オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第224回 まだ挽回できるかどうか気になるウラガワ(2)
◆もくじ◆
・まだ挽回できるかどうか気になるウラガワ(2)
・最近の志麻子さん
江平洋巳さんとコラボした『怖ろし譚』発売
11/3(日)「オメ★コボシ47」開催
『小説 エコエコアザラク』が発売中
角川ホラー文庫より『忌まわ昔』発売中
TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
「岩井志麻子のおんな欲」連載中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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今年も後半、まだ巻き返したいことも色々考えてしまう時期。
人生でも、焦りとともに、後半でなんと巻き返しを……!と思ってしまうようなことがある。
彼らふたりに初めて会ったのは、あるイベントの会場にて。
そのときはインタビュアーとして来ていたふたりだったのだが、別の場所で見かけた彼らのようすは……。
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2014年11月~17年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ」
2月「人はなかなか変わらないのウラガワ」
3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ」
4月「新たな出会いの不気味なウラガワ」
5月「良い季節でも人は病むウラガワ」
6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ」
7月「怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ」
8月「嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ」
9月「大人になりきれない人達のウラガワ」
10月「ベトナム旅行チン道中のウラガワ」
11月「しみじみしんみりな出来事のウラガワ」
12月「来年まで引きずりそうなアノ人のウラガワ」
2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ」
2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ」
3月「胸に引っかかる人を思う春のウラガワ」
4月「こういう人いるよねという出会いのウラガワ」
5月「働くということについて考えたウラガワ」
6月「私なりのプロファイリングをしてみたウラガワ」
7月「芸事業界の人たちの願いごとのウラガワ」
8月「怖さひかえめな怖い話のウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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夏休みを基準に生きていたような、子ども時代。夏休みの前が今年の前半、終わった後が今年の後半。この感覚、大人になって自由業に就いた今も変わりない。
だから九月になると、前半が終わるのにまだ片付いてない宿題がある、みたいな焦りと同時に、後半でなんとか巻き返そう、みたいに気を取り直したりもする。そんな気分を書いている、今月。
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彼らに初めて会ったのは、何年か前のトークイベント会場だった。最初に彼らを見たときはまず、浜河健真に目がいった。
釘付け、というほどではないが、それに近いものがあった。会場のみなさんも、ちらちら健真を見ていた。だから、隣の地味な追田雄次が連れだとわからなかった。
健真は、シンデレラ姫のコスプレをしていた。といってもディズニーランドのキャストに間違えられそうな、完成度の高い本格的なものではない。
すべてドン・キホーテの宴会グッズ売り場にありそうなぺらっぺらのチープなもので揃え、顔もわざと白塗りにして目の上は真っ青、ほっぺと唇は真っ赤。
というのも、健真はかなりの肥満体。キレイ、可愛い、と歓声が上がりため息が漏れるようなコスプレ、女装は無理があると自覚しているのだ。だったらコミックさん、道化の路線でいくしかないと最初から本人がわかってやっていた。
なんかすごいのいるな~、と思ったが、あえて知らん顔でトークを続けた。そして終わった後、あらかじめ予定に入れていたインタビューの場に彼らがやってきたとき、イベント担当者や現場スタッフも驚いていた。
彼らによると、私にインタビューを申し込んできたのは肩書が総合プロデューサーなる追田雄次という人で「東アジア統合マガジン」みたいな大仰な媒体を名乗っていた。
シンデレラの隣にいた、一見すると目立たない真面目そうな人だった。ざっくり追田は四十過ぎ、健真はもう少し若いかな、という感じだ。
ともあれ追田はインタビュー申し込みにあたり、イベント関係者に「アジア各国のステージで活躍するパフォーマーをインタビュアーとして連れてくる」といい、まさにそれが例のシンデレラだったのだ。