• このエントリーをはてなブックマークに追加

岩崎夏海さん のコメント

userPhoto
岩崎夏海
>>1
ハックとジムが途中で出会う幽霊船で、自分だけ中に入ったジムが「ハックさんは見なくてええだ」と言ったのは、そこにハックの父の死体があったからだそうです。このジムだけではなく実はトムも、ハックの父が死んだのを知っていたのではないか。それがハック(と読者)にだけ隠されていて、本当はもう逃げなくてもいい(死んだ)父親から、それでも逃げて、それゆえ最後には心も解放される(逃げ切れる)というのが、この小説の本筋ではないかと。親が生物学的に死んでも、心が解放されない子供もまた多いですからね。
No.2
30ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
こういうと物騒に聞こえるかもしれないが、親は殺すために存在している。そのため、親を殺すと、よく生きられる。その逆に、親を殺せないと、よく生きられない。死んだ人生を送ることになる。 ところで、世の中には一定数の「死んだ人生」が必要である。これも、この世界の裏ルールだ。なぜ死んだ人生が必要かというと、生きた人生を送る人の養分となるからだ。 この世界では、ホームランを打つバッターを存在させるため、ホームランを打たれるピッチャーを必要とする。そういう、きわめて無慈悲なルールがある。 これと一緒で、人が生きた人生を送るためには、必ず死んだ人生を送る人を踏みつけにしなければならない。大谷翔平選手がホームランを打つためには、ホームランを打たれてクビになるピッチャーが必要だ。でないと、自分がクビになり、他人の養分になる。 そんなふうに、社会を持続的に運営していくためには、死んだ人生を送る人が必要だ。だから
ハックルベリーに会いに行く
『もしドラ』作者の岩崎夏海です。このブロマガでは、主に社会の考察や、出版をはじめとするエンターテインメントビジネスについて書いています。写真は2018年に生まれた長女です。