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tano1banさん のコメント

「閉じた自分」「捨てられない小石」よくわかります。『弱虫の金曜日』共感しました。
今年、『ラヴソング』には不意を突かれました。 まさか、吃音をテーマにしたドラマを観ることになるとは思ってもみなかったので。忘れていた宿題を突き付けられた、棚上げにしていた悩みを引きずり下ろされた…そんな感じでした。吃音の描き方があまりにリアルで昔の記憶も甦り、身に詰まされました。

私の吃音は佐野さくらよりも症状的には軽かったのでしょう。いつの間にか言いにくい言葉は避け、言いやすい言葉に置き換える術を身に付けていました。言葉を発する際に常に言いやすい言葉を選ぶことを優先する習慣になってしまっています。当然、置き換えがきかない固有名詞は引っ掛かることになりますが。
本来、明るく、どちらかといえば積極的な性格であるので、普通に会話している限りは吃音だと気づかれず、人前でスピーチすることになり、逃れるのに要らぬ苦労をする…それでもカミングアウトは考えませんでした。もちろん、気づいている人は気づいていると思います。吃音を自身で認識してから半世紀近く経つのに『ラヴソング』を観ながら、こんなにも動揺するのは、これまで吃音ときちんと向き合ってこなかったツケだろうと感じました。

小原さんがBROS.TVで何気なくカミングアウトされたときは、驚きました。全く気づかなかったので。渋谷のラジオも時々聴かせていただいていますが、自然でいい感じです。同じ悩みを抱えている人が少なからずいることがわかっただけでも心強く感じました。

頭に浮かんでる言葉がすんなり口から出てこない…そんなもどかしさと長年付き合ってきて思うのは、これもバランスなのかもしれないということ。言えなくて悔しいこともあったけれど、言えなくて良かったと思うこともなかった訳ではない。この性格で口が達者だったら、とっても嫌な人間になっていたかもしれない。吃音を抱えていることで、人の痛みも少しはわかるかも。
これから先も積極的にカミングアウトすることはないかもしれませんが、話の流れでさらっと言ってしまうこともあるかもしれません。

長々と申し訳ありません。小原さんに甘えて、長年の宿題を片付けた気になりました。
ありがとうございました。
来年もご活躍をお祈りしております。
No.2
97ヶ月前
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 情けなくなるぐらい、閉じた人間だ。実際に声帯を震わせ、空気を振動させている言葉は考えていることの百分の一、いや、千分の一くらいだろう。  
草の根広告社
『草の根広告社』は、放送作家を生業とする僕が、2004年からとある番組サイトで日々の想いを徒然なるままに綴って来た「人生日誌」です。大都市東京の通勤圏にある海辺の小さな町「秋谷」で暮らしている現在は、本業の傍ら、浜でビーチグラスを拾い、畑を耕し、海沿いを走りながらの日々の思索と

「海辺暮らしのミニマリズム」について書いていこうと思います。ともに掲載する「海と空の写真」が読んで下さる方の深呼吸になればと願っています。