オンナのウラガワ ~名器大作戦~
◆もくじ◆
・どうしても心残りなウラガワ(3)
・最近の志麻子さん
『遊星王子』「日テレプラス」で連ドラ放送予定
5月公開の映画『死刑にいたる病』に出演
「夕やけ大衆」で「四畳半ホラー劇場」を連載中
『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より発売中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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ずっと心に引っかかっている話について考えてしまう春。
今号は、いくつかのエピソードを脈絡なく書いてみる。
どの話も、うまく生き続けることが出来なかった女の話だ。
歌舞伎町に住んで二十年くらいだが、外国人の居住者も多い。X国の若い女性が、嬰児を捨てたと供述して……。
十数年前、北京の超高級クラブの人気ホステスが殺害された。これは未解決事件なのだが……。
二十年前の岡山県での身代金目的の誘拐事件。誘拐した人間とその不倫相手の女は、連れ去ったまま自殺をしてしまったのだが……。
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2014年11月~20年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ」
2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ」
3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ」
4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ」
5月「子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ」
6月「ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ」
7月「ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ」
8月「夏といえばの怖い話・奇妙な話のウラガワ」
9月「歳を取れば大人になれるわけではないウラガワ」
10月「この歳になって初めて知ることもあるウラガワ」
11月「「どこで逸れたんだろう」と考えてしまうウラガワ」
12月「人生そのものがお楽しみ会のウラガワ」
2022年1月「まだ楽観視できない未来を思うウラガワ」
2月「記憶が混乱するアレコレのウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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春は名のみの風の寒さや、という歌詞が染みてくる。肌身にではなく、心の中に。
過ぎ去った冬への心残りは、無理に解消や早期の解決をしようとしなくていい。春を春として楽しみ、心配を何とか期待に変えよう。などと歌いたくなる今月は、あまり春にも自分にも関係ないのに、ずっと心に引っかかっている話を主題にしてきた。
そんな三月の締め括りには、いくつかの話を脈絡なく書いてみる。
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私は二十年くらい、歌舞伎町に住んでいる。いわずと知れた日本一、いや、東洋一の歓楽街で、毎日のように大小様々な事件が起きている。
さすがに私が直接的に関わった事件はないが、加害者をよく見かけていたとか、被害者と同じ店を利用していたとか、事件の現場がご近所、というのはしょっちゅうだ。
そんな歌舞伎町は実に多国籍の人々が集う街で、X国の人は多数派といっていい。多数派ゆえに、X国の人はよく事件を起こすイメージもついてしまっている。
五年ほど前のことになるか。うちの窓からも見える建物の駐車場にあるゴミ箱から、カバンに入れられた嬰児の遺体が見つかった。
防犯カメラも設置されていたが、捨てた人は捕まらなかった。テレビでの報道は一日くらいで終わり、後追いの報道も目立ったものはなかった。歌舞伎町内でも、ニュースになった当日だけ話題になった感じだ。
ところが翌月、犯人が捕まって再びニュースになった。X国の若い女で、学生ビザで来日したがその後は不法滞在者となり、おそらくは歌舞伎町の風俗店に勤めていた。
彼女は父親がわからない子を一人で産んだが、死産だったので捨てたと供述した。実は警察は彼女が犯人であることは、カメラの解析などで当初から把握していた。
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