グレムリン以外にもけっこういる。80年代の小型モンスター映画8選


小さなモンスターが登場する映画といえば『グレムリン』が有名ですが、80年代にはグレムリン以外にも、小型の怪物が活躍する映画が複数公開されていました

そこで今回は、体のサイズの割に存在感は大きい、80年代の小型モンスター映画をご紹介します。


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1. 『グーリーズ』


安っぽいB級ホラー臭プンプンの『グーリーズ』は、『グレムリン』の後に作られた作品。『グレムリン』のようにホラー+ユーモアの路線でいきたかったようですが、どちらも中途半端な感じになっているのが残念なところ(まぁ、B級はそうでなくっちゃいけないのですが)。

ストーリーは、「ザ・80年代」風のキャラクター達がパーティーの最中に小さな悪魔(グーリー)を蘇らせてみたり、霊の開放儀式にハマった主人公が25年前に邪教の儀式を行った司教を蘇らせてみたり、その司教がグーリーズを自分の支配下に置いて殺戮のかぎりを計画したり...というもの。

ポスターにもなっているグーリーが便器から顔を出しているシーンは、実はポスターのほうが先に作られ、それを元に撮影し、後から加えられたもの。なお、『グーリーズ』はシリーズ化され、第4作まで作られました


2. 『クリッター』


『クリッター』は『グレムリン』の2年後に公開された作品。しかし、スティーヴン・へイク監督によると本作の脚本は『グレムリン』が撮影を開始するより前に書かれており、『グレムリン』が成功を収めたため、二番煎じと思われないように『グレムリン』に似た部分を無くそうと変更が加えられたのだとか。

その影響7日、『グレムリン』と『クリッター』は小さなエイリアンが登場するという点以外あまり類似点がありません

クリッターは銀河系の遥か彼方にある小惑星の刑務所から脱獄して地球にやってきた、小さいけれど極悪非道なエイリアン。そして、そんなクリッターを追ってバウンティハンターが2人、地球にやってきます。グレムリンはいたずら好きであり、人を殺すのはその延長線でのこと。しかし、クリッターは強靭な歯を使って人間を生きたまま食べてしまうのです。

ちなみに、『クリッター』は『グーリーズ』同様シリーズ化されています。ファンには有名な話ではありますが、『クリッター3』にはレオ様ことレオナルド・ディカプリオが出演しています


3. 『まんちぃず』


プロデューサーのロジャー・コーマンはある意味クオリティーを一切気にしないことで有名です。そして、1987年に公開された『まんちぃず』もそれは酷い仕上がり。

タイトルは『まんちぃず』と複数形ですが、元々は発掘調査場で見つけられた一匹の個体「まんちぃ」から始まります。この「まんちぃ」には再生能力が備わっており、体を切断されると個体が増える能力があるのです。

最初は人間に切り刻まれた為に意図せず仲間を増やした「まんちぃず」ですが、後半になると自ら裁断機を使って体を刻んで数を増やす暴挙に出ます。これがグレムリン並みに精巧にできていれば気持ち悪いことこの上ないのですが、そこはコーマン作品なので、特に気にする必要はありません


4. 『トロル』


トロルが少女の体を乗っ取り、アパートの部屋をクリーチャーやモンスターだらけの森に変え、人間を攻撃して神話上のクリーチャーや不気味で気持ち悪いネチョネチョした卵みたいなものに変身させてしまいます。また、妖精の戦争や上階に住む自称魔女の老婆の存在が出てきて、「ちょっと怖いおとぎ話っぽい要素は全部詰め込んでおけ」といったやっつけ感がビシバシ伝わってくる作品です。

主人公一家の名前が「ハリー・ポッター」というのが気になりますが、本作は80年代に作られているので、あの有名作品とは関係ないはず...(J・K・ローリングが参考にした可能性は否定できませんが)。


5. 『トロル2 悪魔の森』


上記『トロル』の続編。しかしストーリーの関連性はなく、トロルは出てきません。かわりに大暴れするのは、ベジタリアンのゴブリン。設定がベジタリアンなので、人間をそのまま食すことはなく、人間を植物に変えるという一手間を加えてから食べます(彼らにとってのベジタリアンの定義とはなんなのでしょうか?)。

『トロル』の続編を名乗る意味がわからない本作ですが、きっと『トロル』の成功(したとも思えないが人気があることは確か)に便乗したかったからタイトルを金で買った、もしくは勝手に名乗っているのでしょう。たぶん。

本作はそのカオスでどうしようもないストーリーと、最悪な映画をまとめたドキュメンタリー『Best Worst Movie』のおかげで伝説となりました。


6. 『ザ・ゲート』


1987年にリリースされた子供向けホラー映画。確かに大人は怖さを感じないレベルの作品ですが、子供にはトラウマになり兼ねない演出が盛りだくさん。

地獄のゲートや悪魔、小さなゴブリン、死んだ母親との再会や、繰り返し使われる死んだ老犬...。そして極め付けが手のひらに出現する目と、その目を突き刺す描写。さらに、本作では大人は全く頼りにならず、子供が一人で戦わなければいけません。その心細さといったらないでしょう。


7. 『ゴブリン/プチ魔獣の逆襲』


本来ならゴブリンが映画のモンスターであるべきなのですが、本作のモンスターは人間。登場人物全員がどうしようもないです。駄作を茶化すアメリカのTV番組『Mystery Science Theater 3000』が当然の如く本作をバカにしていますが、納得です。


8) 『スティーブン・キングのキャッツ・アイ』


『スティーブン・キングのキャッツ・アイ』は、猫の視点で描かれるオムニバス映画。この3本目のストーリーがドリュー・バリモア演じるアマンダを殺そうとするトロールと、それを阻止しようとする猫の「将軍」というもの。

このリストに登場するほぼ全てのトロールやモンスターが派手に人間を襲う一方、『キャッツ・アイ』のトロールは夜中にこっそり少女の部屋に忍びこんで命を狙う上に、猫の「将軍」に濡れ衣を着せます。アマンダの家族は将軍に激怒し、シェルターへ連れて行くのです。しかし、少女の命を守るために、将軍はシェルターを抜け出して家へ戻り、そこでトロールと死闘を繰り広げてアマンダを救うのでした。

子供騙しのファンタジーですが、猫好き必見の作品でもあります。


[via io9

中川真知子

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