木原 浩一さん のコメント
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12位・ 黒沢咲 ( 前回22位 ) Mリーグを通じて打ち筋のブランディングを 最も成功させているのは、間違いなく彼女ではないだろうか? 誰もが仕掛けそうな手牌を―― 鳴かずに門前で仕上げる。 ※注 オーラスです いくらなんでもこれは仕掛けるだろう? という手牌を―― 鳴かずに門前で仕上げる。 1月18日現在、黒沢プロの副露率は 8.49 % 約12局に1度、1半荘に1度仕掛けるかどうかの副露頻度です。 黒沢プロが門前進行にこだわる理由は以前動画で紹介した通りですが 今回の記事では、 黒沢プロの副露判断以外の魅力 をお伝えしたいと思います。 こんな を鳴かないのはあたりまえ体操として―― 黒沢プロの魅力その1 積極的なリーチ判断 ダマテンマンガンをリーチ! 黒沢プロは手数不足を チャンス時の打点アップで補おうとする作戦なのでしょうね。 この手はマンガンじゃ不満なんです! ということなんでしょう。 僅差の南3局です。常人ならば は仕掛けますが 黒沢プロは仕掛けない構想だと思います。ならばここは―― 黒沢プロの魅力その2 構想に沿った手組が素晴らしい どうせ仕掛けないのであらば、両面ターツは不要です。 日向プロへの絞りも込みで、早々にチートイツに決めてしまいます。 ドラトイツで手牌がバラバラとあらば 役牌の重なりに期待をしたくなるところです。 黒沢プロの構想は―― 役牌の重なりよりも、門前リーチと と の 孤立を残し、あわよくばジュンチャンを狙ったのでしょう。 3900点には興味がないんです! なるほど、確かにジュンチャンは2翻役。ドラトイツで狙うなら 役牌の重なりよりも、19牌の孤立からターツを狙う構想も面白いですね。 高打点構想だけではありません。 ビハインドの親番とはいえこの手材料では・・・ ということで ここは全員に無筋である将来の危険牌 を先切り 安全牌の を抱えて、本当にうまくいった時だけ勝負の構え。 危険牌を勝負することなくテンパイ、見事にマンガンをGETします。 守備意識だって高いんです! リーチ判断、構想と手組を紹介してきましたが もっとも紹介したいのは、 黒沢プロの押し引き判断 です。 二階堂プロが2副露、親の日向プロが1副露 赤を切り出した高宮プロの動向も少し気になるところです。 3人に挟まれた黒沢プロ、ここで何を切りますか? 黒沢プロの選択は打 でした。 注目ポイントは二階堂プロの河とポン出しの でしょうか。 亜樹ちゃんはトイトイでしょ? 藍子ちゃんは赤だから鳴いたんでしょ? やや切りにくい赤ですが、二階堂プロにホンイツや両面待ちは考えにくく みたいなところからトイトイ発進するイメージもない。 日向プロと高宮プロに対する危険牌先切りも込みで 将来のリスクを軽減させるために、敢えて踏み込んだ1打といえるでしょう。 その後二階堂プロの手出しドラ でテンパイを察知 (実際にここでテンパイ)初牌の を止めて迂回します。 ギリギリまで踏み込んで、要所でピタッと止まる なかなか鋭い読み+鋭い押し引き判断だと思いませんか? 東家石橋プロのリーチにダンラスの近藤プロが と をプッシュ さらに をポンして初牌の を重ねて押したシーンです。 点数状況をよーく見て下さい。南3局、大事な大事な局面です。 メチャクチャアガリたいし、待ちだって悪くないじゃないですかー。 リーチの石橋プロにはかなり通りそう、近藤プロにも 特別危険には見えない でしたが、黒沢プロはここで迂回を選択します。 近藤プロが安手のわけがないんです! 確かにそうかもしれません。でもメチャクチャアガリたいし はちょっと通りそうじゃないですか~。ふつうは甘えて打ちません?? は当たり牌ではありませんでしたが 本来の当たり牌である と質は似たようなものです。 結果的にビタ止めだから称賛されるのではなく、この打点読みと この状況でオリを選択できる判断こそ評価されるべき ではないだろうか? ※参照記事・ ビタ止めが賞賛される風潮に対するアンチテーゼ トップ目で迎えたオーラス、親リーチを受けて初牌の を掴みました。 自分はカンチャン+両面のイーシャンテンです。 もう一度言います。カンチャン+両面のイーシャンテンです。 ぐぬぬ・・・・ トップ目だしなぁ・・・ 普通はちょっと押しづらい感じですよね~。 黒沢プロはこの を ほぼノータイムで打ち 当たり前のように を引き入れ、当たり前のようにアガっていました。 一瞬の出来事だったんだけど、これってなかなか凄くないですか? 中を持っているのは藍子ちゃんでしょう? や、確かに他の役牌が既に切れているので は日向プロが持っていることが濃厚な状況かもしれません。 しかし門前限定のカンチャン+両面のイーシャンテンで あんなに簡単に「イラネ、ポイッ」って放れるものでしょうか? 一番衝撃的だったのがこのシーンでした。 オーラスラス目の松本プロからリーチを受けて一発目です。 放銃したらBADENDは確実という状況。 下家の魚谷プロの仕掛けも気になるところですが・・・・・ さて、みなさんは何を切りますか? てかどうしますか? マジすかこれ? ドラ ですよ? 凄くね?? 松本君、あなたモジモジしてたわよね? なるほど、確かに松本プロはリーチ前に小考していましたね。 ラス目の松本プロがドラ を使った カン 待ちや 待ちなら、テンパイした瞬間悩まずリーチでしょう? と思ったのかもしれません。 ゆーみん、あなたバックっぽいわよ! 打 としなかったのは 魚谷プロや内川プロに鳴かれるのを嫌ったからでしょう。 や、そうとしか思えないんだけど・・・・ そして当たり前のように松本プロから討ち取るまでが黒沢劇場。 や、何度見直してもこの押し引き判断は真似ができないと思いました。 黒沢咲の麻雀は面白いんです! や、本当に面白かったし、メチャクチャカッコ良かった! 何だかただのファンみたいな記事になりましたが これからも黒沢プロの麻雀を応援したくなりましたね。 みなさんには黒沢プロの魅力、伝わったでしょうか? 【2020Mリーガーランキング過去記事】 13位・ 2020Mリーガーランキング#18 14位・ 2020Mリーガーランキング#17 15位・ 2020Mリーガーランキング#16 16位・ 2020Mリーガーランキング#15 17位・ 2020Mリーガーランキング#13 18位・ 2020Mリーガーランキング#14 19位・ 2020Mリーガーランキング#10 20位・ 2020Mリーガーランキング#12 21位・ 2020Mリーガーランキング#9 22位・ 2020Mリーガーランキング#11 23位・ 2020Mリーガーランキング#8 24位・ 2020Mリーガーランキング # 7 25位・ 2020Mリーガーランキング #6 26位・ 2020Mリーガーランキング #5 27位・ 2020Mリーガーランキング #4 28位・ 2020Mリーガーランキング #3 29位・ 2020Mリーガーランキング #2 30位・ 2020Mリーガーランキング #1
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>avbioさん 弱点はやはり・・・・副露判断ではないでしょうか?
>みやこーさん や、素晴らしいですね。黒沢プロの麻雀を見たいという気になりますものね
>フランシスさん 押し引きは見ていて楽しいですよね~
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