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Webディレクションのワークショップを開催して見えてきた「ディレクターの職域」と「共有の重要性」
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Webディレクションのワークショップを開催して見えてきた「ディレクターの職域」と「共有の重要性」

2012-11-28 11:00
    初めまして。ディレクターズマニュアルの中の人、中村です。

     

    2012年11月18日(日)と11月25日(日)の2days開催で行われたWebディレクターのための講習会&ワークショップ「WEB DIRECTION WORKSHOP」に登壇させていただきました。

     

    会場を提供していただいた秋葉原のGarageAKIHABARAさんのご協力の下「立案や構想の段階から実践まで関わってワークショップを作り上げる」という非常に貴重でエキサイティングな体験でした。

     

    ワークショップ1日目はヒアリング~コンセプト設定まで

    モデルケースなどを扱うのではなく「池袋にあるディレクション・アウトソーシング会社『理想ラボ』さんのコーポレートサイトリニューアル」というという実際の案件を対象にしてワークショップを行いました。1日目は以下のような内容。

     

    講義内容 ― ディレクターの意義とコンセプトについて

    ・ディレクターって何やる人?ナカムラ流の考え方
    ・サイトコンセプトってそもそも何?
    ・サイトのコンセプトをディレクターが決めるべき理由
    ・コンセプトを決める際の具体的な思考方法
    ・その前段階にあるヒアリングの重要性について

     

    ワークショップ ― ヒアリング~コンセプト設定~発表まで

    手法を公開して共有するだけではなく、実際のクライアントとなる理想ラボの代表 千歳氏にも同席してもらい、参加者(=ディレクター役)からのインタビューディスカッションのような形で合同ヒアリングを行いました。

     

    参加者には学生からデザイナー、プログラマーに現職のディレクターまで色々な方がいたんですが、僕自身「あ!その質問すればよかった!」という発見の連続で、たくさんの刺激をいただきました。

     

    同じ場で同じ案件定義を聞いたはずなのに、着眼点が全く異なる他の人のヒアリング項目にびっくりしつつ こっそりメモを取ったり。
    同じヒアリング結果として同様の情報をもらったはずなのに全く発想の異なるコンセプトシートが出てきたりなどなど。
    非常にエキサイティングな経験がいっぱいのワーク初日となりました。

     

     

    ワークショップ2日目はマッピング~ワイヤー案作成まで

    講義内容 ― ユーザーをちゃんと定義して作るUI設計

    ・UI設計の基本とナカムラ流の考え方

    ・マッピングって何?
    ・ワイヤーってどうやって作るの?

     

    ワークショップ ― マッピング~ワイヤー草案まで

    2日目のワークショップは 1日目のワークで選定されたサイトコンセプトに沿ってコンテンツマップやディレクトリマップといった各種のマップを作り、そこからサイトのワイヤーフレーム草案作成までを課題としました。

     

    僕自身も1人の参加者としてワークに参加したんですが、1人だけでは到底思いつきもしなかったような面白いコンテンツ案やワイヤー案が続々飛び出して、本気でびっくりしました。

     

    全員が同じターゲットに対して、同じコンセプトの元、同じクライアントへ提案するためのコンテンツマップとワイヤー案を作成したはず。 なのに、「似たような提案」が皆無だったんです。考えてみれば当たり前の話なんですが、脳みその数だけ考えは存在する。改めて「自分以外の着眼点を知る」ことの重要性を知る良い機会となりました。

     

    1人っきりでやっているとどうしても陥りがちな思考のスパイラル(=これでいいのかなぁ?的な)に至ることもなく、ものすごく楽しくまた勉強になるワークだったと思います。

     

     

    ところで なぜこんなイベントをやろうと思ったのか?

    一言で言えば「ディレクターの認知がしたかったから」ということになります。

    なんだかうまく回せない自社案件の悩みを抱える企業も、外部案件の無茶振りに振り回されるデザイナーやプログラマーも、誰しもがディレクターの重要性と職域をよく分かっていないためになんか混乱している。

     

    本人たちも混乱してるんだからディレクターを育てることも認知させることもできず、結果として学生はディレクターという職業を知らずなろうと思う人間も少ない。

     

    そりゃ日本中全ての企業と現場がこんな状態だろうとは思いませんが、僕の周りではこういう現状しょっちゅう目にするんです。だからなんとかしたかった。そのためにまずはディレクターの職域を明確にして「何をどうすることができれば1人前のディレクターと言えるのか?」を広めたかった。

     

    そんな傲慢な思いつきからこの「WEB DIRECTION WORKSHOP」というイベントは始まりました。

     

     

    で 実際やってみて感じたことは

    まだまだこの活動なりイベントなりが「Webディレクターのやるべきことの認知」につながるかどうか?は正直分かりません。分かりませんが、それでも一歩前進できたような気はしています。

     

    「ディレクターは何をするべきで、どうあるべきなのか?」と1人悶々と悩んで、その結果を自分ルールとして縛り付けて仕事がつまんなくなってしまうより

     

    「隣の人のディレクションをカンニングしてみる」とか「職域を越えて提案をブラッシュアップしてみる」なんてやり方のほうが近道になるような気がしたんです。そしてその意味では今回のワークショップはまさに大成功だったと言っていいと思っています。

     

    言ってしまえば至極単純なことなんですが、「1人で悩みぬくより、大勢で考えをぶつけ合った方が楽しいし良い案が出る」という事です。当たり前っちゃ当たり前ですが、いつの間にか忘れていた当たり前を今回のワークショップを通じて僕自身も思い出せたと思います。

     

    これからも次々とこういったイベントをやっていきたいと思っていますので、次回開催の折にはぜひぜひFBページのメッセージ欄から参加表明いただければと思います。


    中村 健太

    ">by 中村 健太

    RSSブログ情報:http://media.looops.net/nakamura89/2012/11/28/web-d_workshop/
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