン、白ギャンあたりが主な所だろう。
勿論、これも本場アメリカのギャング「クリップス」の青、「ブラッズ」の赤、「ラテンキングス」の黄から影響を受けている。
僕はF-13の三代目リーダーのR君に取材をする事が出来た。R君はギャングスタラップを愛し、自分でもCDを出していた。子どもの頃、アメリカで銃撃されており、それを忘れない為に銃弾で「13」というタトゥーを彫っていた。