オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第277回 もはや共存するしかないあれこれのウラガワ(1)

◆もくじ◆

・もはや共存するしかないあれこれのウラガワ(1)

・最近の志麻子さん 
 【配信版】月刊オメ★コボシ 3月分 アーカイブ配信中
 2/25発売『再生 角川ホラー文庫ベストセレクション』に作品収録
 映画『遊星王子2021』に出演
 TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中

 「岩井志麻子のおんな欲」連載中
 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

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もはやコイツは追い出せないので共存するしかない、本当は関わりたくないけれど距離を置いて付き合うしかないというあれこれ。

中堅出版社にいた吉田さん(仮名)は、都内のアパートを離れ、一軒家に引っ越した。
そこは母親の実家だそうだが、気になる「開かずの間」を見つけてしまい……。

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2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ
2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ
3月「どこか心残りの別れのウラガワ
4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ
5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ
6月「アマビエ的なものや人のウラガワ
7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ
8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ
9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ
10月「いい大人なのに未経験のウラガワ
11月「まだ猶予があるのかもという気分のウラガワ
12月「私なりに引っかかる物事のウラガワ
2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ
2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ


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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 みなさん懸命に自衛し自粛しているが、去年の今頃から拡大を始めた新型肺炎の終息は見えてこない。しかし一年も経てば、変な流言飛語に惑わされて無駄な買い占めに走ったりせず、迷信めいた健康法や非科学的な予防法もあまりいわれなくなった。

 それは私も含め、多くの人がこの状況に慣れてしまった、早期に撲滅させることは無理とわかってしまったので、もはや共存するしかないと腹を括ったこともあるだろう。

 しかしふと気がつけばコロナウイルス以外にも、もはやコイツは追い出せないので共存するしかない、本当は関わりたくないけど距離を置いて付き合うしかない、という何者か、何かは身近に存在する。

 というのを、今月のテーマにしてみる。いつものことだが、全編に渡って登場人物はすべて仮名であり、あちこちに少々の脚色をしてあることは先におことわりしておく。

                    ※ 

 吉田さんは元は中堅出版社にいたが、今はフリーで編集仕事もライター仕事も引き受けている。自分一人ならなんとか生きていけますと、うつむき加減に笑う。

 彼は一見すると坊主頭の厳つい顔に毛深い肥満体で、四十代後半らしいが、なんというか年齢不詳。服装もそれっぽく、反社的なコワモテの人、もしくはゲイによく間違えられるそうだが、これも本人によると、