全世界がデヴィッド・ボウイの突然の死に悲しみ、彼の偉業と伝説を讃えるトリビュートが山ほど作成されています。彼は俳優として映画にも出演していますが、もちろん本業のミュージシャンとして彼の作った音楽も映画を飾っています。
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デヴィッド・ボウイの楽曲の使われているシーンは、その作品を象徴する場面になっているケースが多いです。そして、90年代後半以降、映画人は積極的に彼の曲を作品に取り入れてきたように感じられます。
そこで今回はNerdistが選んだ、デヴィッド・ボウイの音楽が使われている映画の名シーンをご紹介。一部、映画の内容に触れているのでご注意ください。
■『ROCK YOU!』(2001)
ヒース・レジャーのハリウッド初主演映画である本作は中世が舞台ですが、音楽にはロックが使われています。
身分を偽って騎士のフリをしていた平民のウィリアム(レジャー)が、宴席でその出身の真偽を疑われ、証明しなくてはならなくなった場面で流れるのは『ステイション・トゥ・ステイション』に収録されている『ゴールデン・イヤーズ』。
中世の衣装に身を包んだ男女がこのロックに合わせて踊る、なんとも不思議でクールなシーンです。
■『ポイント・ブランク』(1996)
ジョン・キューザック演じる何かと悩みの多いプロの殺し屋が、久々に地元に戻って高校時代の友達と再会。そこで友人が連れてきていた赤ちゃんを少しの間だけ抱っこすることになります。赤ちゃんと交わす熱い視線......
そこでクイーンとの共作である『アンダー・プレッシャー』が流れ、キューザックが赤ちゃんから強いプレッシャーを感じていのがわかります。これ以上にベストな曲はないでしょう。
本作は名優が名前を連ねており、サウンドトラックは80年代のヒット曲揃い、ストーリーも小ネタ満載で笑えますが、なぜか(本当になぜ?)日本未公開です。
■『フランシス・ハ』(2012)
ノア・バームバック監督の本作には、プロのダンサーを目指しているフランシス(グレタ・ガーウィグ)がマンハッタンを踊りながら走るという印象的なシーンがあります。
この軽快なステップを踏みながら颯爽と走る一連の流れを盛り上げるために監督が選んだのは、『レッツ・ダンス』に収録の『モダン・ラブ』。とっても80年代なサウンドがバッチリです。
■『オデッセイ』(2015)
マット・デイモン演じる、火星にたった一人で取り残されてしまった宇宙飛行士の生き残り劇を描いた本作に使われたのは、『ジギー・スターダスト』収録の『スターマン』です。
デヴィッド・ボウイの代表作の1つである『ジギー・スターダスト』が他のアルバムと異なるのは、ボウイが異星からやってきた架空のスーパースターの「ジギー」を演じ、その成功から没落までを描いた物語を収録した曲で語っている点。
「スターマン」はラジオを聞いている子供が空にいるスターマンの曲を初めて聞くという内容で、『オデッセイ』の感動的なクライマックスを盛り上げるのに適した選曲となっています。
■『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)
70年代の曲を盛り込んだ本作のサウンドトラックは『Awesome Mix vol. 1』は、2014年で最も売れたサウンドトラックの1つ。
これに収録されているのが、宇宙船ミラノ号がノーウェアに向かうときに流れる『月世界の白昼夢』です。上の「スターマン」同様、『ジギー・スターダスト』からの楽曲で、アルバムの1曲目を飾っています。
『月世界の白昼夢』を使うことで、ノーウェアにやってきた5人のメンバーが、ジギー同様に異星からやってきたスターだと伝えたかったのかもしれません。
■『イングロリアス・バスターズ』(2009)
ナチス占領下のフランスを舞台に描かれた5章構成の本作。その第5章の幕開けでは『キャット・ピープル』が流れます。
1982年に公開された『キャット・ピープル』のエンディングに使われた楽曲ですが、タランティーノ監督は、こんなに素晴らしい曲が映画の中で使用されないのはおかしいと感じ、一世一代の大舞台に向かうショシャナの準備シーンに起用したそうです。
■『ライフ・アクアティック』(2004)
本作ではデヴィッド・ボウイの曲が全面的に使用されていますが、ポルトガル語で歌っているのはブラジル出身のシンガーソングライターで出演者のセウ・ジョルジ。
ボウイ本人の歌声を楽しめるのはキャストが行進するエンディングに流れる『クイーン・ビッチ』です。『ハンキー・ドリー』に収録されている楽曲で、ウェス・アンダーソン監督が本作の製作中に繰り返し聞いていた曲でもあります。
『ライフ・アクアティック』を見た人なら、『クイーン・ビッチ』を耳にすると行進したくなるのではないでしょうか?
ソース:YouTube①・②・③・④・⑤・⑥・⑦・⑧(キャプチャ) via Nerdist
(中川真知子)
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