●野村総研から10~20年後には国内労働人口の49%に当たる職業について、人工知能やロボットで代替される可能性が高いという推計が発表されました。わかりやすく言うと今ある仕事のうち約半分が機械に取って代わられるということです。
文明が進歩するにつれて人類の労働環境は大きく変わりました。大昔、10人で1日かけて自らの手足で運んでいた荷物が台車を使うことにより5人で半日の作業となり、やがて台車がトラックに代わることにより1人で1時間もあれば完了できるようになりました。
しかし、今まで進歩してきた機械はあくまでも人間が操作する補助的な役割しか担っていませんでした。トラックにしても運搬作業そのものは代われましたが勝手に動くことはもちろんなく、人間にはそれを運転するという仕事が新たに発生していたのです。
そんな現実を画期的に変えたのは人工知能の発明です。なんと機械が自ら判断して仕事を進めていけるようになってきたのです。クルマの自動運転が進歩すればトラックの運転手は必要なくなります。身近なところでいえば皆さんの家のお掃除ロボットも、セットさえしておけば勝手に部屋の汚れた部分に走って行き、きれいにしてまた元の位置に戻ってきます。まさに掃除という仕事を代替したわけです。そういう意味では益々進歩していくであろう文明を考えると、野村総研の推計もあながち間違ってはいないと思います。