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イカやタコのような頭足動物は、体の色を変えることの出来る色素胞と呼ばれる細胞を持っています。色素胞は電気信号による刺激に反応するのですが...。 どうやらマッドサイエンティストと海洋学者がつるんで、音楽プレイヤーのヘッドフォンジャックから出る電気信号をイカに送っちゃったようです。結果は超クール! Backyard Brainsによる神経科学と音楽、頭足動物解剖学の美しいマッシュアップを以下よりご覧あれ。
【大きな画像や動画はこちら】
曲はサイプレス・ヒルの「Insane in the Brain」です。 Backyard Brainsは、子供たちにエキサイティングな神経科学を手頃な価格で自分で実験できるものとして紹介する会社で、(残念ながら?)マッドサイエンティストの会社ではありません。今回の実験にも使われているニューロンの活動を音として聴いたり、今回の実験のように音楽を流してイカの色素胞の活動を見たり、ゴキブリの足が音楽でピクピク、蛭がグネグネする様子などが自分でも実験できるSpikerBoxのDIYキットの販売なども行なっています。 今回のビデオは、頭足類のカモフラージュとその色についてロジャー・ハンロン・ラボで研究している、マサチューセッツ州ウッズホールの海洋生物学研究所、研究主幹であるパロマ・T・ゴンザレス=ベリドさんとの協力で実現。ビデオで見られるイカの反応は、8月15日号の「Proceedings of the Royal Society B」に掲載された彼の研究内容に詳しく書かれています。 ---------------------------------------
素早く動的な皮の色彩制御は、それが色素による色彩であろうが、構造的な色彩によるものであろうが、動物界ではあまり見ることの出来ないものです。構造的な虹色の彩色は、ナノスケールの構造が入射光を阻害し、限定的に特定色を反射するために引き起こされます。固定された虹色彩色を持つ動物(例として蝶など)などとは違い、イカの虹色素胞(すなわち、皮上の虹色細胞の凝集)は、外的要因によるアセチルコリン(ACh)の働きにより、色彩と明るさのアウトプットを変化させ、動的に調整可能な構造的色彩を生み出します。
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Backyard Brainsのグレッグ・ゲージさんは、以前SpikerBoxで、ビースティ・ボーイズの曲に乗せてゴキブリの足が踊る クールな クレイジーなコラボレーションをしたりしています。今回はゴンザレス・ベリドさんに協力してもらい、そのゴキブリの足へ刺激を送る方法を、イカの色素胞に試してみたというわけです。 ---------------------------------------
Longfin Inshore Squid(アメリカケンサキイカの一種)は、茶色、赤色、黄色の3色の色素胞を持っています。それぞれの色素胞には、その細胞の外周に小さな筋肉があり、その動きにより下にある色素が露わになります。 私たちは、吸引電極をイカのヒレの神経につなぎ、電極を刺激装置となるiPod nanoに接続しました。結果は興味深く美しいものでした。撮影した動画は、顕微鏡で8倍に拡大したイカのヒレの背面です。
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なんとも美しいですね。このイカのヒレの色変化を模して音楽によって色が変わる服とかでたら面白そうだなぁ。
[Proceedings of the Royal Society B + Backyard Brains via boingboing via io9] (abcxyz)
RSSブログ情報:http://www.kotaku.jp/2012/08/squid_loves_hip_hop_maybe.html