Vol.618 結城浩/本を書きたいというあなたへのアドバイス/思い切って一歩を踏み出す/書きたくないときどうする?

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2024年1月30日 Vol.618


はじめに

おはようございます、結城浩です。

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『群論への第一歩』の話。

最新刊『群論への第一歩』は3月頭に発売の予定です。もう少しお待ちください!

編集部からの情報によりますと、すでに、たいへん多くの読者さんからのご予約が入っているとのこと。応援感謝です!

本書では、数学の本を読むときのポイントも細かく解説していますので、群論そのものに興味がなくても「独学で数学書を読む大きなきっかけ」になると思います。

以下のページではWeb立ち読みができますので、どんな本なのかを確かめることができます。ぜひチェックしてみてください!

◆結城浩『群論への第一歩』(Web立ち読み版、クリックしてすぐ読み始められます)
http://ul.sbcr.jp/IDEA-nNtF6

また、以下の公式ページに各種情報をまとめてありますので、ご確認ください!

◆結城浩『群論への第一歩』(カバー画像・帯付き)

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◆結城浩『群論への第一歩』(公式ページ)
https://www.hyuki.com/group/

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noteポイント祭の話。

2024年1月31日まで、noteで「noteポイント祭」が行われています。noteで有料記事を購入すると初回購入で20%、二回目以降で10%のポイント還元があるとのこと(上限あり、付帯条件あり)。

◆記事購入でポイントがもらえる「#noteポイント祭」スタート!
https://note.com/info/n/n06808e5e8cff

結城のnoteにもたくさん有料記事がありますので、この機会にどうぞお読みください。たとえば、PDFにまとめた読み物がダウンロードできる「結城浩ミニ文庫」はこちらにまとめてあります。

◆結城浩ミニ文庫
https://mini.hyuki.net/

なお、定期購読マガジンそのものにはポイント還元はありませんが、バックナンバーの記事を単体で購入なさるときにはポイント還元があるようです。結城メルマガのバックナンバーはこちらから。

◆結城メルマガ
https://link.hyuki.net/mm/

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それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。


目次

  • 思い切って一歩を踏み出す - 結城浩の談話室
  • 作業中に発生する化学反応を大切に - 仕事の心がけ
  • 書きたくない気持ちに襲われたときに私がやっていること - 文章を書く心がけ
  • 本を書きたいけれど何をどうしていいかわからない - 本を書く心がけ

思い切って一歩を踏み出す - 結城浩の談話室

2024年1月27日(土)の「結城浩の談話室」では、病気のため何度も入院を繰り返してきた30代の男性のお話をうかがいました。

本を読み始めるようになったきっかけや、『数学ガール』との出会いから始まり、数学をしたくて大学へ進んだこと、知り合った先生から自分なりに取り組めそうな研究について助言をもらったこと、そしてさまざまな人との関わりといったお話を聞くことができました。

就職してから症状が再発したものの、勤務時間を調節したり、運動を始めたりして近年は調子よく推移しているとのこと。

人間関係、数学、仕事、そして治療とのバランスを取りながら活動を続けてくださいね。ありがとうございました!’,

◆結城浩の談話室
https://chatroom.hyuki.net/

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さて、ここからは結城の話です。

私たちは「こんなことやってみたいな」や「自分でもこういうのができたらいいな」という思いを抱きます。でもそこから一歩進むということはたいへんめずらしいことです。

時間的な都合や、経済的都合のために一歩進めないという場合はもちろんありますが、必ずしもそれだけではありません。実のところそれほど真剣に「やってみたい」とは思ってないことが多いからです。先日談話室で「数学がしたくて大学へ進もうと思った」という一言を聞いて、なぜか私の心に響くものがありました。

何か「やってみたい」と思ったときに、いつもいつもスルーしていていると、いつのまにか一歩を思い切って踏み出すことを忘れてしまうのではないかと感じたからです。

結城はひとりで仕事をしているので、何となく活動が停滞し、何となくジリ貧になり、何となく発想が固まってしまう危険性をいつも意識しています。新しい技術やサービスが出てきたら、わかってもわからなくてもとりあえず試してみるように心がけているのはそのためです。

考えてみると、Zoomを使った「談話室」自体が思い切って始めた企画の一つですし、個人ゼミで自分の学びをアドバイザさんに聞いてもらうことだってそうです。すべて「とりあえずやってみる」や「思い切って始めてみる」ところからスタートしたのですね。

談話室や個人ゼミに限りません。さらによくよく考えてみると、結城が現在行っている活動のほぼすべてが「思い切って始めた」結果といえます。

  • 思い切って、Webサイトを作った→Webでの個人活動の広がりへ
  • 思い切って、メールマガジンを始めた→十年以上の結城メルマガへ
  • 思い切って、物語をWebで公開した→数学ガールの出版へ
  • 思い切って、Web連載を始めた→秘密ノートシリーズの出版へ

もしも、「こんなことやってうまくいかなかったらどうしよう」と悩んで一歩も進まなかったならば、結城が現在行っている活動はすべてが消え失せてしまいます。文字通り、何一つ存在しなかったはずです。

もちろん、飽きたり、うまくいかなかったりしてやめた活動もたくさんあります。でも、その「無駄」や「失敗」や「中断」をはるかに凌駕するほどの果実が実りました。そこには無数の方々の応援があったのは確かですけれど、そもそも結城が「こんなことを始めてみました」という一歩を踏み出さなかったら、他の方々も応援のしようがなかったでしょう。

思うだけではない。考えるだけでもない。どこかの時点で思い切って一歩を踏み出すことの重要性をつくづく感じます。

無理する必要はありませんし、結果としての成功や失敗も実は問題じゃありません。自分なりの一歩を思い切って踏み出すことが大切なのだと思っています。

今年、2024年も結城は本を書いていきます。いつものように進む側面も確かにありますが、それだけに留まらず、思い切った一歩を踏み出していきたいと思っています。応援よろしくお願いします!

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「結城浩の談話室」は「ビデオをオフにした状態でZoomを使い、二人で自由におしゃべりするネット企画」です。あなたの決意、あなたの悩み、あなたの思い、あなたの夢をお聞かせください。もちろん、特にテーマのない雑談でも構いませんよ。

詳しくは以下のページから。

◆結城浩の談話室
https://chatroom.hyuki.net/