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Vol.357 結城浩/自分の仕事をプランする喜び/高校生とプログラミング/自分と相手の境界線/勉強の楽しさ/
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Vol.357 結城浩/自分の仕事をプランする喜び/高校生とプログラミング/自分と相手の境界線/勉強の楽しさ/

2019-01-29 07:00
    Vol.357 結城浩/自分の仕事をプランする喜び/高校生とプログラミング/自分と相手の境界線/勉強の楽しさ/

    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年1月29日 Vol.357


    目次

    • 高校生のうちからプログラミングを始める利点 - 学ぶときの心がけ
    • 自分と相手の境界線を意識する
    • 「勉強が楽しい」という感覚 - 学ぶときの心がけ
    • 自分の仕事をプランする喜び - 仕事の心がけ

    はじめに

    結城浩です。

    いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。

    2019年が始まったと思ったら、もう1月も終わりですか!

    早い早い早い!

    * * *

    結城浩の「ノート」の話。

    Suzuri(スズリ)というサイトで、楽しいグッズ販売を始めました。

    まず第一弾は、ノート!

    結城浩のアイコンである「スレッドお化け坊や」がハートを持っているデザインの表紙のノートです。以下の写真ではサイズ感がわかるように『数学ガールの秘密ノート/行列が描くもの』の上に重ねてあります。

    ◆結城浩(ハート)ノート

    20190128143911-2c8ae5d3db6c69de.jpg

    Suzuriは、画像ファイルをアップロードするとさまざまなグッズを販売できるというサービスを提供しています。ノートだけではなく、スマートフォンケースやマグカップなども販売できるので、ようすを見ながら少しずつ品揃えを増やしていきたいと考えています。

    ◆結城浩のSuzuri(スズリ)
    https://suzuri.jp/hyuki0000

    先日販売を始めたばかりなのですが、ハル*さん(halringo)がさっそくご購入くださり、インスタグラムで紹介してくださいました。ありがとうございます!

    ◆注文していたスレッドお化け坊やのノートが届いた!
    https://www.instagram.com/p/BtGkzCrAW1N/

    ◆ハル*さんのツイート(@halringo_)
    https://twitter.com/halringo_/status/1089182695698063366

    * * *

    サイン本無料プレゼントの話。

    先日、『C言語プログラミングレッスン入門編 第3版』が刊行されました!

    刊行を記念して、サイン本を無料プレゼントいたします。 ぜひご応募ください。

    〆切は2019年1月30日(水)です。応募方法は以下の記事をご覧下さい。

    ◆『C言語プログラミングレッスン入門編 第3版』《サイン本無料プレゼント》
    https://snap.textfile.org/20190116193719/

    また、中文繁体字版『数学ガールの秘密ノート』と『暗号技術入門』の《サイン本無料プレゼント》も同じ日の〆切になっています。応募なさる方はお早めに!

    ◆中文繁体字版『数学ガールの秘密ノート』他多数《結城浩のサイン本無料プレゼント》
    https://snap.textfile.org/20190115210052/

    * * *

    Evernote再構築の話。

    堀正岳さん(@mehori)の「Evernoteをもう一度ゼロから始めよう」というブログ記事を読んでいました。

    ◆Evernoteをもう一度ゼロから始めよう
    https://lifehacking.jp/2019/01/re-evernote

    ここに書かれているのは、Evernoteのアカウントを二つ用意して、片方をインボックス的にアクティブで軽く使い、他方をアーカイブ的に保存用として使うという話題です。

    結城は知的生活を支えるツールは大好きで、気軽にいろんなサービスを試しています。以前から「Evernoteが重たい感じで、死蔵しているノートがたくさんあるなあ」と感じていたので、この記事の内容に「おっ」と興味を持ちました。

    それと関連して、最近ではScrapbox熱が再燃しています。Evernote以外のストック場所がほしいなと感じていて、Scrapboxはその有力候補になると感じています。

    ◆Scrapbox
    https://scrapbox.io/

    Evernoteが「重い」とすれば、Scrapboxは「軽い」感じがします。ここでいう重い・軽いというのはサービスが遅い・速いという意味ではなく、そこに突っ込んだ情報の動き方のこと。Scrapboxに入れた情報の方が死蔵されにくいように感じることが多いのです。

    サービスを乗り換えてばかりではしょうがありませんが、サービスに使われるのではなく、サービスを主体的に使っていくつもりで、自分の知的生活にいい刺激を与え続けたいと思っています。

    * * *

    主語の大きい主張の話。

    ときどき「主語が大きい主張」を見かけます。「主語が大きい主張」というのはたとえば次のようなもの。

     「日本人というのは、〇〇である」
     「男性って、〇〇なものだよね」
     「女性はいつも、〇〇になる」

    「主語が大きい主張」という表現は、その主張に対して批判的なニュアンスで使われるようです。「それって、本当に日本人全体にいえることなのかな。主語の大きい主張じゃないのかな」というふうに。

    ところで、「主語が大きい主張」をしたくなる心理はどこにあるのでしょうか。包括的に述べることで、強く主張したいからでしょうかね。

    少し考えてみたのですが、「主語が大きい主張」をするのは単純に「楽だから」じゃないかと思いました。細かい条件を付けたり、場合分けをしたり、調査したりするのは面倒なものです。それに比べると、雑に一般化して主張する方がずっと楽。その結果「主語が大きい主張」が生まれるのではないでしょうか。

    別の言い方をするなら「主語を大きくすることは本意ではなく、自分の世界が狭いためにサンプル数も少なく、その中で論を組み立てようとするため、結果として主語が大きい主張になってしまう」となるのかもしれません。

    「主語が大きい主張」を見かけたときには、「主語が大きいぞ」と批判するだけではつまらないと感じます。思考ゲームとしては「その大きな主語はどこまで小さくできるだろうか」と考えるのが楽しそうだし有意義ですね。

    ところで「日本人」や「男性」や「女性」のような主語はいかにも大きそうですけれど、場合によっては「私」も大きな主語になることがあります。

     「私はいつも失敗ばかりしている」

    という主張を考えてみましょう。そこでは、必要な条件が落ちている可能性があります。必要な条件を想像して補ってみましょう。

     「私は(この作業に関しては)いつも失敗ばかりしている」
     「私は(空腹のときには)いつも失敗ばかりしている」
     「私は(この一カ月は気がかりなことがあるため)いつも失敗ばかりしている」

    心の中で「主語の大きい主張」をするとき、特に自分に対して否定的な主張をするときには十分注意が必要になります。「私はいつも失敗ばかりしている」「私は馬鹿だ」「私は臆病だ」と思うとき「主語の大きな主張」ではないだろうか。雑に一般化していないだろうか。

    心が疲れているときには、視野が狭くなり、世界が狭くなり、自分が見ているわずかなサンプルで論を組み立てたくなるものです。

    自分について「主語の大きい主張」をしたくなるとき、特に自分に対して否定的な主張をしたくなるときには注意しましょうね。過度な一般化をしないように。

    * * *

    では、そろそろ今回の結城メルマガを始めましょう。

    どうぞごゆっくりお読みください。


    高校生のうちからプログラミングを始める利点 - 学ぶときの心がけ

    質問

    プログラミングに興味がある高校生です。

    高校生のうちからプログラミングを始める利点はありますか。

    回答

    ご質問ありがとうございます。

    プログラミングに限りませんが、興味を持ったことはどんどんやればいいと思います。

    興味を持っていることはよく吸収できますし、学びも深くなるものです。

    「利点があるかどうか」を気にするのは「興味はあるけれど、とてもお金が掛かるとき」や「興味は持てないが、やらなきゃいけないとき」ですよ。

    プログラミングを始めるのにとてもお金が掛かるわけではありませんし、あなたはプログラミングに興味があるのですから、利点があるかどうかは気にしなくてもいいでしょう。

    あなたが質問の中に書いていた「高校生のうちから」というフレーズがやや気になります。「プログラミングは高校生のときに学ぶのではなく、もっと後になってからやった方がいいのだろうか」というニュアンスを感じました。そんなことは気にしないで、興味があることなら、どんどん学びましょうよ。

    やってみて「おもしろい!」となるかもしれないし「わからん、ツマンネ」になるかもしれません。でも、興味を持ったときに触れてみる、興味があるうちにやってみるのはすごく大事です。

    高校生が持っている頭の柔軟さ、元気さ、情熱を注げるパワーは高校生のときだけなんですから、どんどん行きましょう!

     
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