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第182回 怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ(2)
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第182回 怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ(2)

2018-07-24 21:45

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第182回 怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ(2)


    ◆もくじ◆

    ・怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ(2)

    ・最近の志麻子さん 
     8/5(日)「オメ★コボシ42」開催
     角川ホラー文庫より『現代百物語 終焉』発売
     夏に某大型映画スピンオフドラマに出演予定
     河崎実監督映画に出演予定
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    全国的に熱波の夏ですが、ホラー本番の季節です。
    今月は、夏にぴったりのゾッとする実話をお届け。

    熱烈なファンが居る女優・雪美はかつて、
    猛烈にダメな男と同棲していた。
    当時、「彼氏の浮気相手の生霊に悩まされた」ことがあったのだが、エピソードは予想外の方向に転がって行って……。


    バックナンバーはこちらから↓

    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~16年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ
    2月「冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ
    3月「春のさなかに聞いた怖い話のウラガワ
    4月「木の芽時な人達のウラガワ
    5月「五月だけどさわやかになれない人たちのウラガワ
    6月「面識なしでも喜怒哀楽を喚起する人々のウラガワ
    7月「ほんのり怖い人達のウラガワ
    8月「真夏なのに秋の予感な有名人たちのウラガワ
    9月「私が見たテレビの中の人のウラガワ
    10月「大人だけど枯れるには早い人たちのウラガワ
    11月「年下韓国人夫とのアジア旅のウラガワ
    12月「捨ててもいいじゃないかのウラガワ
    2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ
    2月「人はなかなか変わらないのウラガワ
    3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ
    4月「新たな出会いの不気味なウラガワ
    5月「良い季節でも人は病むウラガワ
    6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     私が子どもの頃からというより、私が生まれるはるか前から夏は怪談の季節と決まっていたようだ。実際は、怪異は四季を問わずに訪れるものだけれど。

     ともあれ子どもの頃から怪談大好きで、ついに職業にしてしまったほどの私の感覚では、六月はまだちょっと怪談の店を開けるには早い気がして、八月だともう店じまいが近い感じになる。七月こそが怪談の店、大盛況と見てしまう。

                        ※

     定番、オーソドックス、古典的な怪談、なんとなく結末は予想がつく、オチは半ば見えている、といった体験談も好きだけれど。
     そのようなジャンルかと思わせておいて、途中やオチでちょっと意表や虚を突かれたり、あれっ、あんまり聞いたことないパターン、と怖がるより驚かされたり、という変わり種、ひとひねりがあるのもいい。

     熱烈なファンがいる小劇団の看板女優である雪美さんは、こんな話をしてくれた。

    「彼氏の浮気相手の生霊に悩まされた、って話なんですが。
     それだけ聞くと、怖いんだけどなんだかよくある話、どこかで聞いたような話、実話怪談本のどれにも必ず載ってる話、と思うでしょ。だけどその生霊の正体が、浮気相手ではなかった。えっと驚くものだったんです」

     雪美さんは学生時代、猛烈にダメな男と同棲していた。雪美さんは当時から大学の演劇部で副部長として活発に活動するかたわら、エキストラや家庭教師、ホステスのバイトもしていた。夢も現実も、しっかり見据えていたのだ。

     なのにシュンという彼氏は、ミュージシャンを目指すと口でいっているだけで何もしてない、バイトすらやる気がないダメ男だった。しかも雪美さんより一回りくらい上、さらに盗み癖もある酒乱の浮気性という、本当にどうしようもないヤツだった。

    「イケメンってこともないし、短気で陰気で何もいいとこなしだったんですが、腐れ縁というか寂しかったというか、勘違いしまくってたというか。いずれ武道館をいっぱいにする、なんて彼じゃなく私が信じてたんですから」

     わかる。私も今の夫と一緒になる前、その手のダメ男にハマッていた。ここまで面倒見たんだから、元は取らなきゃみたいなケチ心も疼いたんだった。どう考えてもどう計算しても、元なんか取れないのに。
     
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