ハックルベリーに会いに行く
庭について:その12(1,696字)
18世紀に活躍したイギリスの造園家ウィリアム・ケントは「自然は直線を嫌う」という言葉を残して、庭園における非幾何学的なデザインを押し進めた。これがイギリス式庭園のスタイルを作り出したのだが、一方ではこれを「風景式庭園」とも呼んだ。どこを切り取っても風景としての美しさをたたえているという意味だ。
このケントの生み出した庭の様式が、その後北欧に渡り、また日本にも渡ってきた。今日、日本でガーデニングをしている人の多くが日本式庭園ではなくイギリス式庭園、あるいはその流れを汲む北欧式庭園を指向している。これは庭を造る文化のある国において全世界的な傾向であろう。
北欧式庭園では「森」が大きなアクセントになっている。なぜなら森こそが非直線的な自然の象徴であるからだ。北欧人は「自然」と聞くと、自動的に森のことを思い出す。では、北欧式庭とは具体的にどのようなスタイルか?
イギリス式との一番の違いは、生け垣や
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