桜咲く。

 日本一の競輪選手に村上義弘が輝いた。そして名古屋開催の3連覇を含む4度目のダービー制覇の偉業である。

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 村上との出会いは、村上が高校3年生の秋だったと記憶している。競輪学校に合格が決まり、高校の自転車部の練習から徐々にプロ選手との交流が増えて行く時期である。交流と言っても基本的にはプロがバンクを使用している時間帯に、その練習に参加する事である。

 村上も高校時代はインターハイや国体で活躍した選手であるが、プロから見ると肉体的にも技術的にもこれからの選手でしかない。根本的にプロとアマチュアでは競技の違いやルールの違いもあり、そこから養われる走行技術は格段の差がある。

 その事でプロは高校生とは危険回避のために一緒にはアップすらしない。ただ競輪学校合格を期に徐々に練習に加わる事が許されるのである。

 そんな時期に向日町競輪場が開催中でびわこ競輪場に松本整さんと一緒に練習に来た時が最初の出会いである。そこから競輪学校を卒業しS級に上がって来るまで顔を合わさなかった。私自身がその時