前回、「失敗をアレンジする」というお話をした。
この時、重要なのは「繊細さと勇気を兼ね備えることだ」と書いた。なぜなら、失敗をアレンジするためには失敗を受け入れる「タフさ」が必要なのだが、そこでタフすぎても失敗が糧とならないので、受け止める時には繊細になって、適度にショックを感じる必要があるからである。

しかしながら、この「繊細さと勇気」というのは相反する性質であって、並行して2つ持つというのはなかなか難しい。繊細すぎると失敗する勇気がなくなるし、勇気がありすぎると失敗を糧とする繊細さに欠けてしまう。
では、繊細さと勇気を兼ね備えるにはどうすればいいか？
今回は、そのテクニックについてお話しする。


繊細さと勇気を兼ね備える方法――
まずは結論から申し上げると、それは「2人の自分を持つ」ということである。自分の中に2つの人格を持つのだ。そうして、そのそれぞれに「繊細さ」と「勇気」という、2つの違う役割を