あっ、僕はカシスオレンジで...。
今週の土日もまだまだ梅雨。晴耕雨読ということで読書なんてどうでしょう? ライフをハックすることでおなじみのlifehackerが面白そうな本を紹介してくれています。
その名も『ウイスキー粋人列伝』(矢島裕紀彦著、文春新書)。粋人とか言われたい...。古今90人のウイスキー愛飲の逸話が楽しめるようです。
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多くの日本人が、移り変わる時代の中でウイスキーを飲んできた。本書には、その代表たる古今九十名の「粋人」の逸話を収めた。(中略)人物は基本的に生年順に配して紹介しているので、通読すると、日本の「ウイスキー受容史」を眺め直すことにもなるだろう。(10ページより)
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という著者の言葉どおり、「揺籃期」「発展期」「爛漫期」と時間軸に沿って、その時代の著名人とウイスキーの物語を楽しめます。その内のいくつかをご紹介しましょう。
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■黒澤明/酒豪の三船敏郎まで逃げ腰にさせた大のウイスキー党
『七人の侍』『羅生門』などの名作を生み出してきた世界的な映画監督の黒澤明も、大のウイスキー好きだった人物。よく一緒に梯子酒をした助監督が「酒の肴はシナリオの構想だった」と述べているとおり、ウイスキーがなかったら誕生しなかった作品もあったかもしれません。実際『七人の侍』は、黒澤が脚本家の橋本忍、小国英雄と熱海の旅館に40日間こもり、多量の飲酒をしながら仕上げたものなのだとか。
そんな黒澤は、一番飲んでいたときには、俳優の三船敏郎と2人でボトル3本を空にしていたのだそうです。
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■山崎まさよし/ギターの傍らにフォトジェニックな山崎のボトルを
山崎まさよしは、ミュージシャン仲間からも「ともかくよく飲む」と言われているのだとか。仲間とわいわい飲みはじめたはずが、気がついたらみんな帰っていて、ひとりで飲んでいたというような話も少なくないといいます。
好きなのはもちろんウイスキーで、近年とくに愛飲しているのは、同じ名前なので以前から気になっていたというサントリーの「山崎」。家でひとり、ブルースマンのロバート・ジョンソンやライトニン・ホプキンスの古いレコードを聴きながらオンザロックで飲んでいると、山口・防府の中関港で沖仲仕のアルバイトをしながらライブハウスで歌っていた青春期を思い出すといいます。
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といった感じで、各エピソードは数ページ以内にまとめられているようです。1ページ目から読む必要もなく、興味のある人物のエピソードを拾って少しずつ読んでいけるのは嬉しいですね。
カシスオレンジと本書を片手に過ごせば、憂鬱な梅雨の午後も上質な時間に変わるか...も?
井伏鱒二の二日酔い解消法ほか、90人のウイスキーエピソード本が、面白い[lifehacker]
(Kotaku Japan編集部)
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