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ぼくは、『もしドラ』がブームで全国を講演行脚していたとき、ちょうど東日本大震災が起こった。そのため、行く先々で「震災に取り組んでいる人たち」にも出会って、彼らの話を聞いたりした。
その中で、最も印象に残っているのが「釜石の奇跡」の話である。釜石市の児童のほとんどが津波から助かったのだが、その陰には群馬大学の社会環境デザイン工学専攻の片田敏孝教授の長年に渡る指導があった。
このことは、以下のページや本で詳しく紹介されているので、興味のある方は見てほしい。
ここでぼくが注目したのは、片田教授が「人間の行動心理」に深く分け入っていたことだ。理想ではなく現実に着目し、人を逃がす、命を長らえさせる、一人でも多く助けるという目的に集中していた。
その結果、小中学生の生存率が99.8%という、他の津波被害を受けた市区町村と比べはるかに高い生存
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