ハックルベリーに会いに行く
野球道とは負けることと見つけたり:その2(1,656字)
今回は、蔦文也を主人公とした5話完結のドラマの、構成について書いてみたい。
第一話「死ねなかった男」
蔦文也は、特攻隊員だった。
徳島県三好市池田町の素封家の息子として生まれた文也は、何不自由なく甘やかされて育った。そのため心が弱かった。
幼い頃から野球が得意で、徳島商業に入学すると、見事甲子園出場を果たす。その後同志社大学に進むも、折からの戦争で学徒出陣をする。そうして特攻隊員になり、出撃を命じられる。
死の恐怖から、酒ばかり飲んで酔っ払い、数々の失態をくり返す。そうした中でも仲間たちが次々と死んでいき、いよいよ自分の番が来たかと思ったそのとき、不意に終戦を迎える。
そうして彼は、とうとう死ねなかった。特攻隊では、隊員たちに葉隠の一節「武士道とは死ぬことと見つけたり」をくり返し説いていたが、蔦はとうとう死ぬことを見つけられなかった。
第二話「サインを出せなかった男」
終戦後、蔦はすぐに郷
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コメント
コメントを書く面白いです!
>>1
ぼくもそう思います!