ハックルベリーに会いに行く
マンガの80年代から90年代までを概観する:その20(1,937字)
『巨人の星』で画像検索すると、有名な「マウンド上で足を高く跳ね上げるポーズ」の絵がたくさん出てくる。これに象徴的なのだが、『巨人の星』におけるポーズは、「中間の動き」ではなく「決めポーズ」として機能している。その他のポーズも、だいたいが「決まって」いる。途中の動きがない。
「決めポーズ」というのは、だいたいが人の静止した状態を描いている。従って、真似できることが特徴だ。シェーもそうだが、この足を跳ね上げるポーズも、この瞬間まさに動きが止まるのである。
アニメだと分かりやすいのだが、足を上げてこのポーズになったとたん、絵が止まって「シャキーン!」という効果音が入る。この「止まる」というのが、70年代まで多用された、マンガにおけるポーズの役割である。
これに対して、明確なアンチ路線を取ったのが『ドカベン』だ。『ドカベン』で画像検索すると分かるが、このマンガには印象的なポーズが一つもない。ときど
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