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【連載物語】『不思議堂【黒い猫】~阿吽~』 第三話第三章「ウィジャボード」
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【連載物語】『不思議堂【黒い猫】~阿吽~』 第三話第三章「ウィジャボード」

2022-03-22 20:45
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    第三話第三章 ウィジャボード


    著:古樹佳夜
    絵:花篠

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    ■『不思議堂【黒い猫】~阿吽~』 連載詳細について

    https://ch.nicovideo.jp/kuroineko/blomaga/ar2060929

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    [本作に関する注意]---------------------------------

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    ◆◆◆◆◆平井邸◆◆◆◆◆

    吽野「ほお。うめき声ですか?」


    吽野は目を細め、煙管から煙を吸った。

    与太話を真に受ける気もなく、失笑している。

    それを感じ取った阿文は心配した。皮肉屋の吽野のことだ、

    次にどんな失礼なことを言い出すかわからない。

    阿文は軽く咳払いし、平井に問いかけた。


    阿文「平井先生は、実際に聞いたことがあるんですが?」

    平井「ああ。執筆中に、聞いたよ、ううー……って低いうめきをね」


    平井は満足げな笑みを漏らす。


    吽野「ふ……」


    吽野はまたも鼻で笑った。

    平井をますます侮っているような態度だ。


    平井「おや、信用してないようだね? 吽野君」


    あけすけな態度は、平井にはバレていたようである。


    吽野がどうしてこんな態度を取るのか、阿文は大体のことを察した。

    先ほど、吽野がまじまじと観察していたコレクション。

    あれらは曰くありげであるにしろ、偽物なのだ。

    それを、吽野は見抜いたのかもしれない。


    吽野「確かに、あの絵は他のコレクションとは違う。この部屋の『嫌な気』の正体はこの絵だ。でも、うめくってのは、ちょっと出来過ぎかな〜って……平井先生の勘違いでしょう」

    阿文「吽野先生!」

     
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