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第258回 どこか楽しめる怖い話のウラガワ(3)
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第258回 どこか楽しめる怖い話のウラガワ(3)

2020-08-31 23:45

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第258回 どこか楽しめる怖い話のウラガワ(3)

    ◆もくじ◆

    ・どこか楽しめる怖い話のウラガワ(3)

    ・最近の志麻子さん 
     【配信版】月刊オメ★コボシ ~『メグ・ライオン』スペシャル~ 9/9まで
     9/4『メグ・ライオン』舞台挨拶に登壇予定
     次回、9/21「【配信版】月刊オメ★コボシ」
     『業苦 忌まわ昔(弐)』角川ホラー文庫から発売中
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中

     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    夏は怪談、怖い話を楽しみたい!
    恐怖のジャンル分けもいろいろあり、「あるはずのものがない」「ないはずのものがある」、という分類もできる。

    バツイチで幼い娘さんと暮らすライターのアカリさんは、ときどき下着を盗まれる被害に遭っていたのだが……。
    予想される真相に、ゾゾ~ッとします。


    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~18年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ
    2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ
    3月「胸に引っかかる人を思う春のウラガワ
    4月「こういう人いるよねという出会いのウラガワ
    5月「働くということについて考えたウラガワ
    6月「私なりのプロファイリングをしてみたウラガワ
    7月「芸事業界の人たちの願いごとのウラガワ
    8月「怖さひかえめな怖い話のウラガワ
    9月「まだ挽回できるかどうか気になるウラガワ
    10月「なぜか惹かれる未解決事件のウラガワ
    11月「今頃になってわかってきた出来事のウラガワ
    12月「とりあえず終えたかな、というウラガワ
    2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ
    2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ
    3月「どこか心残りの別れのウラガワ
    4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ
    5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ
    6月「アマビエ的なものや人のウラガワ
    7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     先月に引き続き、夏は怪談、八月は怖い話を楽しみたい、というのをテーマにしている。

     春の感染症、それにともなう人の怖さを見聞きし、こういう怖いのは嫌だと泣けた。医療関係者を始め、人の素晴らしさと人の善なる部分も大いに見せてもらったけれど。

     お化けだ妖怪だ、そういうのを楽しめる夏でありたい。といいつつ、結局はやっはり人が怖いかも、となってしまうのね。

                        ※

     誰に聞いたか何で読んだか忘れたが、恐怖のジャンル分けもいろいろあり、「あるはずのものがない」「ないはずのものがある」、という分類もできる。

     たとえば私は妹が一人いるだけだが、「あなたに妹なんていないよ。一人っ子でしょ」と、あらゆる知り合いどころか親にまでいわれてしまうのと。
    「あなたにはお兄さんもいるじゃない」と、これまた家族親戚を含む周りの人みんなにいわれるけど、私はお兄さんなんか絶対いない、というのと。どちらが怖いか。
     妹との思い出すべてが私にとって嘘、夢だった。妹は私にしか見えない。お兄さんとの記憶は一切消えてる。お兄さんなんて見たこともないけど、私以外の人には見えてる。
     どちらも怖いが、私としては増えるより失くすことの方が怖いかも。

     さて。バツイチで幼い娘さんと暮らすライターのアカリさんは、静かな住宅地にあるアパート一階に住んでいて、ときおり下着を盗まれていた。
     物干しからポカッと下着がなくなって空間ができているのを見たときの喪失感は、自分自身にポカッと穴が開いたようだ、という。

    「安アパートだから、防犯カメラもないんです。警察にもパトロール強化をお願いしたけど、思い出した頃にまたやられちゃう。じゃあ室内に干せってことになるけど、やっぱりカラッと天然の光や風で乾かしたいですよ」

     というアカリさんが、あるときソファでうたた寝していたら、サッシ戸の向こうに何者かの気配を感じて目が覚めた。確かに何者かが、物干し竿の下にいる。

     
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