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第163回 命や生きることについて考えたウラガワ(1)
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第163回 命や生きることについて考えたウラガワ(1)

2018-01-05 17:30

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第163回 命や生きることについて考えたウラガワ(1)


    ◆もくじ◆

    ・命や生きることについて考えたウラガワ(1)

    ・最近の志麻子さん 
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    2018年になりました。時の流れが速いですね!
    「門松は冥途の旅の一里塚」、そんな一月は日常のなかでしみじみと、命や生まれてくるものについて感じたり考えたりしたことを綴ります。

    ともに名家に生まれた夫妻には、なかなか子供ができないという悩みがあった。
    年月を経て、できないならできないでいいという境地にあったはずの二人だが、夫のほうが海外に単身赴任をすることになり、事件は起きた。
    そう、現地妻が妊娠したのだ。
    ここまでならあるある(?)だが、夫のほうが言い出したのは仰天するような内容だった……。

    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~15年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2016年1月「会えなかったけど気になる女たちのウラガワ
    2月「接点がないのに気になる人たちのウラガワ
    3月「嘘をつかずにいられない人たちのウラガワ
    4月「春のおかしなお便りの数々のウラガワ
    5月「距離感のおかしい人たちのウラガワ
    6月「台湾から連れてこられたある女性のウラガワ
    7月「大人の夏の観察日記のウラガワ
    8月「大人だからわかる怖い話のウラガワ
    9月「『志麻子のヤバモンGO』なウラガワ
    10月「取り返せない夏の思い出のウラガワ
    11月「常夏の国で生きる女の秋のウラガワ
    12月「冬を生きながら春を待つ女達のウラガワ
    2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ
    2月「冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ
    3月「春のさなかに聞いた怖い話のウラガワ
    4月「木の芽時な人達のウラガワ
    5月「五月だけどさわやかになれない人たちのウラガワ
    6月「面識なしでも喜怒哀楽を喚起する人々のウラガワ
    7月「ほんのり怖い人達のウラガワ
    8月「真夏なのに秋の予感な有名人たちのウラガワ
    9月「私が見たテレビの中の人のウラガワ
    10月「大人だけど枯れるには早い人たちのウラガワ
    11月「年下韓国人夫とのアジア旅のウラガワ
    12月「捨ててもいいじゃないかのウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     2018年。私は1964年生まれだから、字面だけ見てると猛烈に未来のように感じてしまう。でも、それは今。もはや今年。

     何歳になっても正月は素直にめでたいものであり、新年の雰囲気には心躍る。けれど歳を取るにつれ、門松は冥途の旅の一里塚、という言葉もしみじみと実感してしまう。

     親も八十を超え、いつ何があってもおかしくない。そういう自分だって、今まで生きてきた年月をこれからも生きられるということは、まずない。

     そんな一月は小難しくでもなく改まってでもなく、日常の中でふわっと、ふっと、でもしみじみと、命や生まれてくるものについて感じたり考えたりしたことを書いてみる。

     例によって今月もすべての登場人物は仮名で、背景などにも若干の脚色や変更を加えているのはおことわりさせてもらう。

                        ※

     佐藤夫妻はともに東京の名家に生まれ、小学校から名門大学付属に通った。環境も気持ちも何もかも合う二人は卒業後まもなく結婚し、夫の伯史は有名商社に勤め、妻となった理央は優雅な専業主婦となった。

     誰もがうらやむ生活を送る仲のいい夫婦だったが、一つだけ悩みがあった。なかなか子どもができなかったのだ。いずれできるだろうとのんきに構えていたが、四十になる頃に病院で診てもらい、決定的ではないがどちらもできにくい体質とわかった。

     さて。二人の大学の先輩にものすごい富豪の奥様がいて、その南部夫人は某国で高額な不妊治療を受け、五十をいくつか過ぎて出産していた。

     南部夫人は佐藤夫妻を心配し、自分が世話になった医者を紹介するといってきた。
    「六十歳でも出産させられる、神の手を持つ医者よ」

     
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