今回は、その概観をまとめておきたい。
■映画の不調
最近、映画が不調である。洋画、邦画ともパッとしたヒットがない。
ただ、その中で例外的にヒットしているものがある。それは、アニメと「ゼロ・グラビティ」だ。
なぜこの両者がヒットしているかといえば、それは最新のテクノロジーを駆使して「今までに見たことのない映像」を見せてくれるからだ。
今、映画を見る人のマインドは「今までにない映像を見せてくれるのなら、お金を払ってもいい」というところにきている。それは、新しい体験をもたらしてくれるテーマパークに遊びにいくような感覚だ。これまでのように「人間ドラマが見たい」とか「あの役者の演技がみたい」という「マニア」的なモチベーションでは、映画にお金を払えなくなっている。
■ドラマの活況
では、「人間ドラマが見たい」や「あの役者の演技がみたい」という人々の欲求は、